カテゴリ:美術・芸術・展覧会
さてさて、昨日の続きです
ムンクと言えば、「叫び」や「マドンナ」・ 「吸血鬼」(←ちなみに、この題名はムンク自身がつけたものではないそうです) 「不安」 「声・夏の夜」 その他、「思春期」・「病める子供」など、 暗・嘆・病・悲・狂などといった漢字が ぴったり当てはまる作品が有名だと思います。 これら暗めの絵の多くを、彼は、人生前半(30代頃まで)に描いています。 彼の「不安」の時代です この展覧会では、この時代の作品を 前半部分(第1章~2章)で展示しています。 (一部、40代以降に同じテーマで描き直した作品も、このコーナーに展示されています。) * この後、彼は、40代を過ぎた頃、 一度、精神病院に入院することになりますが この退院前後から、絵(特に色彩)に明るさが出てきます きっと、精神的に落ち着いたんでしょうね。 これら(ムンク40代以降)の作品を、この展覧会では、 後半部分(第3章~第7章)で展示しています。 素人の私が観ても、 明らかに、前半部分の絵と感じが違います。 絵から「不安」さが無くなり、 逆に「自信」さえ感じられました。 前半の作品ほど有名ではないのかもしれませんが、 私は、これら後半の作品も、いいなぁ~と思いました。 特に、彼が晩年に手がけた 《フレイア・フリーズ》《労働者フリーズ》に関しては、 絵全体から、彼の労働者達に対する愛情を感じました また、オスロ大学講堂の壁画シリーズに関しては、 彼のノルウェーに対する誇り・愛着を感じました * 今回、彼の一生の絵を鑑賞することで、 “絵”って、画家のその時の心の状況を、如実に表すんだなぁと 改めて感じました。(そうでない画家さんもおられるとは思いますが) 私、発達心理学(一生・成長)にも興味があるので、 芸術と心理学を絡めた本を、今度、読んでみようかなぁと 思いました。 * 私、実は、20代前半に、ノルウェー・オスロにある ムンク美術館に、実際に行ったことがあります その時には、この展覧会以上のムンクの作品を、 鑑賞したはずなのに、 ここまでの想い入れを感じることが出来ませんでした。 作品を作る側もそうですが、 鑑賞する側も、その時の状況や、経験具合によって 感じ方が成長?したり、変わったりするんだなってことも この展覧会に行って、感じました。 * 行けてよかったと思います。 本当にありがたいです ムンク展 ~3/30まで 兵庫県立美術館 HP (※ 美術館出口付近で、上の絵を含む全5点の作品を 自宅や携帯に送信してもいいサービスを実施されています。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/01/29 07:11:26 AM
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