カテゴリ:美術・芸術・展覧会
今日は、西宮市大谷記念美術館で開催されている
「民衆の鼓動展-韓国美術のリアリズム1945-2005」 について。 * うぉ~・・・ ・・・ ・・・ 展示会場のどの場所にも、 韓国民衆の「怒り」「悲しみ」「不安」「痛み」が 満ち溢れている。。。 * まずは、この展覧会を簡単にご紹介。 この展覧会は、 1980年代を中心とした韓国美術、特に「民衆美術」を 約100点ピックアップし、展示してありました。 「民衆美術」 私、この言葉、聞きなれない言葉だったのですが、 この展覧会に行って、よくわかりました。 リーフレットによりますと、 1980年代の民主化運動の影響を受けた「民衆美術」は、 それまでの主流であったモダニズム絵画への反動という側面だけでなく、 当時の激動する韓国社会そのものを映し出す美術運動として現れました。 つまり、作品の中に、 民衆の側から見た、 韓国の歴史、社会、思想などが表されていたのです。 そして、それは、 「怒り」「悲しみ」「不安」「痛み」 これらの言葉で表現されるような否定的感情を 全面に押し出していました。 1945年の解放以後も、激動の時代を生きてきた 民衆たちの深い深い想いが、 絵からガンガン伝わってきて、 観ているこちらまで しんどくなってしまいました。 * しかし、これらの否定的感情は、 いつしか、国を良くしていこうという強力なパワーに 変わるんですよね。 国を動かす力の“卵”を 作品に観たような気がしました。 * 絵の中には、先日、観た映画「光州5・18」(6/1ブログ)で描かれていた “光州事件”についての作品もあり、 興味深く鑑賞することができました。 また、38度線のことを描いた作品もあり、 実際に「板門店」に行った時に感じた、 異常なほどの緊迫感を思い出したりしました。 * 韓国の美術をこれだけまとめて鑑賞する機会って これまで私の中では、全くなかったし、 また、韓国の歴史を再認識する 良いきっかけになったと思います。 * 観終わった後、韓国民衆たちの「痛み」を全身に受け、 ヘトヘトに疲れてしまった私は、 この気持ちを静めるために、 1階ホールから、美術館の庭園を眺めて、 暫くぼぉ~っとしていました。 ここの美術館、庭園がすごくきれいなんですよ。 * 「民衆の鼓動展~韓国美術のリアリズム1945-2005~」 ~6/29まで 西宮市大谷記念美術館 HP 追:この展覧会の帰りに、尼崎総合文化センターで開催されている 「両洋の眼展」にも立ち寄ったのですが、 先ほどの西宮市大谷記念美術館でゆっくりしすぎて、 こちらの鑑賞時間がほとんどありませんでした。 もったいないことをしてしまいました。。。orz お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/06/16 01:42:08 AM
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