ひとりごと♪

ここ最近、街中で咳とか、くしゃみとかをすると、
いくら口元を押さえていても
露骨に避ける人・嫌がる人に出会う。


気持はわかるけど、
そこまで過激に反応しなくても、って思う。
ちょっとヤな感じ。


私、アレルギーを少し持っているのか
時々、むせたりするんだよな。
豚インフルじゃ、ないんで。



　　　　　＊



さて、今日は、
昨日の続き、寺院のお宝展２回目
「国宝鑑真和上展」について。



２．国宝鑑真和上展



まずは、この展覧会の概要から。


この展覧会は、
１９９８年に世界文化遺産として登録された奈良・唐招提寺の
金堂大修理を記念して、
寺院にまつわる仏教美術の至宝を紹介するもの、でした。


また、展覧会名に挙げられている「鑑真和上」は、
７５９年に、この唐招提寺を創建した人で、

多難の渡航を乗り越えて、
奈良時代に唐より来日された高僧です。


って、鑑真和上のことは
日本史の最初の頃に必ず出てくるから、
こんな説明がなくても、よくお分かりですよね♪




名画　漆絵・蒔絵　　鑑真和上


ということで
行ってまいりました、鑑真和人展！



全展示数は、７４件と少なかったものの、

その中に国宝が１２件、重要文化財が３６件という、
かなり重厚な展覧会でした。



＜印象に残った作品＞


・鑑真和上坐像（国宝）


この作品、本当に素晴らしかったです。
この展覧会の中でも、一番、私の心に残りました。


教科書や鑑真和上を紹介するところには
必ずと言っていいほど？この坐像の写真が載っていると思いますが、
（↑上のアフィリエイトの写真もそう）
やはり、本物は深い。。。


像を見つめれば見つめるほど、
和上像と一緒に、私もどんどん
沈んでいきそうな感覚に陥ってしまいました。


和上の精神性までを表現した作品に、
ザワザワとした私の心まで鎮まるような感じでした。



穏やかな表情、
何事にも動じない凛とした姿勢・・・


なんて、美しい表情をされておられるんだろう。
なんて、しっかりと自分をお持ちになっておられるんだろう。



像と向き合いながら、
日頃ずぅっと、イライラ・カリカリ・メソメソ・フラフラしている
自分が本当に恥ずかしくなりました。


あぁ。
私も、和上の悟りの境地に
ちょっとでも近づいていけたらいいな。





・華盤（重要文化財）



形の愛らしさに見とれてしまいました。
お花をいくつも並べて広げて、それを盤にしたような、
木製の作品。


すっかり褪色していたけれど、
当時は、もっと鮮やかで、可愛らしくて、
素敵だったんだろな。





・如来形立像（重要文化財）


頭が取れて、胴体のみの像（トルソ）

衣のヒダといい、
身体の曲線といい、
何とも魅力的。

どんなお顔をされていたのかな。
きっと、穏やかで豊かな表情をされていたんだろな。





・舎利容器　金亀舎利塔（国宝）


金亀の甲羅の上に舎利が載せられた作品。
銅製・鋳造・鍍金


非常に精巧な作り。
また、平安時代に作られたとは思えない位の金の輝き。


素直に美しい




・東山魁夷「御影堂襖絵　濤声」


穏やかでない海を
１２面もの襖に描いた大きな大きな作品。




描かれた荒々しい波や、険しい岩から
一見、日本海って感じがするのだけど、

海の色に、明るいスカイブルーを使っておられるので
どこか穏やかな感じがします。


その為、激しい波の音も、どこか和らいで
聞こるような気がするから不思議。




東山魁夷の作品って、元々
音の全くしない、静かな・静かな作風が多いように思うけど、

これもやっぱり、彼の作品ですね。
音が鎮まる。



　　　　　＊




２日連続で、寺院のお宝展を鑑賞してきましたが、

東本願寺の至宝たちからは「雅」を
唐招提寺の至宝たちからは「悠」を感じました。


この感じ、
まるで今の京都と奈良の街の
雰囲気そのものですね。




　　　　　＊




詳しくは↓

「国宝鑑真和上展」　～５／２４まで　
奈良国立博物館　ＨＰ