カテゴリ:美術・芸術・展覧会
昨日(9/20)は、京都市美術館で開催されている
「ルーブル美術館展-17世紀ヨーロッパ絵画-」に行ってきました。 「ルーブル」など、海外の有名な美術館名を冠するだけで いつもの数倍もの鑑賞客が押し寄せるのが通常なので、 今回も激混みを覚悟してお出かけ。 美術館に着いたのは、14:30頃。 HPを見て90分待ちを覚悟していましたが、 それよりも少なく75分待ちでした。 (実際は、60分程度で入館できたと思います) 行列に並んでいる人たちが口々に 「75分待ちだってよぉ~!!!」と 文句を言っている中、 私は過去に、相国寺の若冲展の160分待ちを経験しているので(2007/6/2ブログ) 「75分で済んだ」って感じでホッとしました * 全展覧作品71点。 さほど量はありませんでしたが、 なかなか“わくわく”させる展覧会でした。 以下、印象に残った作品をご紹介。 ↓ ・ルーベンス 「トロイアを逃れる人々を導くアイネイアス」(制作年1602-1604年頃) 「ユノに欺かれるイクシオン」(制作年1615年頃) ルーベンスが2作品展示されていました。 それぞれを比較して鑑賞すると、これまた一興。 「トロイア~」の方は、彼の初期の作品。 この作品を見た時、ルーベンスが描いたと最初わかりませんでした。 ルーベンスと言えば、「三美神」(プラド美術館所蔵) に代表されるように、柔らかな絵を描く印象が強いのですが、 「トロイア~」は、全体的に堅く、どちらかというと暗いイメージ。 彼は、初期にこんな絵を描いていたんだと勉強?になりました。 「ユノに~」は、一目でルーベンスが描いたとわかる作品。 彼らしい“たぷたぷ”の女性が描かれていました。 彼の絵を鑑賞すると、「無理にダイエットしなくてもいいよね~」って 安心感を与えてもらえます ・フェルメール 「レースを編む女」(制作年1669-1670年頃) 今回の展覧会の一番の目玉作品。 う~ん。私にはイマイチでした。 描かれた女性が一心不乱にレース編みに 取り組んでいるのはよくわかるんだけど、 グッと惹きつける力に欠けるなぁと思いました。 まぁ、でも 私のフェルメール鑑賞作品がまた一つ増えたということで よしとしましょう(笑) 【フェルメール】レースを編む女(600mm×900mm) ・ベラスケスとその工房 「王女マルガリータ」(制作年1654年頃) ベラスケスが、名画“ラスメニーナス”を含め、 王女マルガリータを描いた数作品(6点ほど?)の中の1つ。 絵ハガキ購入。 前回、兵庫県立美術館で観た「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」 (2009/2/8ブログ)よりも、王女の可愛さ・高貴さが よく表現されていたと思います。 ・ムリーリョ 「6人の人物の前に現れる無原罪の聖母」(制作年1662-1665年頃) 私、ムリーリョの「無原罪の御宿り」シリーズは、 結構好きなんです。 この絵は、プラド美術館に所蔵されている作品に比べると すこしぼやけた感じがしましたが、 その分、柔らかさが強調されていて、いいなぁ~と思いました。 横長の作品にも新鮮さを感じました。 絵ハガキ購入。 ・ヤン・ブリューゲル(父)とその工房 「火」(制作年1600年頃) ブリューゲル一家?らしい、非常に細かく描かれた作品。 一瞬、ヤンのお父さんであるピーテル・ブリューゲルの作品かと 思ったほどの細かさでした。 手前に描かれたおびただしい数の金製品?武器?が キャンバスからこぼれおちそうになっていました。 怪しい雰囲気の絵でした。 ・トゥール 「大工ヨセフ」(制作年1642年頃) 私が今回の展覧会で一番楽しみにしていた作品。 画面から表現されている なんとも言えない静謐感・緊迫感。 ろうそくを持ったキリストの指、 ろうそくの灯が映ったヨセフの目、 鑑賞者の目をとらえて離さないように描いた、 画家の集中力を絵から感じました。 * 長くなるので その他、印象に残った作品を簡単に。 ・ハルス「リュートを持つ道化師」 →明るい色彩・表情、この絵を飾るとその周囲が 楽しい雰囲気になること間違いなし。刹那的生き方の私には、 ぴったりの作品?! ・ボスハールト(父)「風景の見える石のアーチの中に置かれた花束」 →最初、ヤン・ブリューゲル(父)の作品かと思った作品。 花束の後ろに描かれている海?河?に浮いている船。山。 花の周りに描かれた虫たち。小さな作品なのに、非常に細かい。 ・ロラン「クリュセイスを父親のもとに返すオデュッセウス」 →十数年前に仏・ルーブル美術館へ実際に行った際、心に残った作品。 まさか京都で再会できるとは思ってもいませんでした(笑) ・ヴーエ「エスランの聖母」 →鮮やかな色使いが特徴の作品。赤・黄・青。 色彩に惹かれました。 ・ドルチ「受胎告知 天使」 →柔らかな作品。 恥じらうように、でも幸せそうな奥ゆかしいマリアの表情に 惹かれました。 * 会期は9/27までなので 興味のある方は、お早目に。 「ルーブル美術館展-17世紀ヨーロッパ絵画-」 京都市美術館 HP お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/09/21 02:48:07 PM
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