カテゴリ:美術・芸術・展覧会
今日は、
9日まで開催されている「長谷川等伯展」について。 事前に、 午前中から午後にかけてかなり混雑(最大180分待ち)していると 聞いていたので、 ちょっとおののきながら美術館へ。 ところが、私が訪問した日は、 ゴールデンウィーク中一番空いていたようで、 待ち時間0で入館することが出来ました。 ラッキー また、行った時間帯も良かったようで(16時頃) 中もそんなに混雑しておらず、 ゆっくり・じっくり桃山時代の天才絵師が生みだし「美」を 堪能することができました。 * 先に、全体的な感想を言わせてもらと・・・ じっくり見れたのは良かったのですが・・・ 行く前の期待度が大きすぎて、 すこ~し肩すかしを食らったって感じかな。 私、行く前、金碧障壁画「楓図壁貼付」に かなり期待していたんです。 リーフレットなどで見るこの作品のあでやかさ、 意匠の見事さに、正直、恋していました だから、入館した時も、鑑賞の順番をすっ飛ばして 真っ先にこのメインディッシュを鑑賞しに行ったんです。 (私、食事でもなんでも、まずは 好きな物から楽しみたいって人・笑) ありました 求めていた絵は、第5室に。 ・・・ 色が、色が、色が、思いのほか 退色している・・・orz それだけでなく、完全に色が落ちてしまっている個所も あちらこちらに。 あらら~。 印刷物は、色落ちしている部分をカットしていたり、 色が実際と違っていたりするから、 この作品に対して、 ものすごい妄想をしていたみたいです、私。 これに関して言えば、 印刷物にだまされていた方が良かったのかもナァ(汗) 同じ部屋に展示されていた 国宝や重文でもない金碧画「萩芒図屏風」(相国寺所蔵)の方が 遥かに美しかったですね。 こちらは、保存状態もずっと良く、 金碧で豪華なのに、でもどこか涼しげで、落ち着きがあって、 心が洗われる感がしました。 私、かなり長い時間、この絵の前で佇んでいました。 等伯展で一番気に入ったかも。 ※相国寺さん、承天閣美術館にも時々、 行かせてもらっていますので また、こちらの展示もお願いします<(_ _)> * 以下、心に残った作品をいくつかご紹介。 ・国宝「松林図屏風」 長谷川等伯 これは、評判通り“深い”絵だなぁと思いました。 絵に吸い込まれそうになるっていうことが よくわかりました。 絵の中の松林が、霧が、 静かに静かに、でも強い磁力で 私を呼んでいるんです(笑) いや、笑いごとでなくて本当に。 これこそ、本物を見ないと感じられないこと。 評判通り、素晴らしい作品でした。 ・重文「仏涅槃図」 **名画 漆絵・蒔絵 長谷川等伯の名作「仏涅槃図ぶつねはんず」 部分 デカイ!! 大きいとは聞いていたのですが、ここまででかいとは! 京都国立博物館の天井高が足りなくて、 途中で角度を変えて展示されていました。 博物館側も展示方法に 苦労したんだろうなぁ。 この作品を観て、等伯って、 中途半端が嫌で、 ものすごい情熱を持った人だったんだろうな、って思いました。 だからこそ、豊臣秀吉のように のし上がってこれたんでしょうね。 ・重文「枯木猿候図」 長谷川等伯 ふわふわのお猿の毛並みと、ちょっとおとぼけた表情、 そして、“自由”と“勢い”を感じさせる木の枝が よかったですね~ 全体的に可愛らしい作品。 ・重文「山水図襖」 住職の留守中に、勝手に寺院に上がり込み 一気に山水図を描いたという襖絵。 襖自体に、桐紋が刷り込まれていて、 それが等伯の絵と重なって、雪のようになり 幻想的な作品になっていました。 この作品も大好き。 日本画の良さを感じました。 しかし、等伯さん。 留守中に勝手に他人宅に絵を描くって なんて大胆な。。。 これって 自分の腕をよっぽど信じていないと できないことですよね。 自信があるのはいいけれど、 別の視点から見ると、傲慢とも言える(笑) この言い伝え?は 彼の人となりをよく?伝えていますね。 その他、初期の作品「善女龍王図」も いいなぁと思いました。 長谷川等伯展 ~5/9(明日!)まで 京都国立博物館 HP もっと知りたい長谷川等伯 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/05/08 07:58:39 PM
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