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シングル母のアメリカ暮らし

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さく408

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2004.12.13
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息子は今小学校2年生だ。
彼の通う学校では、2年生までの児童に焦点をあてた行事が多い。
息子の学校の事を「7歳までは夢の中」というタイトルで書かれた本があったが、
そのタイトルにもあるように、この学校では7歳までを第一7年期としている。
この時期の子供はまだまだファンタジーの中に生きている。
大人がそこから無理矢理引っ張り出してはいけないのだ。


この週末に行われた行事は「ウィンターガーデン」という。
「ウィンタースパイラル」「スパイラルガーデン」などとも呼ばれる。
(「7歳までは夢の中」では「アドベントガーデン」となっていたが
キリスト教色の強い言葉なので変えたのかもしれない。)
数あるイベントの中でも最もスピリチュアルなもので、
2年生の息子にとっては今年が最後なのだ。
私はこの行事の持つ神聖さがとても好きだ。


冬至のあたりに行われるこの儀式は、
1年で一番日の短い時に、これから再びやってくるであろう
<光>を子供たちの胸の中に刻み付けるように
ろうそくを灯してお祝いする。


子供たちは週末の夜、ドレスアップして学校に集まる。
キンダーガーテンの場合は人数も少なく、夕刻に始まった。
まずは教室に集まり、静かに座っている。
先生がキャンドルライトだけの薄暗い部屋で静かに歌う。


静かに 静かに
音を立てないで
聞こうよ 聞こうよ
聖なる声を


子供たちはしんとした部屋で物音もたてずに座っている。


それから先生の合図で一列になって
「ウィンターガーデン」の部屋に入っていく。
誰も声一つたてない。
冬の夕刻の寒さの中、
ピンとはりつめた神秘的な空気があたりに漂い、
子供たちはしんと静まっている。


部屋の中央には針葉樹の葉で飾られた切り株が置かれ、
その上に大きめのろうそくが火を灯している。
そこを中心に、渦巻き状に針葉樹の枝で作られた小径が3重に取り囲んでいる。
子供たちはその大きな渦巻きを取り囲むようにして置かれた椅子に
一人ずつ、親と手をつないで腰掛けていく。


部屋の隅でハープを奏でている人がいる。


年の大きい子から順にひとりずつ先生に呼ばれ、
小さな手に林檎のろうそくを手渡される。
林檎の芯をくりぬき、緑の葉とろうそくをさしたもの。
そのキャンドルを両手でもって
スパイラルの小径を中心に向かってゆっくり歩く。


中心にたどりつくと、皆の見守る中、
大きなキャンドルから炎を自分の林檎ろうそくにうつす。
そうしてスパイラルのどこかに置いていく。


2年生になると、親が同じ曲を一緒に歌う。
子供が一人ずつ出て行くたびに、子供の名前を入れて歌うのだ。
ハープが奏でているその曲の、歌の内容はこんな感じ。



A(子供の名前)が今、光を受け取りに行く。
すべての星の光が彼(彼女)を昼も夜も見守っている。
いま、彼(彼女)は小さな光を受け取った。
彼(彼女)の瞳が明るく輝いている。
そうっと気をつけて、光とともに歩いていきなさい。



子供たちは自分のろうそくの炎に照らされながら
神妙な顔つきでそっと林檎を下に置くのだ。


最後の子がろうそくを下に置くと、
薄暗かった部屋は明るい渦巻き状の光に照らされる。
ため息が出るほど美しい眺めなのだ。
しばらくの間、先生は渦巻き状におかれた
林檎ろうそくをひとつひとつゆっくり眺め、
そして子供たちの顔を一人一人眺めていく。


やがてハープの演奏がまた始まり、
先生がろうそくを拾い上げ、
一人一人の子供に手渡す。
子供たちは何故か手渡されたろうそくの炎を
じっと見つめているのだ。


最後の子に手渡されると、
最初の子が部屋を後にする。
戸口にいる先生に小声でさよならを言い
そのまま静かに親と帰宅する。
子供も親も先生も最初から最後まで無言だ。


本当はこのあと、家に帰って
静けさをキープしながらできるだけ早く寝かせて欲しいと言われるが、
これはちょっと難しい。
それでもベッドルームにキャンドルだけは灯して
せめて寝る前だけでもウィンターガーデンの雰囲気を
そのまま保たせてあげたいと思う。


子供の精神的な成長のために、と言われるが、
本当はこんな儀式の何処が何に作用するのかわからない。
それでもその場にいる時はいつも、
何か大きなスピリットを感じるのだ。
子供たちが神妙に静かに何かを感じ取っている。
それを見ているからこそ、その儀式の意味を
何となく肌で感じる事が出来るのだ。
子供たちが今夜、闇の中で見たあたたかな光は
きっと脳裏に刻まれているに違いない。



本日の献立:
クラムチャウダー、オリーブ入りライ麦パン、ブロッコリー

今夜そんなイベントがあったせいか、
静かなムードで過ごしたせいか、
7時半に床に入ってしまった子供たち。
母、大助かり。(笑)






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Last updated  2004.12.13 13:53:35
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