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カテゴリ:想い出話
1974~1975年5月までに 企業爆破事件は起こった。 >1974年 8月30日 - 「狼」班による三菱重工ビル(現:丸の内二丁目ビル)爆破(三菱重工爆破事件)。 8名が死亡、376人が重軽傷。 10月14日 - 「大地の牙」班による物産館(三井物産本社屋)爆破(三井物産爆破事件)。16人が重軽傷。 11月25日 - 「狼」班による帝人中央研究所爆発(帝人中央研究所爆破事件)。 12月10日 - 「大地の牙」班による大成建設本社爆破(大成建設爆破事件)。9人が重軽傷。 12月23日 - 「さそり」班による鹿島建設資材置場爆破(鹿島建設爆破事件)。 >1975年 2月28日 - 三班合同による間組本社ビルと同社大宮工場爆破(間組爆破事件)。5人が負傷。 4月19日 - 「大地の牙」班によるオリエンタルメタル社・ 韓国産業経済研究所爆破(オリエンタルメタル社・韓産研爆破事件)。 4月28日 - 「さそり」班による間組京成江戸川作業所爆破(間組爆破事件)。1人が重傷。 5月4日 - 「さそり」班による間組京成江戸川橋鉄橋工事現場爆破(間組爆破事件)。 その頃、私はまだ大学生だったが 就職の決まった会社での 研修期間の頃だった。 衝撃的に覚えているのは 先輩の社員と一緒に 取引先の人たちと夜になっても 打ち合わせをしている時のことだった。 物凄い音がした。 「間組爆破事件」であった。 爆破事件があちこちで起きていることは 承知していたけれど まさか、自分が居るすぐそばで 爆破事件が起きるなんて 想像も出来なかった。 それから、その後 商談はどうなったのか?そこにいた人たちは どういう行動をとったのかも 覚えていない‥ 正直に言えば 爆破事件に本当に遭遇したのに この爆破事件の時の自分の行動は あまり思い出せない。 昨日、半世紀も逃亡を続けていた 連続企業爆破事件の容疑者が 見つかった。 メディアに報道されている犯人の 手配書は、この50年の間 どこに行っても掲げられていた。 50年‥氏名を偽りながら どうやって暮らしていたのだろう‥ あの頃、あちらこちらを爆破して 何をどう変えたかったのだろう‥ さて、話を当時に戻そう‥ この頃、偽の爆破予告が相次いだ。 私は、飯倉にある会社に勤めていた。 ランチタイムが始まる頃だったと思う。 突然、 館内放送が大声で流された。 何が起きたのか全然判らなかった‥ 今までそんな放送は一度もなく 大体、なんのことか理解が出来なかった。 どう言ったのかは全部は覚えていないけれど 「貴重品やバッグやカバン類は持たずに 身一つでただちにビルから避難して下さい。」 こんな内容だったと記憶している。 何が起きたのかは全く知らされずに ビルの外の交差点の向こう側に 大勢が避難した。 その後、警察だか機動隊だか なんだか分からないけれど 大勢の人がやってきた。 ビルから出てきた人たちで 交差点近くは騒めきたっていた。 よく見るとその群衆の中には 会社の偉い人たちも他社の会社の人たちも たくさん混じっていて カバンを持っている人は 警察の人に何か聞かれたり 手荷物チェックをされ厳しい表情に 双方がなっていた。 交差点付近はすぐに通行止めになり 物々しい状態に刻々と変化していった。 2〜4時間くらい外で待っていて 何がどうしたのかを 知ったのは随分あとの事だった。 「〇〇ビルに爆弾を仕掛けた」という電話があって 私たちはこのビルから 誰も彼も全員外へと出たことが分かり 爆弾事件なので 何かを持って外に出ることは禁止なのであり ビルの中にいた人は 全員、身元の調査が行われた。 この偽爆弾騒ぎの事は 何故か、よく覚えている。 たぶん、「間組爆破事件」の後だったし 社会人としても少しは 大人になっていたのかも知れない。 その後も、都内では あちこちで「爆弾予告」の偽の電話や 手紙が届き、落ち着かない日々が続いたのである。 考え方の違いは誰にでも どの国でもある。 それを何も関係のない市井の人たちに 害を及ぼしたり命を奪うことは たとえ、その人たちが言っていることに 一理あったにしても 決して許されることでない。 ただのフェイクでは済まないのである。 そのあと、取引先とも ギクシャクして悩んでいる人がいたことも 事実である。 「悲しい余談」 財布を持って外に出ることが出来なかったので 外にいる間にお腹が空いてしまったが 近くのレストランや喫茶店にも 入れなかった。 会社の中高年のオジ様たちは 交差点から少し奥に入ったところの ツケの効く麻雀店で時間潰しをしていた。 何しろ、この現場から立ち去っても ダメなのです 「あ〜小銭だけでも持ってくれば良かった‥」 「いったい、いつまで此処で待機してればいいの?」 で、このBlogを書いていて 気がついた‥ 今だったらスマホも持って出ては いけないのかも知れない‥ 混迷の時代は今も続いている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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