100歳まで生きてめでたいか?
最近、80代の知り合いが何人か亡くなった。十分に生きた方たちだったが、いろいろお世話になったので、寂しさはぬぐえない。100歳まで生きると、「おめでたい」と言われるけれども、100歳まで生きた自分を想像するといいと思う。来年、ぼくは68歳になるけれども、今の体力のまま100歳になるのは無理だろう。足腰も弱るし、病気にもなる。車も運転できないし、気力、知力も落ちるだろう。それに、長い付き合いのあった友だちは、先にあの世へ旅立ってしまう。これは悲観的な話ではない。自然の法則だ。長生きしたい人は、よぼよぼになってしまって、孤独な中で暮らす自分を、受け入れ、耐えるメンタルの強さを、60代、70代から培っていかないといけない。たぶん、健康で長生きすることだけを目標にしていると、いい晩年は送れないと思う。いくつになっても、生きがいであったり、ときめきや夢や志がないと、「もう死にたいよ」と愚痴の出る長寿者になりかねない。先のことをあれこれ考えるよりも、今、何をするか。ここに集中して、お迎えがくれば、ありがたく肉体を脱ぎ、魂の世界へ行けばいい。そういう潔さを、育てていきたいと思っている。今、やりたいことがあるから、そこに力を注ぐ。その結果は、ぼくにはどうすることもできない、未知の領域だから、うまくいけば万々歳、うまくかなければ仕方がない。そんな感じでやっていきたいな。