イルカみたいに生きてみよう～心の力を抜いて楽しく生きていきませんか

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  このごろ寒い日が続く。今日は暑いし、体調には気をつけないと

  しばらく寒い日が続いた。もう５月も半ばだというのにコタツを片付けられずにいる。足を温めながら原稿を書いているのは気持ちいいけれども、この時期にコタツというのはおかしな話だ。今朝の富士山は真っ白。長女は不順な天候のためか、体調を崩したようだ。今年は花粉症がひどかった。それに、もともと変化やストレスに弱いところがあって、こういう、暖かくなったと思っては寒くなるような不安定な日が続くと、体がついていけなくなる。今日は一日、布団の中だろうな。ぼくの不調は、寝付きが悪いことかな。何年か前は、布団に入ればすぐに眠りに落ちた。今は１時間くらいは眠れないで、布団の中でもぞもぞしている。いろいろなことを考える時間にしている。今日を振り返ったり、明日は何をしようかと考えるというたわいもないことだったり、物語を頭の中で考えたり。そうこうしてるうちにいつの間にか眠っている。夢をよく見るということは眠りが浅いということだろうか。いずれにせよ、眠りの質はいまいちだろうな。ただ、寝不足という感じはないし体もよく動く。良しとしよう。これも老化現象。自然の成り行きだ。ヤギのぴょんぴょん、少し食欲がない。元気もない。やせているような気もする。ヤギも寒かったり暑かったりがこたえているのだろうか。そうこうしているうちに暑い夏になる。早く起きて仕事をしないといけない。よく眠れるようになるかも。

  2023年05月16日

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  母の日。昨年亡くなった母のことを思い出した

  昨日は母の日だった。母のことを少し思い出してみた。昨年の７月29日に亡くなって、間もなく一周忌だ。去年の今ごろは、山梨の施設で暮らしていた。コロナのせいで、ほとんど面会もできなかった。脳出血で倒れて、１ヶ月に１度くらい会えたが、意識はあったものの、まわりの状況がわからずにぼーっとしていることが多かった。倒れて数ヵ月後、鈴鹿から山梨へ連れて来た。母の意志は確かめられなかった。ひょっとしたらずっと故郷にいたかったかもしれない。あるいは、近くに息子がいるということで安心してくれていたか。ぼくは、あれで良かったと思っている。亡くなるときには、手をとって「ありがとう」を言えた。母の目から涙が一筋流れたのを覚えている。鈴鹿の施設にいたら、あんな別れ方はできなかったと思う。母が心配していた、鈴鹿の実家だが、氣恵の結婚と実家への引っ越しという、思わぬ展開が起こっている。去年の今ごろは考えてもいなかったことだ。村の人たちもとても喜んでくれているようだ。ご先祖様も喜んでくれていることだと思う。2018年に父が亡くなってから、「よく病気にならなかったね」と妻が感心してくれるが、激動の４年だった。思い出せないくらいしんどかった。母はぼく以上につらかったはずだ。しかし、結果的には、一番いいところに着地した。妻も最後の親孝行ということで頭がいっぱいの日々が続いていた。昨年の終わりに札幌の義父が倒れて入院したのだ。札幌ではいざというときに会いにいけないので気が気でなかった。施設を探すのに何度か札幌へ行った。札幌に住んでいる妹とも、どうすればいいか、いろいろ話し合った。「おじいちゃんの希望通りにしてあげようよ」幸い、義父には意識があったので、これからどうしたいか聞いてみた。義父ははっきりと言った。「山梨へ行きたい」どうしたらいいだろうと迷っている間は落ち着かないが、こうすると決めたら腹が据わるものだ。22日に山梨へ連れてくることが決まった。病院からストレッチャーに乗って介護タクシーで新千歳空港に行き、そのまま飛行機に乗り込んで、羽田から山梨まで介護タクシーで移動。けっこうおおごとだが、助けてくれる人がいるのはありがたい。母のときもそうだったが、たまたま、高齢者や病院、障がい者の移動を生業としている人と知り合ったことで、選択肢が広がった。石和にいい施設（サ高住）が見つかり、そこに入ることも決まった。面会はもちろん、泊まってもいいというので、最後の親孝行ができる。ぼくの両親はすでに亡くなっている。妻の母親もいない。義父は最後の親になる。亡くなり方というのはとても大切だと思う。旅立つ人も、残った人も、満足して「さよなら」を言えるのが一番だ。肉体的にも精神的にもきつい時期が続き、さらには、山梨へ移住するという変化があり、ヤギたちと暮らすという思ってもみなかった生活が始まり、次女夫婦のおかげで鈴鹿の実家も活用できることになり、さらには義父も山梨へやって来る。いろいろな体験をさせてもらえている。我がことながら、ずいぶんと人間としての幅が広がったような気がする。深みも出たかな。まわりが育ててくれる。そういう意味で、母にも「ありがとう」だ。命日と母の日くらいは、亡くなった母を思い出し、感謝する一日にしたい。

  2023年05月15日

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  ぶれていると思うと修正力が働く

  「ああ、ぶれてるな」と思うと、修正する力が働いてくれる。この道で行こう！　と決めても、自信がなくなったり、よそ見をしてみたりする。たとえば仕事。もう自分のやりたい仕事だけをしようと決めた。しかし、気乗りしない仕事であっても、頼まれたら断れないし、収入のことも考えないといけない。ついつい、「わかりました」と引き受けて、ため息をついていたりする。そして、「お金も必要だから」と言い訳して、乗らない仕事を始めるのだが、どうしてもだらだらやることになる。時間ばかりがかかって、「これをやるんだ」と決めたことが、後回しになってしまう。本末転倒だなと思う。そんなことを思っている矢先に、次女が結婚して、鈴鹿の実家に住むことになった。若い夫婦が、新しいことにチャレンジしようとしている。ものすごく触発されている。ぼくも自分のやりたいことで、何か力になりたい。そう思って、あれこれ考えている。ぶれかかった自分が、また進むべき道に戻される。ぶれるのは仕方ない。大事なのは、ぶれながらもぶれ切らないこと。右に行ったり、左に行ったりしながら、進行方向が決まってくる。「あっ、ぶれたな」と感じられること自体、命の力が働いているということだ。だいたいが、ぶれる原因は「欲」にある。欲をなくすことはできないけれども、適度なところでストップできるようにしておこう。

  2023年05月13日

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  ヘボからの脱却

  ぼくのようなヘボなライターは、すべてのことを文章で表現しようとがんばってしまって、そんなことできるわけもないので、筆が止まって、頭が混乱して、ついついビールでもということになってしまう。言葉にすることなく、情景、感情、流れを伝えることができるのが一流だ。人には想像力があって、文章の力によってスイッチを入れることで、物語が進んでいく。ぼくには絵心はないが、すごい絵というのは、まったく動かないのに、そこから壮大な物語が広がっていき、見る人の感情を揺さぶるのだろう。俳句も、たった17文字で、人の心情や自然の美しさを表現するのだから大したものだ。ぼくは、あと10年はライターを続けるつもりだ。いつまでもヘボではいられない。特に、山梨へ移ってからの体験は、書き残す価値がある。これまでのさまざまな出来事が、ひとつに集約されつつあって、まさにクライマックスにいる実感がある。これは、ヘボでは書けない。がんばらないと。

  2023年05月12日

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  車をぶつけられた

  歯医者から帰ってくる途中、車をぶつけられた。片道２車線の広い道路。ぼくは左端を走っていた。隣は長女の氣子。前方の真ん中に白い軽トラックが見えた。道路を渡ろうとしているのか、Uターンしようとしているのか。ぼくは、その横を通り抜けようとした。すると、軽トラックが動き出すではないか。追い越し車線に入ろうと右に曲がる軽トラック。しかし、大まわりになって、ぼくの車の右後方にぶつかった。「ああ、大事にしていた車なのに」とため息をつきながら、左の路肩に車を寄せた。すると、軽トラは、ぼくの車の右横を走り去ろうとする。「おいおい、当て逃げか」すぐに追いかけた。信号で止まっているところを、長女が助手席から降りて、すぐ横の駐車場に誘導し、警察を呼んだ。ずいぶんと高齢者の夫婦だった。畑から家に帰る途中だったようだ。「そっちが割り込んできたから。こっちは悪くないし、大した事故じゃないので、そのまま帰ろうとした」とんでもない言い分だ。けんかしても仕方ないので、あとは警察と保険会社に任せて帰ったわけだが、まずは大した事故じゃなくて良かった。車も小さな傷ですんだ。事故なんて何年振りだろう。40年ほど前、営業の仕事をしていたときに、自分の不注意で、2度ぶつけてしまったことがある。それ以来のことだ。これから、車で動くことも多くなりそうだ。それも遠出が増える。役落としだったのだと思うことにする。

  2023年05月11日

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  魂に刻まれる体験

  あの世へもっていけるもの。たとえば、大震災の体験など、生死を彷徨うようなこと。津波が迫ってきて、流されてしまう恐怖というのは想像もできない。家族を亡くしたつらさもそうだ。魂に刻まれる恐怖であり悲しみだろう。あの世にまでもっていくのだと思う。恐怖、悲しみだからネガティブな感情ではあるが、それを成長の糧にできる魂もある。人間が生まれてきた目的は魂を成長させることだという話がある。ぼくもそう思う。だったら、きつい体験が人生シナリオの中に組み込まれているはずだ。恐怖や悲しみだけで終わらせてはいけない。そこに１パーセントでもいいから、光を灯しておく。もし自分が死んだとわかれば、人生を振り返り、生きていた間にお世話になった人に感謝をする。家族を亡くしたなら、旅立っていった家族に感謝の気持ちを伝える。そのつらさ、悲しみは、他人がとやかく言えるものではない。本人にしかわからないものだ。しかし、恐怖、つらさ、悲しみの中に、一点の光をもたせるかどうかで、魂の重さはまるで違ってくる。同じあの世へもっていく体験であっても、今生を引きずるか、来世への準備にするか、行く道が大きく分かれる。平穏な暮らしの中でも、浮き沈みは必ずある。沈んだときこそ、悲しみの中に光を灯すトレーニングのチャンスだ。たとえば、妻からきついことを言われてムカッときたとする。そのとき、100パーセント怒りに包まれてしまうのではなく、「でも」と考える。「毎日、ご飯を作ってくれているよな」感謝の種を見つけるようにする。仕事で失敗して自己嫌悪に陥ったとき。うまくいったときのことを思い出せばいい。がんばった自分をほめてあげればいい。毎日が、死ぬときのためのトレーニングかもしれない。なかなか死をポジティブにとらえることはできない。でも、苦悩の中にも光を見出せる癖をつけておけば、最大の試練である死と向き合うことになっても、しっかりと向き合える勇気が湧き上がってくる気がする。魂に刻まれるようなつらさ。強烈だからこそ、魂が成長するための大きなエネルギーにすることもできるのだ。そして、次の生に、その体験を生かして、さらに充実した人生を歩むこともできる。

  2023年05月09日

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  パラレルワールド

  パラレルワールドはあると思う。今の自分とは違う人生を歩んでいる自分がいて、無意識の中でコミュニケーションしているのではないか。夢で、山梨へ移住しないで東京にいる自分と出会った。相変わらず、取材をしては原稿にまとめる仕事をしている。面白いことに、山梨にいるぼくとリンクしている部分があった。彼（東京のぼく）も、自分は取材をしたり資料を調べたりするのがあまり得意ではないことに気づいている。だいたい、子どものころから人見知りで、知らない人に会うのは苦手だった。だから、「自分のことを書こう」という気持ちに傾いている。取材をしてきたことは無駄ではなかった。いろいろな人の話を聞いて、触発されて、自分ならではの発想が育まれている。とてもユニークな考え方、生き方をしていると、自分では感じている。それを表現したいという気持ちが高まってきているのだ。パラレルワールドの自分は、環境は違えども、同じような思いをもって生きている。また別の、若いころ、会社を辞めずにずっとサラリーマンを続けてきた自分も、どこかにいるはずだ。同じように、今は自分の来た道、行く道に意識を向けているのではないか。山梨へ移住して3年目の半分が過ぎた。もう都会生活に戻ることはない。そろそろ、まとめてもいいころだ。いろいろなことがあった。物語にならないはずがない。昨夜の夢は、東京にいるぼくからの、ゴーサインだと思う。なかなか慣れないヤギ飼い、果樹栽培だけど、こういう老後もありだという話。まとめてみよう。

  2023年05月08日

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  あの世へもっていけるもの。感動

  あの世へもっていけるもの。「感動」はどうだ？この世からあの世へは、ふわーっと行けるようなイメージがあるが、すごいエネルギーがいるはずだ。月に行くどころではない。肉体レベルでも、「エネルギーが上がっている」と感じることがある。それが大事。感動なんて、その最たるものだと思う。芸術やスポーツの本来の意義は、人に感動を与えること。感動というのは、あの世への旅のエネルギーになるのだから、大いに感動しないといけない。ぼくが感動したのは、2015年、ラグビーのワールドカップ。日本が南アに勝った試合。ジャパンラグビーが世界でコテンパンにやられてきたのを嫌というほど味わっている世代には、50点差くらいで健闘と思える相手だ。それが、最後までくらいつき、ついにはラストワンプレーで逆転してしまった。あの感動はもっていきたい。途中でエネルギーが切れそうになったら、逆転のシーンを思い出そうと思っている。昨日は、妻と２人で、ヤギーずの放牧場にしようと思っている畑に柵を作った。やろうやろうと思いながら、材料だけはそろえたけれども、なかなか手が付けられずにいた。草も伸びてきた。もうこのあたりでやらないと、暑くなるし、放置したままで終わってしまうという危惧をもっていたところだ。「今日中にやってしまおう」妻のひと言でやり始めたら、思いのほか、順調に進んだ。結局、３時間かからずに完成。「よくやった」２人とも、モノ作りは得意ではない。経験もほとんどない。なのに、やろうと思って体を動かしたらできた。これも感動だった。できないと思っていたことができた感動。これももっていきたい。感動をどんどん集めていこう。

  2023年05月07日

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  あの世へもっていけるもの

  あの世へお金はもっていけないのだから。よく言われる。お金も豪邸も高級車も、モノは何一つもっていけない。だったら、何をもっていけるのか。感情はもっていくのではないか。恨みを晴らそうと化けて出るという話があるから。感情にも重い軽いがあって、恨みとか憎しみ、怒りは重いだろうな。喜びや楽しさというのは軽い。重い感情を背負っていると、輪廻転生の輪の中に入っていけずに、物質世界に近いところでさまよってしまう。だから、化けて出ることがある。お金は、そのまま貯金していても死んだら使えない。体があるからこそ使えるのであって、使った方がいい。それも、喜びや楽しさ、さらには自分がやりたいと思っていることを実現させるために使う。喜びや楽しさと言っても、おいしいものを食べたいとかいい家がほしいといった、肉体的な欲望を満足させるものよりも、心がときめき、命が沸き立つことのために使う。お金がなくても、心や命の喜びは得ることができる。どうしてもお金が必要なら、資金を得る努力をすればいい。心や命が幸せを感じることに焦点を当てれば、必ず、条件はそろってくる。チャンスはくる。それを見逃さないこと。60代になったら、あの世へ何をもっていくかを考えながら、日々の行動を選択することも必要だ。

  2023年05月06日

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  鈴鹿の実家が動き始める

  妻と一緒に鈴鹿の実家へ帰っていた。先月末から次女夫婦が住み始めた。近所へのあいさつ回りと、部屋の片づけ。犬たちが３頭と猫が１匹。にぎやかになった。2019年から母が一人暮らし。。母も昨年亡くなり、空き家になっていた実家が元気を取り戻した。ソーラーシェアリング（農地の上で太陽光発電をする）を取り入れたくて、鈴鹿で事業を展開している会社に連絡を取った。太陽のエネルギーを発電の農業で分けることから、ソーラーシェアリングと呼ばれている。見学をさせてもらったが、通り一遍の説明だったので、ちょっとがっかりだった。社長が多忙で社員の案内だったせいだろうが、ソーラーシェアリングという新しい事業に取り組む、信念や情熱が感じられない。急なお願いだったから仕方ないが、今度は、社長に話を聞きたいと思っている。エネルギーや耕作放棄地の問題に取り組み、地域を活性化させるという、そんな思いのある人と組みたい。小田原にはそういう人がいるので、今度、会いに行こうと思っている。ソーラーシェアリングの発案者である、長島先生にも、もう一度、会いにいかないと。とりあえずは実家が再生しつつある。これから、娘夫婦の若い力と発想を軸に、いろいろな人の知恵を借りつつ、山梨とのパイプも作りながら（夏には山梨直送の桃の販売をする予定）、面白いことをやっていきたい。昨日、山梨へ帰ったら、次女から連絡が入った。ミタラシというトイプーとチワワのミックスの男の子のお嫁さんが見つかったとか。トイプーのアズキちゃん。これで４頭か。アズキちゃんが赤ちゃんを産んだら、我が家で育てることになりそうだ。ミタラシのお嫁さんが決まった！そして、うちにいるヤギたちの女の子に赤ちゃんを産ませて、それを鈴鹿で飼うという計画も進んでいる。あかりの赤ちゃんが鈴鹿に行くかも

  2023年05月05日

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  天使が降りてきた

  このごろ寝つきが悪い。一番の原因は日ごろの肉体労働で体が痛むことだと思う。首から背中にかけて痛みがあって、眠りに集中できない。眠りにつくまでの時間は、妄想で楽しんでいる。たぶん、うつらうつらしながら、徐々に眠りに入るのだと思う。やがて、痛みを忘れてすーっと眠れる。昨夜はいい夢を見た。天使が降りてきた。天使と言っても、背中に羽が生えているわけではない。若い小柄な女性。とてもやさしくて、気がきいて、彼女がそばにいると心がぽかぽかする。彼女は、ぼくのことだけ大事にしてくれる。「天使だ」ぼくは思った。思いもよらぬことで表彰されることになった。夢の中だよ。びっくりしながら賞状とか賞品を受け取る。そばに彼女が付き添ってくれている。すごく安心している自分がいる。守られているという感じがする。まわりの人にも彼女の姿は見えているみたいで、ぼくと彼女が特別な関係だということがすぐにわかる。それくらい、ぴったりのエネルギー。こういう夢を見ているときは、起きるのが惜しくなる。夢だということはわかっている。忘れないように、夢の内容を言葉にして、記憶に刻み込む。５時に目覚ましが鳴った。静かな音に設定してある。停止ボタンを押して、目を閉じる。いつもなら、目を開けたとたんに消えていく夢だが、今朝は、心のポカポカ感と一緒に、内容も鮮明だ。続きが見られるような期待感もある。続きはいつかのお楽しみにして早起きをしたが、今日はいい一日になりそうだ。ありがたいな、うれしいな。こういうささいなことに喜びを感じられるぼくは、幸せになれる素質があるのだと思う。

  2023年05月02日

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  桃の葉が茶色くなってきた。今年はうまくいかないかもと弱気になっている

  去年から「５年連用日記」をつけているが、すももの栽培、去年は何をやっていたか、一目でわかるから有用だな。連休あたりから摘果をしている。「取り過ぎだ。ぜんぜん実ができないぞ」と言われたのを覚えている。それでも十分にできて、おいしくいただいた。今年のせん定のときも、「切り過ぎだ」と言われた。農家の人というのは、「こうしなきゃいけない」という思い込みがけっこう激しい。農薬や肥料がその代表だ。だから、無農薬栽培でうまくいくのは素人の人が多いのだろう。うちの両親も、農薬・肥料はなくてはならない農業をやっていた。ぼくが「無農薬」の話をすると、「お前には経験がないから」と一刀両断。経験は大事だけれども、経験に縛られると進歩がなくなる。とは言え、今のぼくは、桃の葉が茶色くなってきて、参っている。葉が落ちて、収穫はゼロかもしれない。やっぱりぼくはダメだ。農業に向いてない。がっくりと落ち込んでいた。しばらく悩んだけれども、こういうときは、先輩に相談するのが一番だ。農薬を使えと言われると嫌だなと思いつつ、桃の木を貸してくれた方に聞いた。そしたら、「毎年こうなりますから大丈夫ですよ」と意外な言葉。心配しつつもほっとしているところだ。失敗からは学ぶことがあるというのは本当だろうけれども、順調に進まないとめげてしまう。メンタルの強さがないと、失敗からは学べない。めげっぱなしだとやる気をなくしてしまうので、こういうときはひと息入れて、「まあ、いいや」と割り切って、できることをやるしかない。内観の石井先生はこんなことをお話ししてくれた。「私は学生時代に坐禅の修行をしましたが、３年で挫折しました。よく考えると、お釈迦様は一生かけて坐禅・瞑想をして、やっと悟りを開いたわけです。私はたった３年やっただけで、悟れないとあきらめました。なんとごう慢だったのかと、今は思います」奇跡のリンゴの木村秋則さんは、11年間、一個のリンゴもとれないのにがんばり続けた。村八分になりながら極貧の生活に耐えた。ぼくは、まだ始めたばかり。それも、趣味のような取り組み方だ。うまくいかなくて当たり前じゃないか。初めて桃の栽培をした一昨年。「一個でも実ったら泣いちゃうよ」と、毎日、桃の木に「ありがとう」と声をかけていた。あの「初心」を思い出さないと。ぼくのレベルでは、一個でも実れば大成功。ゼロ個でも、チャレンジしただけで100点満点。欲張っちゃいけない。初めての桃栽培。無農薬でこんなにもいいのができた。おいしかった。一昨年の初心を思い出そう

  2023年05月01日

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  同じ日本に住んでいても、いろいろな境遇の人がいる

  スーダンから命からがら帰国した人がいると思えば、「楽しんできます」と成田から海外へ飛び立っていく人もいる。大型連休で遊び惚ける人もいれば、休みどころではない人もいるだろう。学校へ行きたくない子どもは、連休中はほっとひと息だろうが、一日二日と休みが進むうち、学校へ行かなくては、というプレッシャーが押し寄せてきて、ゆっくり休むこともできなくなってしまう。学校が大好きな子もいる。同じ日本に住んでいながら、人の境遇というのは、なぜこうも違うんだろうな。自分のせい？そればかりじゃないと思う。社会に翻弄されたり、人に裏切られたり、ちょっとしたボタンのかけ違いが大きなトラブルを産んだり。どんな出来事にしろ、我が身に降りかかってくることには常に自分がかかわっているけれども、すべてを自らの責任とするには重すぎることがいっぱいある。人のせいにしてばかりいても解決しない。いいことばかりは起こらない。悪いことばかりではない。それはわかっているけれども、生きていくというのは、難しいものだ。

  2023年04月30日

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  一週間でものの見方、考え方が変わり、人間関係が激変

  安曇野で内観研修をしている石井光（あきら・青山学院大学名誉教授）と中野節子先生（信州内観研修所所長）が訪ねて来てくださった。お二人とも東京にお住まいで、毎月行われている内観研修に行く途中に、ときどき寄ってくださる。内観研修は、ぼくと長女と次女が受けている。一週間、自分の内側を見つめる。何について内観するかは先生方がリードしてくれるので、忘れていた記憶がよみがえってきて、人生が大きく変わる体験をすることができる。特に対人関係の思い込みが取り除かれる。憎しみが一気に感謝に変わったりする。体調が良くなっていく人もたくさんいる。特に、ストレスからくるものは回復が速いそうだ。ストレスのダメージを受けやすい思考パターンというのがある。それが、過去の事実をしっかりと見つめることで、自分の考え方、物事の受け止め方の癖から解放される。楽に生きられるようになる。悩みが軽減する。未来に希望がもてるようになる。自分を認められるようになる。人をゆるせるようになる。小さなことにも感謝ができるようになる。たった一週間で変化が起こるのだ。研修参加費は、一週間で８万円ほど（食事つき）。ぼくは体験して損はないと思う。信州内観研修所の詳細は​こちら。

  2023年04月29日

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  人口減は日本の老化現象

  2070年には、日本の人口が8700万人になるそうだ。現在の人口は１億2000万人ほどだから、今後急速に人が減っていくことになる。どんな影響があって、いいことなのか悪いことなのか、、ぼくにはわからないけれども、いくら異次元の少子化対策を実施しようが、この流れは止められない。高齢化が進み、多死社会になり、人口が減っていくというのは、既定路線なのだから、それに見合った世の中作りをしていかないと。国家を人間にたとえてみるとわかりやすい。江戸時代は、日本は鎖国されて、守られたいた時代だと思う。近代国家の赤ん坊。争いも少なく、平和に暮らしていた。明治維新以降は、思春期から青年期かな。やんちゃばかり。戦争に明け暮れてきた。第二次世界大戦でぎゃふんと言わされて、壮年期に入る。経済発展に目の色をかけて取り組む働き盛りだ。今は、国そのものが老年期を迎えている。人間もそうだけど、老年期はとても大切な時期。ここをどう生きるかで、死に方も違ってくる。死というのは、生まれ変わり。新生日本がどうなるかは、今にかかっている。より良い日本として生まれ変わるためには、昔のようにバリバリ働きたい、動き回りたいということではなく、静かに生きることも考えながら、晩年を充実させないと。富国強兵など、青年期のたわごとであって、もっと大事なことがあることに気づかないと。本当の豊かさとは？幸せとは？老年期は、そこに意識に向けて、よりレベルの高い来世に進んでいくことだと思う。年を取れば、細胞分裂が鈍くなり、細胞数も減っていく。人間を細胞と考えれば、子どもが生まれず、人口が減るのは自然の摂理だ。老年には老年の楽しみがある。老化したこれからの日本を楽しむにはどうしたらいいか。そこを考えないと。もっとも、老化しているのは日本だけじゃない。地球そのものが老化していると思う。

  2023年04月28日

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  次女たちは鈴鹿に引っ越した。山梨は山梨でやることがいっぱいある

  昨日まで豊田市にいる三女が来ていた。今日は次女が鈴鹿へ引っ越す。犬たちもいなくなり、急に家が静かになってしまった。やっぱり寂しく感じる。今日から数日、弘美は札幌の父を山梨の呼ぶ準備のために札幌へ行く。長女も東京に用があって留守にする。今日明日と一人で留守番だ。ちょうど原稿も仕上げないといけないので、ヤギたちの世話と、畑の草刈りくらいをして過ごそうと思っている。ゴールデンウイークは雨が多い予報なので、ヤギのエサは多めに取っておかないといけない。畑の草がどんどん伸びているので、冬場ほどの苦労はないが、一人で取るのはけっこうな仕事量だ。すもも畑の草を刈らないといけない。草はある程度伸ばしておきたいのだが、すぐ横が畑のオーナーの家なので、草ボーボーだと嫌な顔をされる。畑の草は病気の温床だと思われている。それに、畑を草だらけにしていると怠け者に見られるので、農家は雑草を目の敵にする。気を使いながらの畑仕事は嫌なので、スモモ畑は、今年いっぱいで返すつもりだ。この２年間、いろいろ手を出してきたが、これからは欲張らずに、ヤギと数本の桃と原稿書きでやっていこうと思う。鈴鹿の次女のところにもときどき行くことになる。これだけでも忙しいくらいだ。隠居生活をする気はないが、慌ただしい毎日も嫌だ。いつになったら、びしっと行く先が定まるのか。まあ、定まらなくていいか。やることやって、とっ散らかして、あちらの世界へ行けばいい。やることがいっぱいあるのは幸せなことだ。

  2023年04月27日

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  遠くから月を愛でる感覚を大切にしたい

  民間企業による月着陸のことをテレビのニュースでやっていた。月と言えばアポロ11号。1969年だから、ぼくは13歳だった。月をながめながら、今ごろどこを飛んでいるんだろうなと想像していた。着陸のときのテレビ中継も食い入るように見ていたものだ。人類の夢や希望を乗せた大事業だった。今回の月への挑戦は、ぼくはほんの数日前まで知らなかった。ぼくが年を取ったせいか、夢や希望を感じさせてはくれない。去年の皆既月食の方が盛り上がったような気がする。自然を支配しようとすることには魅力を感じない。自然と共生していくことが生きる味わいではないかと思うようになってきた。ふと夜空を見上げたときに、真ん丸の月が輝いていると、ついつい手を合わせたくなる。富士山だってそうだ。朝起きて、南を見ると、朝日に輝く富士山の姿がある。「今日も一日よろしくお願いします」と、やっぱり手を合わせたくなる。夕方、夕日に照らされた富士山に、「今日一日ありがとうございました」と頭を下げるのが日課になっている。登ろうとは思わない。遠くにありて思うもの、愛でるものだ。もっともっとと前へ進むのもいいが、今は、立ち止まって足もとを見る時期のような気がする。月でうさぎが餅つきをしている。月にはかぐや姫がいる。そんな世界観が、ぼくは好きだな。

  2023年04月26日

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  光ばかりを望まず闇とも向き合う

  だれもが「光（プラス）」と「闇（マイナス）」を持ち合わせている。光の部分だけを見ていらればいいけれども、闇と向き合わないと成長しない。闇は光のエネルギーになり、光は闇のエネルギーになる。お互いにエネルギーを与え合っている。だから、光ばかりになりたいと願う人がいるが、それは叶わぬ願いだ。一年中昼間だったら、きっと気が狂ってしまう。光を求める人たちは、権力者には扱いやすい。闇の恐怖をちらつかせれば言うことを聞くのだから。病気は闇だから、健康という光がほしいと願う人は、高い薬を買ってしまう。かつて、地球を支配しようという勢力がなかったころ、病気という概念はなかった。体がだるいとか、痛みがあるという症状はあっただろうが、ゆっくりしていれば良くなったし、寿命がきた人は亡くなって行った。それが病気という悪いものであって、治さないといけないということになったことで、呪術師なんかが出てきて、支配が始まった。薬が登場してそれは顕著になり、今に至っている。病気や死は闇だと思い込ませれば、人は扱いやすい。お金儲けにもなるのだ。病気は、光と闇を学ぶチャンスだ。つらいし苦しいし、基本的には闇かもしれないけれども、じっくりと見回すと必ず光が見つかるはず。それを見つけることが、病気の意味ではないか。そして、病気という苦を解決する糸口が見つかることもある。病気という闇が、その人のもっている光にエネルギーを与える。光ばかりを求めていると、簡単に洗脳され支配される。気をつけた方がいい。

  2023年04月25日

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  実家が空き家になるのは悲しい。娘が救ってくれた

  結婚した次女の氣恵が鈴鹿で暮らすことになった。一昨年の秋に一人暮らしだった母が倒れてから、ぼくの実家が空き家になっている。そこに住んでくれるというのだ。週末は３人で３匹の犬たちを連れて実家へ帰った。いったん山梨へ戻り、今週中には引っ越しをすませてしまうようだ。感慨深い。ぼくは、18歳で実家を出て、あちこちを転々とした。実家は弟に任せて、もう帰る気はなかったが、彼は49歳で亡くなってしまった。実家が空き家になって朽ちていくのは悲しいもので、どうしたらいいか答えの出ない悩みの中で迷走していた。そしたら、急転直下、次女が結婚、鈴鹿に行くと言い出した。今回は、片付けのために帰ったわけだが、犬たちが家の中や庭を走り回り、人が出入りするようになって、家が生き返った気がする。20軒ほどの小さな村で、ほとんどが高齢者。そこに彼女たちが住んで、波風が立つことになるだろうが、何とかしないと10年後には住人がいなくなってしまう瀕死の村だ。カンフル剤になってエネルギーを注入してほしい。「若い夫婦が移住したことで、村がよみがえる物語を作っておくれ」ぼくの願いだ。もちろん、ぼくもできるだけの協力はする。自分の故郷だから。

  2023年04月24日

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  災害を乗り越えて強くなりやさしくなれる

  カムチャッカ半島で大規模な噴火があって、近辺の村が火山灰に埋まったそうだ。災害は忘れたころにやってくると言うが、今は、忘れる間もないという感じだ。先日、災害予防研究会の吉田明生代表理事に話を聞いた。この団体では、防災グッズ展や防災グッズ大賞というユニークな企画をしていて、災害に対して、少し違う角度からアプローチしている。防災グッズを手に取って、どういうときに使うのかとイメージすると、災害をより身近に感じられると言う。確かにそうだ。これまでのさまざまな災害の体験を生かして防災グッズは作られている。災害にはこういう危険があるのか、自分の身はこう守ればいいのかといったことが、防災グッズから読み取れるのだ。吉田さんはこんな話もしてくれた。「日本は災害の歴史。自然災害もあれば戦争のような人為的な災害もあった。日本人は、災害でひどい目にあいながらも、それを乗り越えて発展してきた。そのメンタリティを忘れてはいけない。災害はなくせない。しかし、被害をできるだけ小さくするとともに、そこから立ち上がって、よりよい社会を作るだけのパワーも蓄えないといけない。災害を怖がるばかりではなく、打ち克つ強さを身につけることも大切です」こういう考え方はとても重要なことだ。そのためには、みんなで助け合う精神が必要だ。小人数だとめげてしまう。心が折れる。支え合える体制を作っておかないと。一人ひとりが生きる力を高めるとともに、集団で、災害を乗り越える意識をもって、迫りくる得体の知れない事態に備えたいものだ。

  2023年04月20日

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  非力かもしれないが無力ではない

  「ＥＴＶ特集　誰のための司法か～團藤重光　最高裁・事件ノート～」。大阪国際空港の騒音公害を住民が訴えた。夜の９時から朝の7時までは上空を飛ばないようにしてほしいという切実な願いだ。一日中、轟音を響かせて航空機が低空を飛んでいくのだから、肉体的にも精神的にも参ってしまう。当たり前の訴えだ。大阪高裁では、住民側の勝訴の判決が出た。しかし、最高裁でひっくり返されてしまう。夜間飛行はなくなったけれども、この裁判がもとになって、公害で国を訴えても勝てないという流れができてしまったそうだ。なぜ、最高裁で訴えが退けられたか。その内幕が記された資料が見つかった。最高裁の裁判官として、この裁判にかかわった團藤重光さんが、ノートに詳しく書き残していたのだ。最高裁でも高等裁判所の判決通りに結審することで決まっていた。そこに横やりが入る。團藤さんの無念の思いが書き綴られているノート。国の利益の前には、住民が安心して平和に暮らす権利は踏みにじられる。本来、少数派の声をしっかりとくみ上げてくれるはずの司法も、権力の側に立ってしまっている。民主主義って何なのだとあきれてしまう。原発を止めた裁判長の樋口英明さんが、このテレビ番組の情報と原発裁判の記事をメールで送ってくださった。メールの最後に、『真面目に生きている人が報われる世の中であって欲しいと思います。裁判所には「人権擁護の最後の砦」であることを自覚して欲しいと思います。と書かれていた。自分の損得の枠から、ほんのわずかでいいので、足を踏み出してみるだけで、ぼくたちは無力ではなくなるはずだ。

  2023年04月19日

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  91歳の義父のこと

  札幌の義父。91歳。倒れて何ヵ月かになる。２月の次女の結婚式には出席することができた。ずいぶんとやせてしまったが、意識もしっかりしているし、ほっとした。全身の血管が硬くなっているそうだ。血流が悪くなって、片足のすねから下の色がどす黒くなってきているというので、弘美が主治医に相談にいった。何とか血栓を取り除くことができて、血流をぎりぎりのところで取り戻せた。足を切断ということになったら大事だったから、家族で胸をなで下ろしている。弘美は、父親のこれからの希望を聞いてみた。家へ帰りたいということならその段取りをしたいし、もし良かったら山梨へ来ないかということも言った。そしたら父親は、「山梨へ行く」と言ってくれたそうだ。札幌から山梨までというのは、けっこう体にも負担がかかりそうだし、心配もあるが、主治医は「大丈夫だろう」と言ってくれているし、ここは、本人の希望通りにしてあげたいと思っている。幸い、次女の婿の知り合いが介護施設を経営しているそうなので、近いうちに、そこを見に行こうと思っている。鈴鹿で一人暮らしをしていたぼくの母親も、倒れて寝たきりになって、どうしようかと悩んだが、思い切って山梨へ連れて来た。知り合いが経営している高齢者や障がい者、病人を移動させるサービス会社のおかげで、快適に山梨の病院に入った。コロナであまり面会はできなかったし、富士山を見せてあげられなかったが、少なくとも、ぼくは安心できたし、母とも手を握ってお別れをすることができて良かったと思っている。自宅で最期を迎えたかったのかなと思ったりもするけれども、孫たちとも会えたし、きっと母も喜んでくれたことだろう。ぼくの両親もいなくなり、弘美の母親もかなり前に亡くなっている。最後の親の看取りが近づいている。面会も自由にできそうだし、早く山梨に来ないかなと、ぼくたちは首を長くして待っているところだ。

  2023年04月18日

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  弱いことは悪くないよ！

  我が家には６頭のヤギがいるが、それぞれ個性があって面白い。もちろん、力関係はシビアで、強いヤギがエサにしても寝る場所にしても、一番いいポジションをとる。あかりという小柄な女の子が一番弱くて、なかなかエサにありつけず、岩に登って、物欲しそうにこちらを見ている。人間も同じで、強い人もいれば弱い人もいる。肉体的な強弱ばかりではなく、精神的な強さ、弱さはどうしても付きまとう。弱いあかりは、きちんと弱さを認識していて、みんなが食べ終わったあと、残り物をもぐもぐやっている。それと、弱さを前面に出すから、ぼくたちからしてみれば、「かわいそうに」ということで、岩の上のあかりの口元までエサを運んであげたりする。けっこう優遇されるわけで、結局、エサには困らない。これも弱者の生き方なんだなと思う。人間の場合、弱っちいのに、強い人の真似をしたがることがある。たとえば、たくさんの本を書いたり、講演をしたりしている人は、それなりの成功者で、強い人たちが多い。彼らの成功談を読んだり聞いたりすると、ついつい真似をしたくなるが、弱っちいぼくたちには同じことはできない。できなくていいわけだ。できないのに、やろうとして、できなくて自己嫌悪になったりする。自信もなくなってしまう。それは避けたいな。できることは真似すればいいけれども、できないことはできないと認めて、自分を責めたりしないことだ。人ができないことをやるからすごいわけで、ぼくたち凡人は「すごいな」と思って見ていればいい。でも、少しはやれることがあるから、それができたら万々歳ということにしないと。少しできることを続けていれば、いつか、今よりも強い人間になれるはずだ。「できない理由を探すな」と言うけれども、強い人はそれでどんどん進んでいいとしても、弱っちいぼくたちは、ときにはできない理由を見つけて、ほっとした方がいい。言い訳も必要なのだ。弱っちい自分を自覚していれば、あかりみたいに、「しょうがない奴だな」とあきれられながらも、まわりが助けてくれるものだ。一番良くないのは、弱っちいのに強いふりをすること。自分自身が疲弊していくし、まわりから助けてももらえない。孤立してしまう。弱っちいの悪いことはない。ライオンにはライオンの生き方があり、ネズミにはネズミの生き方がある。

  2023年04月17日

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  安全で平和な小さな村を作ろう！

  山梨へ移住して、果樹や野菜の栽培をかじって、農業に興味をもった。とにかく、農業は衰退している。畑で働いているのはお年寄りばかり。このままだと日本の食はひどい状態になるのは明らかだ。しかし、政府は手を打とうとしない。桃の輸入自由化など、農家を痛めつけることを平気でする。畜産農家も廃業に追い込まれる。何かあると思っていたら、そういうことかと合点がいった。堤未果さんの「ルポ食が壊れる」を読んでいる。結局、食べ物を人工的に作ろうという動きが出ていて、大企業はその準備をしているわけだ。田んぼや畑はいらない。牛や豚も飼わなくていい。全部、これまでの食べ物の代替になるものを、工場で作ろうというわけだ。それで企業は大儲けをしようとしている。今、すでにプロパガンダが始まっている。農業を壊滅させて、食糧危機をあおり、工場で作る食品が救世主だというようなムードをじわじわと広げていく。電力不足をあおって、原発を推進しようとする手口と同じだ。昆虫食が話題になっているけれども、「これからの時代はこんなものまで食べないといけない」と思わせれば、工場で作った食品はごちそうに見えるわけだ。コロナで感染症にナーバスになっているから、これを食べれば免疫力がアップするという新食品を開発すれば、爆発的に売れるだろう。薬の先を見越して、大企業は手を打ってきている。10年もたてば、ぼくたちはとんでもないものを食べているかもしれない。上手にリードされるから、当たり前のように口にするようになっているだろう。電磁波による悪影響があると言われても、スマホは手放せない。コロナの一件で、大衆を誘導するためのデータは十分に集まっているはずだ。残念ながら、この流れを変えることは難しい。ぼくたちは、一部の人たちが仕掛けた、マネーゲームの中で右往左往している。神様の世界など遠いかなたにあって、人間は人間に踊らされているのが現状だということ。多くの人が、自分のお腹が満たされるために、悪魔に魂を売ることもしてしまう。そうはありたくないけれども、常に弱さを抱えて生きているのが人間だ。悪魔の手口を知り、自分の弱さも知り、その上で、どうするかを考える。そして、焼け石に水かもしれないが、ささやかに抵抗していく。食べ物、エネルギーを自分で作る。病気にならない生活を心がける。みんなで介護をする。そして、何よりも楽しく暮らすこと。ぼくと家族と気の合う仲間たちで、安全で平和な小さな村を作っていこうと思う。

  2023年04月17日

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  アリでもキリギリスでもいい

  生きるためにがんばって働いて、がんばり過ぎて倒れてしまい、結局は早死にしてしまう。何とも皮肉な話だけれども、よくあることだ。早死にしないまでも、燃え尽きてしまう人もいる。がんばって働けばいい生活ができて幸せになれるというのは幻想。幸せになれる人もいれば、なれない人もいる。働くことと幸せの間に相関関係があるわけではない。子どものころ、「アリとキリギリス」の話を聞かされて、アリのように勤勉に生きなさいと教えられた。へそ曲がりのぼくは、本当にそうだろうかと疑問に感じていた。学芸会で、この話が劇になった。ぼくは、キリギリスの役に立候補した。アリにはアリの生き方があり、キリギリスにはキリギリスの生き方がある。アリは幸せで、キリギリスは不幸だという、作為的な物語には抵抗を感じる。アリのように働く人を育てようという意図があったのではないか。せっかく働くなら、生きるためではなく、もっと大きな志をもって働こう。アリでもキリギリスでもいい。年を取っても、やれることはいくらでもある。楽しめることもいっぱいある。

  2023年04月14日

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  いざというときに頼りになる年寄りになる

  年を取れば取るほど、「こうあらねばならぬ」という枠が強固になっていく。そのことは自分でもわかる。わからない人が一番の困りものだけど。頭が固くなったと自覚できれば、若い人の考えを受け入れるようにすればいい。若くても固い人は多いから、そこは人を見ながらだが。よくわからなくても、若い人が考えたことに便乗してみる。そこから新しい発見があったりする。あるいは、固くなった頭にひびが入ることもある。人も機械も、年がたてば劣化していく。物の道理だ。人間だけが、道理の逆をいこうとしている。年を取った人が、「昔はこうだった」「自分はこんなことをしたんだ」「経験があるんだから」と威張ったりする。それでは、人間全体から見れば進歩がない。年配者の経験や知識、技術は大事にする必要があるが、それをどう使うか、主導権を取る若い人が出てこないと。老いては子に従う。子は親を敬う。やっかいなおいぼれになるか、頼りになる長老になるか。柔らかな頭をもってないと長老にはなれない。柔軟でありながら、いつもニコニコしていて、細々したことには口出しをしない。でも、肝心かなめのところで含蓄ある言葉、先を見据えた選択ができる。だから、尊敬される。そういう老人にならないと。

  2023年04月13日

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  武田信玄は日本を護ろうとした

  今日は武田信玄公の命日。甲府の武田神社や塩山の恵林寺は人でにぎわう。一昨年恵林寺へ行ったが、このときはコロナで出店もなくて、にぎわいはなかった。信玄公は、病を押して京へ向かったが、その途中、病状が悪化して、甲斐へ戻る途中で亡くなった。享年51歳。どうしても彼は上洛したかった。なぜ？天下を統一したかったから？そういう名誉欲じゃない。彼は、どうしても信長に天下をとらせたくなかった。信玄は日本という国を意識していた。武田家には、天皇家から授かった日の丸がある。日本最古の日の丸として、雲峰寺というお寺に残っている。武田家の家宝だった。日本という国の行く末はどうなるのか？信長が天下をとれば、彼は海外かぶれだから、日本が日本でなくなってしまう。信玄にはそんな危惧があった。だから、上洛して信長の天下取りに待ったをかけようとした。そして、日本という国を護りたかった。その思想に共鳴したのは徳川家康だった。信玄亡き後、家康は江戸に幕府を開いた。江戸時代の制度の中に、武家諸法度など、信玄の政策がたくさん盛り込まれている。そして、鎖国によって日本を護ったのも、信玄の影響だ。信玄は上洛のおり、わざわざ浜松を通った。家康がいるからだ。三方ヶ原の戦いでは、家康が信玄にコテンパンにやられたという史実があるが、ひょっとしたら、あそこで信玄と家康の密会があったのかもしれない。信玄は、思いを家康に託した。山梨へ来て、ぼくはそんな妄想をずっと温めている。日本にはすばらしい文化があるのに、西洋的な価値観に支配されて、政治もだらしないし、本来の日本の良さが出せずにいる。役割を果たせていない。今こそ、信玄魂が必要とされているのだ。

  2023年04月12日

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  より高次元から見る

  一次元、二次元、三次元、四次元、五次元・・・とよく言う。ゼロ次元が点だけの世界。一次元は直線。二次元は平面。三次元は縦横高さがある。四次元は、そこにもうひとつ次元が加わる。縦横高さ、そして時間ということか。五次元はさらにもうひとつの次元がプラスされる。何だろうね。パラレルワールドのことだと言う人もいる。ぼくたちは多次元社会に生きている。たぶん、肉体をもっているときには、三次元とか四次元しかわからないのだろう。しかし、魂の世界になると、もっと高い次元まで認識できるのだと思う。肉体があっても、エネルギーがあるところを超えると、ぼくたちは一瞬のうちに、多次元を感じるのではないか。たとえば、死を深く意識したり、常識では考えらえない状況に遭遇すると、エネルギーが爆発的に上がって、多次元を体験することがある。東日本大震災でぎりぎり津波から逃れた人の全身のがんが消えたとか、奇跡のリンゴの木村秋則さんのＵＦＯ体験などは、高次元がかかわっていると思う。三次元で起こっている問題に対して、三次元のレベルでアプローチしてもなかなか解決に向かわない。しかし、四次元、五次元のレベルから見れば、根本的な解決が見つかることがある。たとえば、病気を治そうとする場合、肉体レベルで解決策を求めていると、限界に突き当たる。少しだけ次元を上げて心を視野に入れると、治癒の可能性は高まる。命のレベルまで行けば、さらに問題解決は容易になるはずだ。食事療法でも、健康にいい栄養素は何かと考える次元と、食というのはほかの命をいただき自分の命を養うものと考える次元。同じものを食べても、より高い次元で食をとらえた方が、生命力は高まるはずだ。ぼくたちは不思議な世界に生きている。自分に理解できるだけの常識の枠を、どう取っ払うか。そこに、可能性を広げる鍵がある。次元を高めるということだ。

  2023年04月11日

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  友だちはいないけど

  入学式も終わった。「友だち100人できるかな」という歌があるが、友だちができるかどうかは、けっこう不安なものだ。親も同じだ。ぼくは、小さいころから内気で人見知りで、入学もそうだけど、クラス替えがあったときには、友だちができるだろうかと不安に思っていた。一人ぼっちになるのは怖いんだよね。それに、世の中の風潮が友だちがいるのはいいことだみたいなのがあるから、一人でぽつんといるのは落ちこぼれてしまっているように感じてしまう。娘たちが小学校のころ、次女はみんなとワイワイやっているタイプだったが、長女と三女は、うまく溶け込んでいなかった。参観日では、みんなの輪に入っていけてない姿を見ると、不安になったりしたものだ。今考えれば、必要のない心配だった。中学生になると、女の子は特に、グループを作る。長女と三女は、グループに入れずに、結局、学校へ行きづらくなって、不登校になった。無理して学校へ行かなくて良かった。次女は、「私は群れるのは嫌だ」とわが道を進んだみたいだ。ただ、リーダーシップのある子だったので、彼女のまわりはいつもにぎやかだった。長女は、今は得意の手芸をがんばっている。編みぐるみでヤギを作るのが得意。作品も増えてきたので、今年は個展を開く予定にしている。一人でやる仕事だから、気持ち良く作品作りに励んでいる。「お前はアーティストとして世界に羽ばたけ」と、ぼくは発破をかけている。その可能性は十分にあると思う。普通に会社勤めをしていたら、どんどんエネルギーが低下していただろうと思う。三女は、あくまでも自分のペース。彼女も友だちはあまりいない。小学校のときから障がい者福祉の仕事をすると決めていて、その道を進んでいる。彼女も普通には生きられないタイプだ。自分が何をしたいかを決めているから、コツコツとやっていける。次女は、この間、たのもしい男と結婚した。中学校を出て、土建関係でもまれて、やんちゃもやったけれども、強烈なエネルギーで、道を切り拓いてきた。今年は鈴鹿に居を構えて、２人で、だれもやったことのないような事業を立ち上げると張り切っている。次女らしい生き方だと思う。おかげさまで、それぞれが、型にはまらない生き方をしてくれている。友だちがいないといけないと思うと、まわりをキョロキョロ見ながら、はみ出さないようにしないといけない。自分らしい生き方ができなくなる。「友だちだからね」という暑苦しい関係がなくて良かったと思う。ぼくも妻の弘美も、友だちの定義の仕方もあるが、友だちがいるかと言われれば、いないな。友だちというと、いつもつるんでいるってイメージがある。ぼくの場合、唯一の友だちだった男が離れていってしまって、今は友だちゼロ人だ。だけど、いろいろな人とつながっているから寂しくない。まわりといい感じの距離感がもてている。たとえば、スポーツで、チームのために一緒になってがんばっているという感じかな。オフのときにまで仲良くすることはない。こういうことやりたいなと思ったときに、声をかけられる人がいる。あるいは、声をかけてもらう。そういう関係かな。それでいいかなと思っている。我が家はみんなそうだな。

  2023年04月09日

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  自由と責任

  「お前は好きに生きればいい。自由に生きろ。だけど、自由に生きた結果がどうなろうと、自分の責任だということは忘れるな」親からそんなことを言われた人は多いと思う。この言葉が心に引っかかっている人は、自由に生きられなくなる。と言うのも、自由に生きろ！　よりも、責任の方が、重くのしかかるからだ。責任を取るのが嫌だから、自由を放棄する。ある意味、これは脅しの言葉ともなる。自由に生きればいいんだ、でも、自由には責任が伴う。大変だぞ。それよりも、責任のない不自由さの方がずっと楽だぞ。そう言っているようにも、ぼくには聞こえる。よく考えれば、自由に生きようが、不自由に生きようが、責任は付きまとうもの。自由と責任を対にする必要などないのではないか。ぼくは娘たちに言っている。自由に生きればいいよ。行き詰まったり、困ったことがあったら、言えばいい。できることは応援するから。自分で責任を取れと言われて育つと、冒険ができなくなるし、困ったときに「助けて」が言えなくなる。どんどん追い詰められてしまう。そうやって、精神的に病んでしまう人は多いのではないか。いくら自由に生きると言っても、100パーセントの自由なんてあり得ない。常に大きな制約のある社会の中で、自由に生きられる範囲など限られている。責任だって、100パーセントの自己責任などない。自分で責任を取れることもあれば、取れないこともある。そこをきちんと見極めないと、苦しくなるばかり。

  2023年04月08日

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  ぜいたくな時間

  時間のたつ速さは、だれもが実感していると思う。もう４月も中旬に差し掛かるのだから。理由はわからないけれども、物理的に速くなっていることも考えるわけで、この速さにブレーキをかけるのは無理なのかもしれない。とりあえず、受け入れるしかない。その上で、自分はこのスピードアップした時間とどう付き合うかを考える。時間も空間もお金も、大事なのは、どれくらいの量があるかではなく、どう使うかだ。だれもが一日に24時間をもらっている。それが50年続く人もいれば、80年続く人もいる。そういう差はあるけれども、まずは今日という一日をどう過ごすかがベースになると思う。一日をぜいたくに使う。何がぜいたくなのかは人によって違う。自分にとっての「ぜいたくな時間」というのは何か、探してみるといいのではないか。ぼくはたまに東京へ出る。できるだけ各駅停車で出かけるようにしている。塩山という駅から新宿まで２時間20分ほど。軽めの小説を持ち込んでゆっくりと読むのが楽しみだ。居眠りをしたりしながら本を読む。何ともぜいたくな時間だ。２時間ちょっとがちょうどいい。夕方、仕事を終えると風呂へ入る。iPadを持ち込んで、映画を観たりする。１時間くらいゆっくりと入る。風呂上がりにビールを飲む。これもぜいたくな時間だな。仕事に追われて、「時間がない」とぼやきながら、何となく一日を過ごすのではなく、ささやかなぜいたくを楽しみにする。そうすれば、一日、一週間、一か月、一年が猛スピードで過ぎ去る中で、時間に振り回されてばかりいることなく、心に余裕をもつことができるはずだ。

  2023年04月07日

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  卵の値段が高いって

  卵が高いと騒がれている。鳥インフルエンザが原因のひとつらしい。わが家にもニワトリがいる。アローカナが２羽とチャボが２羽。アローカナは２羽ともオス、チャボはつがい。チャボは２～３日に１個、かわいい卵を産む。何かストレスがあったのか、昨日までしばらく産まなかった。彼らも、人間に食べさせるために卵を産んでいるわけではない。ぼくたちがいただいているわけだ。産卵箱で卵を見つけると、「ありがとう」と言いたくなる。生産性ばかりを考えて、狭いケージに入れて、ずっと灯りをつけてたくさん産ませるというシステム。そこには、感謝のかの字もない。鳥インフルエンザの原因が、そういう命の扱い方にあるということに気づかないとな。野菜もそうだけど、消費者は、安く手に入って当たり前だと思っている。だけど、生産者の立場に立てば、スーパーで並んでいる値段で出すのはけっこう厳しいと思うよ。ニワトリにしても、狭いケージで薬漬けの育て方をしたいと思っている生産者ばかりではない。快適で健康的な環境で育ててあげたいと思っている人もたくさんいるはずだ。しかし、それでは生活が成り立たないという現実がある。安ければいいという考え方ではなく、適正な値段で買うようにしないと。生産者も、いいものを作って、そのことにプライドをもって、きちんとした値段をつければいい。ぼくの夢。20軒ほどのぼくの故郷。そこでニワトリを2～30羽飼う。卵は、村人なら自由にもって帰れる。ただし、野菜クズでいいので、エサをあげてほしい。たまには掃除も手伝ってくれるとうれしい。ありがたく彼らの命をいただき、鶏肉パーティをみんなでやるのもいいな。↓我が家のアローカナ

  2023年04月06日

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  便利はいいが、便利に依存しすぎると危ない

  ANAのシステムトラブル、NTTの通信障害。今の世の中は、いろいろな手続き、コミュニケーションを、ネットに依存している。便利だけれども、とてももろい社会だ。便利が当たり前になると、手間のかかることを受け入れられなくなる。それどころか、災害でもあったら、世の中が動かなくなってしまう。大パニックが発生するのは間違いない。ネットや機械に頼らない生き方も必要だろう。蚕（かいこ）は、家畜化された昆虫として絹を作って、日本の経済を支えていた。人間に飼われるのにすっかり慣れてしまって、野生に戻れなくなってしまったそうだ。人間もそうならないといいが。便利になればなるほど、生きる力が低下してしまう。

  2023年04月05日

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  命の終わりの始まり

  命が宿った瞬間、終わりが始まる。だれもの行く着く先にも死があるのだから。どんなにがんばろうが、どんなに輝かしい人生であろうが、どんなにお金持ちであろうが、どんなに幸せであろうが、ゴールで待っているのは死である。死がかなしくてつらくて苦しくて醜いものなら、ぼくたちは、どう生きようが、結局は敗残者にしかなれない。だから、死をネガティブなものにしてはいけないのだ。死をいたずらに怖がっていると、おどおどした一生を送ることになる。しかし、死を全面的に歓迎するのもおかしな話だ。50代60代になったら、死を視野に入れて生きるといいのではないか。自分なりの死生観をもって、今をしっかりと生きる。死んだら無になるというのもいいし、死後の世界があって、懐かしい人と会えると考えれば、死の意味も違ってくる。坂本龍一さんが亡くなった。71歳。平均寿命からすれば早すぎる死だった。音楽家として才能に恵まれ、世の中を少しでも良くしようと、すばらしいメッセージを発信されていた。彼は、才能を十分に生かした人だったと思う。彼の作品やメッセージはずっと残る。そして、少なからぬ人たちに影響を与え、世の中の変化に貢献できるのだ。死んでも、彼は残る。彼ほどの才がない名もなきぼくたちも、死後の世界があろうとなかろうと、残せるものがあるはずだ。そのためにも、死があることを感じ始めた、60代というのは、大事な時期だと思う。リタイアまでに十二分に生きた人はいいけれども、そうじゃない大多数の人は、60代からが勝負だからね。死を見据えて今を生きる。少なくとも、子どもや身内には、「面白い人だったね。あの人らしい生き方、死に方だったよ」と言われるくらいの晩年を送りたい。

  2023年04月03日

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  山梨県人は元気をもらった

  去年から今年にかけて、山梨のスポーツ界は大盛り上がり。去年の10月は、サッカーの天皇杯で、ヴァンフォーレ甲府が優勝した。Ｊ２でも下位のチームなのに、まさかまさかの下剋上ってやつだ。そして、昨日の山梨学院高校。センバツ高校野球で見事に優勝。関東大会でナンバーワンになっているチームだから、優勝候補の一角ではあったが、大阪桐蔭や広陵という横綱がいたから、ベスト４まで行けば御の字だった。サッカーのワールドカップでも日本チームはがんばったし、WBCでは優勝したし、山梨県人は、興奮、絶叫、万歳、感動の連続だったと思う。いっぱい元気をもらった。スポーツでエキサイトすると、免疫力もアップする。次はラグビーのワールドカップ。山梨は、ラグビー好きが多い。有名な選手もたくさん出ている。もっともっと盛り上がってほしいものだ。

  2023年04月02日

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  病気にはいろいろな側面がある

  知り合いが体調を悪くした。詳しいことはわからないが、精神的なもののようだ。50歳を過ぎて、慣れない仕事に携わることになった。タヌキやキツネが集まる口八丁、手八丁の世界に、地味に正直にコツコツと生きてきたヤギが放り込まれたようなもので、本音と建前の渦の中で翻弄され、疲れ切ってしまったのだろう。一日も早く体調を戻して、元のゆったりした環境で生きていけるようになるといいなと願うばかりだ。病気にはいろいろな側面がある。老化に伴うもの。ストレス過剰が引き金になるもの。ウイルスなど外的な要因によるもの。そして、ボディだけに問題があるか、マインドも考えないといけないか、さらには、スピリットに原因があるかといったことも考えないといけない。たとえば、がんになってほっとしたという人が少なからずいる。会社で管理職になって、上と下の板挟みで苦しくて仕方ない。逃げたくても逃げられない。がんと診断された。「ほっとした」と彼は言った。たぶん、こういう方は、ボディだけへの働きかけでは治らない。治れば、またもとの苦しい状況に置かれるわけだから、マインドが治ることを拒否するだろうから。もうひとり、ほっとしたと言う人。小さいころから、「家族を養うのが家族の責任だ」と親から言われ続けてきた。しかし、実際に家族をもつと、妻がパートに出てやっと生活できるという、自分の価値観からすれば男失格だった。彼はがんになってほっとしたという言う。いろいろほっとした理由を探っていくと、「自分が死ねば保険金が入るから」というところに行き着く。つまり、やっと家族を十分に養えるだけのお金が入ることに、彼はほっとしたのだ。この場合も、ボディの治療では治らない。知り合いの体調不良も、マインド、スピリットの部分まで掘り下げないと、解決策が見えてこないかもしれない。自分ががまんをすることで、まわりの調和が保たれるというのは、大きな誤解だということに気づかないと。不調和によって組織が正常に機能する方向に向かうこともある。ときには、わがままを貫くことも大切。「もうやめた！」と尻をまくってしまうことは、悪いことではない。人が何と言おうが、思おうが、やりたいことをやる。やりたくないことはやらない。一番大切なのは自分だから。好き好んで喧嘩する必要はないけれども、上手に自分のペースにもっていくこともできるはずだ。病気になると、「自分はダメだ」と思いがちだが、ある意味、病気は方向転換のチャンスでもある。そこで一息入れて、改めて、やりたいことは何なのか、向き合えばいいのではないか。

  2023年04月01日

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  ただのおいぼれにならないために

  桜も散り始めている。山梨では、桃畑が濃いピンクに染まり出した。ドラマだと、がんになった人が、「あと何回桜を見られるだろう」と、先行きに不安を抱く場面がある。日本人にとって桜は特別な花だし、桜が咲いて、新しい一年を迎えるといった趣があるのだろう。春夏秋冬と言うように、日本人の一年は春から始まるのかもしれない。70歳が近づくと、嫌でも「老い」を実感し、「病」や「死」を意識するようになる。冬をイメージするもの悲しさがある。でも、冬には冬のすばらしさがあって、老いや死を意識しながら日々を生きるというのは、人間が熟してきた証拠だと、ぼくは思っている。桜であれば満開。散る寸前が一番きれいだ。やりたいことができるのが、60代70代ではないか。生老病死のかなしみを抱くことで、人は階段をひとつ上に上がることができる。年齢によって、夢は違っていいはずだ。子どものころは、サッカー選手になる、アイドルになるでいいじゃないか。若いころは、ビジネスで成功してお金持ちになる、名誉を得る。それでいい。じゃあ、60代70代は？オリンピックに出るなんて夢をもつ人はいないだろう。それが正常で、子どものころ、若いころにもつような夢がないからと言って、寂しいわけではない。病気だから何もできないなんてのはおかしい。病気だからこそできることがある。病気を治すために、病気にならないために、人生の晩年を過ごして、結局は死んでいくわけだから、健康第一主義には、大きな落とし穴がある。あと何回桜が見られるだろうと、悲劇の主人公に浸るのではなく、限られた人生を意識してこそ、いい生き方ができるチャンスではないか。「こんなことがやりたい」と思っていれば、応援してくれる人が現れたり、挑戦のチャンスが訪れたりする。やってみることだ。「年を取ったから」「病気だから」なんて言っていると、ただのおいぼれでしかなくなる。今が満開だと思ってこそ、すばらしいラストシーンを演出することができる。そして、その姿は、子どもや孫、さらに子々孫々まで伝えられていくことになる。

  2023年03月31日

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  いい仲間と楽しい酒

  大学時代に一緒にラグビーをやった仲間２人と酒を飲んだ。Tとは年に一度くらいは会う。67歳Uとは10年ぶりくらいだろうか。２浪しているから69歳。Tは、資格をたくさんとり、数年ごとに会社を変わっている。自分のスキル、キャリアを売って生きている。定年退職する年齢でありながら、高額なギャラのオファーが次々とやってくるのだから大したものだ。Uは、外資系の企業でトップクラスまで上り詰めた。今は監査役だそうだ。70間近で必要とされているのだから、こいつも大したものだ。２人とも、経済的なことはまったく心配しないていい立場なのに、現役として社会とかかわりながら生きている。昔話や孫自慢ではなく、これから何がしたいかで盛り上がれる。ゴルフの話なんか出ない。写真を見せ合うこともなかった。だからおいしく酒が飲める。いくつになっても、今を大事に生きて、未来を見据えて生きる。ぼくは、そんな意欲をかき立ててくれる人と付き合いたいな。

  2023年03月30日

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  絶望ではなく、まわりからあっぱれと思われる希望ある死を迎えたい

  「プラン75」という映画を観た。期待していただけに、もっとわかりやすく作ることはできなかったのかなと残念だった。あとからネットで解説を読んで、なるほどなと理解した次第だ。75歳で安楽死を選べる権利が認められた社会。すごい設定だ。団塊の世代と呼ばれた、戦後ベビーブームの人たちが、ちょうどその年代に差し掛かる。長生きするようになって、あと10年は大丈夫そうだ。だけど、最後の10年をどう生きるか。仕事もないし、お金も心配だし、孤独な日々。生きていても仕方ないということで、安楽死を選ぶ人が増えてくる。主人公（倍賞千恵子）は78歳。夫と死別して一人暮らし。元気で働いていたが、高齢を理由にクビになって、アパートからも追い出される。生活保護には抵抗があって、生活費もままならなくなる。夜中に交通誘導の仕事をする姿は切なかった。友だちに電話をしてもいつも留守電。おかしいと思って訪ねると、一人ぼっちの家で寂しく死んでいた。先行きに絶望。生きている意味がわからない。そろそろ死に時だということで、プラン75の契約をする。有名な大学の先生が、「高齢者は集団自決すればいい」といったことを発言したが、まさに、そんな世の中だ。50代60代は、「健康第一」と言っていられる。しかし、70代80代には、健康が足かせになる人も出てくる。健康長寿こそが最高の幸せだ、という思い込みを否定されてしまう現実が待ち受けている。そういう風潮の中、高齢者は自分の老い先をどうするか、対策を考えないといけない。老いや死は、みじめなことばかりが強調されるけれども、本当にそうなのか、自分の頭で考える。洗脳される必要などない。まずは、自分なりにどう老いていくのか、イメージする。イメージ通りにいくかどうかはわからないが、とにかく理想を思い描くこと。そうすれば、今どうすればいいかが見えてくる。とにかく、理想に向かって動く。余命が10年あるとして、動物ならまだ生まれたばかり。そんなに悲観することはない。大事なラストステージだ。体は衰えるが、やれることはいくらでもある。義父は91歳。20年以上、札幌で一人暮らしをしていた。ここ数年は、ご先祖様供養のため、家系図を調べたり、お墓をきれいにするため、ルーツである福井へ何度も足を運んだ。やるべきことを終えてほっとしたのか、今年になって倒れた。幸い、一命は取り止め、病院から車いすでの列席だったが、孫の結婚式にも出られた。もう自宅には帰れないかもしれないが、やるべきことをやったから、「もう悔いはないよ」と、娘や孫たちに笑って話せるラストステージを迎えることができたのだと思う。いいお手本になってくれた。人の最後の仕事は、まわりに死に方を見せることだそうだ。あっぱれという死に方をしたいものだ。プラン75と契約して、自ら死を選ぶというのも、選択のひとつだと思うが、どんな死に方にしろ、納得できる最期にしたい。

  2023年03月29日

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  日本ならではの平和への行動があるはず

  娘が岸田さんの「必勝しゃもじ」に憤っていた。ウクライナ訪問の際に、ゼレンスキー大統領に贈答したのだと言う。ネットで、その是非が論争になっているらしい。「日本は平和を重んじる国なのに『必勝』はメッセージとしてふさわしいのだろうか」まるで、ロシアなんかやっつけてしまえという態度ではないか。岸田さんの真意はわからないけれども、いかにも軽いという感じはいなめない。ロシアとウクライナの件は、もう火種というレベルではなくなっている。もう一歩踏み込めば、世界が大惨事になる危険性もあるのに、まるで、スポーツの応援みたいで、無責任な態度に映る。ゼレンスキーさんもプーチンさんも、泥沼化した今の状況から何とか抜け出したいと思っているはずだ。落としどころを探しているのではないか。「仕方ない」と矛を収めるきっかけが必要なのだ。それを日本が提供できたらと思うのだが、必勝しゃもじではどうしようもない。日本はどうしたらいいか、党派を超えて、政治家以外の人も意見も聞いて、本気で考えないといけない。岸田さんを責めるだけでは何も進まない。日本が、世界に意見を言える国になるチャンスでもある。野球であんなに高い評価を得たのだから、政治もすごいと知らしめないと。簡単なことではないが、ここで動かないでいつ動くんだ。揚げ足とって、言い訳してという、その場しのぎの論争はいいから、大事なことを本気になってやっておくれ。

  2023年03月28日

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  猛スピードで過ぎ去る時間について

  雨が続いた。いつの間にやら、桃やスモモの花が咲き、桜も満開になっている。近所に、イトザクラの名所がある。そろそろ行かないと見逃してしまう。でも、まだ３月の終わり。春の本番はこれからなのに、春が猛スピードで通り過ぎていく感じがする。時間の流れは、高さによって違うらしい。本に書いてあった。山の上で暮らすのと、平地で暮らすのとでは、流れの速度が違うと言う。高いところの方が速く進むのだそうだ。重力が関係しているとのことだった。時間も重力の影響を受けるんだな。時計の進む速度も変わるというのは、変な気もするが、物理法則をコントロールするだけの力が働いているということなんだろうな。ぼくにはピンとこないけれども、それが本当だったら、今は、時の流れを速く感じている人がほとんどだけれども、実際に速くなっているということかもしれない。ということは、平地でも高地なみの重力の影響しかない。つまり、地球の重力が弱くなっているということかな。重力の変化が、いろいろな災害も誘発しているのかもしれない。じゃあ、どうして重力が弱くなっているのか。ぼくは、人間の意識と関係があるのではないかと思う。人間の意識が地球に影響を及ぼし、時間を速め、そうした環境によって、人間も地に足がつかなくなってきて、目先の欲に振り回される。その意識がさらに地球にも影響を与える。時間はもっと速く流れるようになるんだろうな。リニアモーターカーで、東京から大阪まであっと言う間に移動できても、それじゃ意味がない。新幹線もなく、夜行列車で旅をしていたときの方が、時間の流れがゆっくりしている分、有意義に過ごせたのではないか。徒歩でお伊勢参りをしていたときなんか、もっと時間の流れが遅くて、一分一秒を味わうことができたのではないか。80歳まで生きたとしても、昔の倍のスピードで時間が進んでいたら、40歳だから。でも仕方がない。猛スピードで過ぎ去る春を、どう楽しむか。一人ひとりが工夫しないとな。

  2023年03月27日

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  いくつになっても夢を追いかけたいものだ

  テレビを見ていたら、バク転ができるようになりたいとがんばっている女子中学生が出ていた。それを番組が手助けする。数時間で、彼女はバク転ができるようになり大喜びだ。それを見ていたお母さん。やればできるってことを学んでくれたと思う。とてもうれしい。感動した様子だった。がんばってひとつのことを成し遂げる姿というのは素敵だと思う。ふっと思った。このお母さんはどうかわからないが、親というのは、子どもががんばることには力を注ぐが、自分は傍観者、応援団でいたがるのでではないか。ある年代になると、おまけの人生、惰性の毎日になってしまうのではないか。子どもに夢を託して、自分は子どもに発破をかけるだけ。子どもに「夢をもて」と言うなら、親は自分がお手本にならないと。子どもには大谷翔平になれる可能性をもっている。でも、自分にはもうない。それは事実かもしれないが、大谷がすべてではない。80歳を過ぎてアプリを開発したおばあちゃんがよくテレビに出ている。すごいと感心する。あんなすごいことはやれなくてもいいけれども、50代であろうと60代であろうと、やりたいことがあるはずだし、それに向けて努力する姿勢は大切だ。子どもががんばる姿を見て、親も負けずにがんばる。それを見て、子どもももっとがんばる。これが一番いい親子関係だと思う。親は、「がんばればできる」「努力はウソをつかない」「夢は叶う」と、子どもの尻を叩くばかりではなく、自分も夢をもって、目標をもって、魅力的な人生を生きるべきだ。父であったり母である前に、一人の人間として、この世に生まれてきた大切な命として、いくつになってもやることもやれることもある。それをまっとうすることで、いい死に方ができるし、いい死後の世界に進むことができて、いい来世につながるのだ。

  2023年03月26日

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  大谷はすばらしい！

  大谷翔平というのは、本当に魅力的な男だ。これまでスター選手はたくさんいたが、あれだけさわやかで万人に受ける選手はいなかったのではないか。野茂さんやイチローさんは、ストイック過ぎて近寄りがたかったし、松井さんはちょっとこわもてだった。古くは長島さんがいたが、大谷はあれほど吹っ飛んでいない。ほかのスポーツだと、ラグビー平尾誠二さんは似ているかも。とにかく、とんでもない若者が出てきたものだ。野球のみならず、日本のスポーツ界は大いに盛り上がりそうだ。日本は明治維新以降、欧米に追い付け追い越せでがんばってきたが、大谷の言葉を借りれば、あこがれているうちは追い越せない。欧米のいいところもあれば、日本やアジアの国々のいいところもある。きちんとそこを踏まえて、精進していけば、追いつくとか追い越すではなく、伝統を生かし、外からもいいものを吸収しつつ、新しい日本の文化が築けるはずだ。日本が得意とするところではないか。今回のＷＢＣも、日本らしい戦いをしたからこそ、優勝という結果が生まれた。たかがスポーツという見方もあるが、スポーツから学ぶこともたくさんある。

  2023年03月24日

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  日本人のマナーや態度、伝統的な価値観を武器にする

  野球のWBCは最高の結果だった。夢中になって野球を見ていた時期があったが、プロ野球もテレビでやらなくなったし、興味が遠のいていった。久々に、野球で盛り上がった。野球でもラグビーでもサッカーでも、国際大会があるたびに、日本人選手やファンのマナーや態度に賞賛の声が上がる。相手へのリスペクトを忘れず、礼儀正しいこと。確かに、アメリカ選手の中には三振するとバットをへし折ってしまうような人がいたが、日本人選手の中には、バットを放り投げることもせず、地面にそっと置く姿もあった。ラグビーでも、ぼくが感心するのは、日本人選手の多くが、ピッチに入るとき出るときに一礼することだ。東日本大震災のときも、被災者たちがきちんと順番待ちをしたりする姿を見て、世界中が絶賛した。日本が世界から評価されるのは、経済以上に、自分のことだけを考えず、調和や敬意、畏敬といった、他人や自然との関係性が貴重だからだ。お天道様が見ているという、目に見えない世界とのかかわりも日本独自のものだ。経済や軍備ではなく、それを前面に出して、日本は世界にアピールしていけばいいと思うがどうだろうか。

  2023年03月23日

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  やっぱり自然栽培が世界を変える

  久しぶりに華やかな場所に出席した。白金台の八芳園。ポカポカ陽気の中、目黒駅から、満開の桜を見ながらぶらぶら歩いた。主役は佐伯康人さんと仲間たち。佐伯さんと言えば、農福連携、自然栽培パーティ。障がい者が自然栽培に取り組むという新しい動きを作った。時の人となった佐伯さんが始めた「シゼンタイ」という活動。自然栽培をベースに、新しい世の中を作ろういう壮大なものだ。佐伯さんの語る自然栽培は、単なる農法のひとつではなく、生命哲学であり文化である。だからこそ、たくさんの人の心を揺さぶる。佐伯康人という男の発想力、行動力、人間味と、彼が語る自然栽培の奥深さ。行って良かったと思う。思わぬ出会いもあった。隣に座った若者に声をかけたら、何と、彼が応援している農園では、自然栽培はもちろん、ソーラーシェアリングでエネルギーの自給もしていると言うのだ。まさに、ぼくがやりたいと思っていたことだ。社長にも紹介してもらった。次女夫婦や妻を連れて、見学に行こうと思っている。山梨へ来てから村の中でじっとしていることが多かったが、やっぱり動かないといけないな。佐伯康人からも目が離せない。

  2023年03月22日

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  娘たちに協力してもらって故郷を盛り上げる

  次女夫婦と鈴鹿へ帰った。彼らは、ぼくの実家で暮らす予定。親戚や近所に結婚の報告とあいさつに回った。20数軒の小さな村。80パーセントは高齢者。若い人たちが越してくるのを大歓迎してくれている。次女夫婦はヤギやニワトリを飼うなど、かなりアグレッシブな生活をすることになると思う。村の人たちは面食らうかもしれない。しかし、このままだと、10年たてばほんのわずかの住人しかいなくなる。竹藪はどんどん迫っているし、空き家だらけのさみしい場所になる。次女夫婦が思い切ったことをやって、若い人たちが興味をもつような村づくりをしないといけない。ぼくは娘たちの行動力に便乗して、いろいろ画策しようと思っている。「老いては子に従え」と「亀の甲より年の功」のバランスをうまくとりながら、面白いことをやっていきたいと思っている。

  2023年03月21日

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  能ある鷹は爪を隠し、60代以降に爪を出す！

  ときどき、柳沢きみおさんの漫画を読むのだが、何とも言えない男の哀しみがいい。30代のサラリーマンが主役で、行く末が見え始めて、「俺の人生は何だったんだ」ともがく。家庭があったりして、やり直しもきかない。惰性で流れていく人生にため息をつき、束の間の冒険で、不倫に走り。また新たな悩みが生まれる。年を取れば取るほど、社会や会社のしがらみにがんじがらめになって、不自由になっていく人は多い。40代50代になれば、あきらめられるのかもしれないが、30代は悩み多き世代なのかもしれない。自分と対比しながら読んでいるが、ぼくの30代は、最高に勢いがあった。40代、50代は低迷した。しかし、60代になれば大きく浮上するという予感があって、面白い60代を、今は過ごしているわけだ。いい言葉がところどころに散りばめられている。30代の女性。きれいな黒髪の美人だ。独身で、斜に構えた生き方がかっこいい。彼女が友だちに言う。「なぜ日本の男性がダメなのか。自分の人生を個性的に美しく生きようなんてみじんも思ってないのね。思ってたら、カラオケやゴルフなんて死んでもやらないわよね。もし気がついて、個性的に美しく生きようとしても、大変なことだから、すぐに逃げてしまうのよ！無理を承知で、あえて挑戦し続けていたら、熟年男性になれると思うの。美と個性のため、努力し続けることが文化よ」30代の男性に求めるのは難しい話だ。美と個性を求める男は、サラリーマンをやってないと思う。定年退職までは、美と個性は、奥にしまっておく。会社を離れたら、一気に開放する。そのためにも、会社に飼いならされたらダメだな。奥にしまったはずの、美と個性も誇りをかぶって、どこかへ姿を消してしまうから。江戸時代は家業を継ぐのが当たり前だったから、若いうちは自分が好きなことなどできない。したいことをやろうと思ったら、年を取ってからしかできない。貝原益軒は、70歳を過ぎてから200冊以上の本を書いた。伊能忠敬も、日本を歩いて地図を作ったのは、年を取って自由に動けるようになってからのことだ。会社勤めでエネルギーを使い果たして、抜け殻のような老後を送る人が多いが、年を取ってこそ、美と個性が生かせる。そんなことを思いながら、美女の話を聞いていたわけだ。↓　67歳の誕生日。美と個性を求めて

  2023年03月18日

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  経済がガタガタになりそうな気配

  新型コロナが落ち着いたと思ったら、今度は経済不安だ。資本主義が大きく揺らぐことになると思う。お金の存在意味を考えないといけなくなる。お金を、もっと正当に評価し、うまく使うということだ。その第一歩として、自分にとってお金とはどういう意味があるのかを各自が知らないといけない。それをしないと、本当の意味でお金から自由になれない。自分にとっての生きがいという人もいるし、安心感という場合もある。嫌悪するものだという人もいるかもしれない。世の中の価値観で決めるのではなく、だれかが言っているからこうだというのでもなく、あくまでも自分にとってのお金の位置づけ。人に言わなくてもいいので、本音を自分にぶつけてみる。「親が貧乏だったので、食べ物もなく、ひもじい思いをした。だから、ぼくはお金を稼ぎたい」そういう人もいるわけだ。その気持ちが、お金に対する原点であって、原点を知った上で、次に進む必要がある。「お金で人生は決まらない」と口ではかっこいいことを言っていても、本当の気持ちは？　と自分に問えば、違う答えが出ることもある。お金は、現代社会では必需品だ。だれの人生にも大きな影響を与えていることは間違いない。それを認めた上で、お金のことを考え直していく。お金でしんどい思いをした人は（ぼくもその一人だが）、お金が重要でない社会になれば、楽になれると思ってしまいがち。果たしてそうだろうか？たぶん、違うと思う。お金中心の社会が一気に崩れていく可能性もある。だからこそ、今、お金のことを真剣に考え、お金をきちんと評価する態度が必要だと、ぼくは思う。

  2023年03月17日

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  コロナで得たものもある

  田舎暮らしだから、週に一度か二度、スーパーに行くときくらいしかマスクをしなかったが、それでも、「するもしないも自由だよ」と言われるとホッとする。キャベツの外葉をもらいに、スーパーを３軒はしごした。ヤギーずのエサ。キャベツは大好物だ。マスクをせず、堂々と歩けるのはいい。ほとんどの人がマスクをしている。３年間、マスクマスクと言われ続け、はめることが習慣になってしまっているので、いきなりは外せないか。口元が頼りなく感じられるのかも。３年間、新型コロナには振り回されてきた。だけど、悪いことばかりではなかった。山梨への移住を決めたのは、新型コロナがきっかけだった。コロナがなかったらずっと東京にいたと思う。東京は東京で面白かったが、たぶん、ぼくは新たな道を求めていたのだと思う。その踏ん切りを、コロナがつけてくれた。コロナはひと段落ついた感じだが、世の中の激動は静まらない。戦争、経済危機、自然災害、食糧難、エネルギー問題などなど。いろいろなピンチがくるだろうけれども、それをプラスにできるかどうか、人生の幸せ度がまるで違ってくる。常識や情報に右往左往せずに、自分の感覚を信じて動く訓練もしておかないと。すべては幸せになるための訓練だから。

  2023年03月16日

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  まずは自分たちの腹を満たすことを考えてみよう

  久々に雑誌「文藝春秋」を買った。「日本の食が危ない！」というテーマにひかれてのことだ。今日は雨なので、ゆっくり読んでみようと思っている。食糧問題。このままではいけないというのは、多かれ少なかれ、だれもが思っているはずだ。テレビでグルメ番組が垂れ流されているが、いつまでも、「おいしい！」と食べ歩いていられる時代が続くと、本気で思っている人がいたら、完全に生命力をが欠如していると考えた方がいいのではないか。ぼくたちは、命の危険にさらされていて、奥深い部分では、SOSが鳴り響いている。動かないといけない。どう動くのか。ぼくは６頭のヤギと暮らしているが、あいつらを見ていると、自分の身の丈をきちんと知っていて、それに合った動きをする。とにかく、まず自分の生命を維持する。つまり、限られた食糧の中で、自分の腹を満たすのだ。まず、強い奴が食べる。お腹いっぱいになったら、日向ぼっこをしている。弱い奴は、少しの時間がまんして、残り物を食べる。つまり、自分を満たすことが優先されるのが動物の世界。強い奴や強いなりに、弱い奴は弱なりに自分を守る。人間は人にも分け与えることができる、とても高級な生命体だが、それでも、まずは自分を満たすことを考えるべきだと思う。食が危機に瀕したとき、自分と家族をどう守るか。備蓄も必要だろう、家庭菜園も大事なこと。自分を守れない人間が、どうして人を助けられる。手もとに何もない状態で、お腹をすかせて死にそうな人に手を差し伸べることができるのか。一俵の米がとれれば、400合あるわけだから、20人の仲間と分け合うとして、一人当たり20合。一日一合でがまんして20日間。20日間、20人で考えれば、次の策は必ず見つかるはず。みんなが最初の一俵をとれるよう行動すること。自分でとらなくても、とれる人を応援する方法はいくらでもある。高齢者であろうと、子どもであろうと、障がい者であろうと、病人であろうと、大事なのは、食糧自給に意識を向けること。今から準備しておけば、いつかくるだろう大混乱に巻き込まれなくてすむ。婿になってくれたマサル君が、結婚式の日、ぼくに言った。「お父さん、これからは食べ物とエネルギーは自給できないとまずいですよ。三重の家はそれができる場所にしましょうよ」大賛成だ。日本という国レベルで言えば、ここまできても、まだ動こうとしないのだから、間に合わないかもしれない。でも、小さな単位だったら、十分に対応できる。小さな単位があちこちにできればいいだけのこと。ぼくくらいの身の丈だと、大上段に構えて、国の施策を語るよりも、まずは、ぼくとまわりのことを考えて動こうと思う。すでに、あちこちで動いている人がいるから、必ず大きな変化が起こるはずだ。危険だ！　不安だ！　政府はけしからん！　と声をあげつつ、一人ひとりが動くことが大切だ。

  2023年03月13日

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