オリジナルを生むには
JCMAアカデミーの教材「アスカニオのマジック マジックの構造に関する考察」でオリジナリティについて、次の様なことが書かれていました。 紙に一本の線を引いて、これを若い男性に見せました。「これ、何に見える?」 すると男性は驚いたことに「裸の女性」と答えました。 その答えに驚き、理由を聞いてみると「だっていつも女性の裸のことを考えてるから」 そして、アスカニオは次の様なことを語っていました。 マジックにおける新しい発見をしていくためには、いつもマジックのことを考え、のめりこむ事が大切だと。すると、マジックに関する事柄に共鳴するようになり、新しいアイデアが当然の結果のように沸き起こってくるようになるのです。 ……と。なるほど、そーいうことか。 よく「オリジナルのマジックはどう作るんですか?」との質問を受けることがあります。SAMでオリジナリティ・アワードを頂いた身として答えないわけにはいかないのですが…… 「なんだか新しいマジックが空から降ってくるんです」 ……ぐらいのお話しかできずにいます。私の感覚としては本当なんですが、相手に伝わる気がしません。答えになってませんね。 でも、アスカニオの挙げたジョークでよく分かる気がします。目に入るもの、耳から聞こえてくるものを楽しんでいると、あるときそれら「マジックの素」だと気づくときがあるんです。それだ、それ。 オリジナルのマジックを作るには「よくマジックを学ぶこと」「目から耳から入ってくるものを大切にすること」そして「マジックを好きでいること」といったことでしょうか。