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本の足跡

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2007年07月15日
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テーマ:本日の1冊(3698)
カテゴリ:は行 男性

学生街の殺人

“学生街の殺人”

評価:★★★★☆

 

ミステリー長編。

--- 梗概 -------------

大学を卒業したものの、したいことがみつからずフリーターをしている光平。彼がバイトしているのは、かつては学生で賑わっていたがいまではすっかりさびれてしまった喫茶店。そこの客であり公平の知人でもある男、松木が、ある日突然刺殺された!!そして、彼には公平の知らない秘密がたくさんあったことに気づく・・・。事件解決の糸口が見えないまま、今度は公平の彼女が殺された!!同一犯なのか?そうならば、動機はいったい・・・!?

---------------------

切ない・・・読後なんだか陰鬱な気持ちになります(;-_-;)暗愁漂う作品です。でも、とってもおもしろかったです。二転三転するストーリーに息つく暇もなし。読ませます。

どんでん返しに継ぐどんでん返しのすごさもさることながら、人生の機微というか、若者の懊悩というか・・・そういう描写もとっても共感できたり。主人公と一緒に悩んだり、切なくなったりしてしまいます。

今ではすっかりさびれた旧学生街で、各々事情は違えどもみんな次の一歩が踏み出せず、殻に閉じこもって、傷を嘗めあって、何かから目を背けてたのかも。そんな生活に焦りを感じながらも、抜け出す道も見えずさらに焦燥感が募る日々。

しかし、主人公たちはこの事件を契機に一歩踏みだし、ようやく旅立つ決意がつくのです。

ミステリー小説でもあり、心の琴線に触れるような作品でもあり・・・。こういうところが東野圭吾さんの妙味といいましょうか(*´ー`)しみじみ

余談ですが、この作品の舞台である旧学生街にとってかわって賑わっている新学生街は、『卒業』に出てきた学生街のようです。『首をふるピエロ』っていう喫茶店も出てきました。懐かしいーー♪

こういう細かい設定に気づくとちょっと嬉しかったりします(笑)

=== 165冊目 読了 ===






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最終更新日  2007年07月15日 07時24分00秒
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