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テーマ:本日の1冊(3697)
カテゴリ:光文社古典新訳文庫
評価:★★★☆☆
古典。 --- 梗概 ------------- 稀に見る吝嗇家のスクルージ。周囲の人々を顧みることない守銭奴っぷりは誰もが知っている。狷介固陋な彼は誰の話にも聞く耳を持たず頑なに生きてきた。そのスタンスは生涯変わらない、ハズだった。しかし、彼はクリスマスの日から一日ごとに三人の精霊に出会う。一日目の精霊は彼の過去を、二日目の精霊は彼の現在を、そして、三人目の精霊は彼の未来を見せる。自分の過去と現在に対面し、未来を知ったスクルージ。その時彼は何を思うのか・・・? --------------------- 名作中の名作。世界でも有名な作品。それはわかってます。敬意を表します。 ただっ!!私はこの手の話は大嫌いですs(・`ヘ´・;)ゞ キリスト教思想が色濃く反映されており、何て言うかな・・・ヒューマニズムが全面に押し出されてて・・・私には合わない・・・。 まず、金持ちが貧しい人々に施しをしないことを“悪”とみなしてるところ。平等思想がこびりついてますよねーー。いや、確かに施しをすることは素晴らしいことです。でも、だからといって施しをしないことが“悪”ではないでしょう? 人類皆平等!!恵まれない人々に施しを!!・・・確かに究極の理想ではあるけど、必ずしもそれが善とは限らないわけで。実際問題みんな平等って理想を実現しようとすれば共産主義に帰趨する。でもそれってことごとく失敗してる。ってことはそれはやはり正しくないわけで・・・。 なんていうかーー金持ちが自分で稼いだお金を贅沢に使うことを咎める感じが色濃く出てて読んでて不快。そりゃ寄付とかするのは良いことだけど、そういうことせずに自分で好き勝手使ったって別にいいんじゃないの?って私なんかは思うけど。 あと、愚かな人間を神が教え導いてやるぜ!!みたいな、神の目上目線も鼻につく。キリスト教思想には、人間は“愚”であり、それを真っ当なものにするために神が教え諭し導くっていうものが根底にあるみたいだけど、そもそもその思想が私の考えとは相容れない。 人間は神様に諭し、行くべき道を示していただかなくてもちゃんと生きていけますよーーなんて思ったりします。 まっ、キリスト教徒の方々が読めばお涙もんでしょうねーー。いや、別にからかってるわけじゃないですよ?(^~^;)ゞ 散々辛辣なこと書きましたが・・・純真無垢な子どもに読み聞かせるにはちょうどいいかもしれないですね。ただ、私のようなひねくれものに育った薄汚れた大人には(笑)あまりおもしろくないかも? え?アンタみたいなひねくれ者そうはいないって?・・・そうかもしれませんね(笑)この作品が世界でいまだに読まれており、名作と称されてるんだからきっと私みたいなひねた人間はそう多くないんでしょうね(笑) それにしてもこのシリーズ、文字バランスがよくて読みやすいですねーー。訳も違和感ないし。だからこそここまで扱き下ろした作品に★3つ付けることに吝かではなかったりします。あーーこのシリーズも全制覇したいゎ~(*´ー`) === 172冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年09月29日 06時56分02秒
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