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本の足跡

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2007年10月23日
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テーマ:本日の1冊(3697)
カテゴリ:日本文学・古典 etc

堕落論

“堕落論”

評価:★★☆☆☆

 

エッセイ。

・・・ごめんなさい。ごめんなさいっ!!私には・・・わかりませんっ(;o;_;)o

最後の方は読むのもつらかった。で、巷の評価はどんなもんかとAmazonを覗いてみたら・・・かなり高評価。ほとんどの人が★5つで、最低でも★4つ!!

こういう結果をみると、私がおかしいのかとさえ思えてくる(笑)でもわからないものはわからない。

きっと私が日本文学に暗く、浅学で下賤だから、この手の高尚で深遠なエッセイは理解できないのでしょう。←かなり卑屈(笑)

私は、三島由紀夫の『不道徳教育講座』のようなエッセイを期待したんですが、ちと違ったようで。残念無念。

日本文学作品を渉猟した後に、もう一回読んだらまた違う感想がでてくるのかも?果たしてそれはいつになるやら・・・(笑)

散々辛辣なコメント並べてましたが、中には「これぞ真理!!」と思わず叫んでしまいそうなほど同感できるところもありました。

P69より。

(中略)知恵のないものは、一は常に一だと思い込んでいるから、智者が一から二へ変化すると嘘だと言い、約束が違ったと言って怒る。しかしながら場に応じて身を変え心を変えることは兵法のたいせつな極意なのだ・・・

あと、P158より。

だいたい恋愛などというものは、偶然なもので、たまたま知り合ったがために恋し合うにすぎず、知らなければそれまで、また、あらゆる人間を知っての上での選択ではなく、少数の周囲の人からの選択であるから、絶対などというものとは違う。

いや~これは本当、私が常々考えてることなんですよね~。恋愛すると、相手を無数の選択肢から選び抜いたように思いがちですが、それってホントは、自分の行動範囲という至極狭く限定された中で知り合った数少ない男の中から選んだにすぎないわけで・・・。なんかそういう、狭い世界でチマチマ愛だ恋だ言ってる自分がひどく矮小に感じたりします。いや、いちいち恋愛するたびこんな理屈っぽいこと考えてるわけじゃないけどさっ(笑)

最後に、P174より。

親切にしてやったのに裏切られたからもう親切はやらぬという。そんな親切は始めからやらぬことだ。

これは心底同感です。しばしば、「あんなにしてやったのに~!!」って裏切られて怒ってる人を見かけますが、なんかそれって?見返り求めて親切したんかいってちょっと嫌な感じがします。

もちろん、会社対会社、国対国みたいな利害が絡む関係の場合は、損得勘定が働いてもいいと思うんですが、利害関係を抜きにした個人対個人の関係の場合は、やはり坂口安吾の言うとおりなんだなーーと思います。

ん~文句言ってたわりに、こうやって書いてみるとわりと楽しんで読めてたのかも?まっ、理解しがたい範囲があまりにも広かったってなことで低評価はご了承くださいませーー。

=== 192冊目 読了 ===

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最終更新日  2007年10月23日 17時19分34秒
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