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テーマ:本日の1冊(3697)
カテゴリ:光文社古典新訳文庫
“だまされた女/すげかえられた首” 評価:★★★☆☆
彼女は自問した、自分はかつて官能の幸せを恨みがましくも熱望し、けっきょく知ることがなかった、それで母親のそれをひそかにねたみ、だからこそあらゆる小賢しい理屈をこね回して母を道義に縛りつけたのではないかと。 (P114より) 「だまされた女」は非常におもしろかった(o^∇^o) 未亡人であるロザーリエは、初老と言われる年齢になり、閉経期を迎えている。女でなくなってしまうという焦燥感・悲壮感・・・複雑な感情が渦巻くロザーリエ。しかし彼女は、自分の娘よりも若い異国の青年に恋をする。老いらくの恋の行く先は・・・? ってな感じの内容です。 ロザーリエの娘の煩悶もわかるし、ロザーリエ自身の、女としての自信を喪失してしまう感情も、いつかは自分も行く道だと思うと感情移入できる。 なんとなく悲しい部分もあるけれど、ロザーリエ自身はきっと幸せだったのだろうと思える。
「すげかえられた首」は・・・さらさらーーと流し読みしてしまいましたぁ(*_ _)ノ === 10冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年02月01日 17時09分47秒
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