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テーマ:本日の1冊(3697)
カテゴリ:は行 男性
評価:★★★★☆
ミステリー長編。 --- 梗概 ------------- 一代で財を成した一ケ原高顕が死んだ。妻子を持たない高顕の莫大な財産の相続にあたり、彼の遺言状が一族の前で公開されることになった。公開場所は旅館"回廊亭"。一族の他には、菊代という老婆が招待されていた。だが、菊代の真の目的は、半年前に回廊亭で起きた心中事件の真相を探ることだった...。その夜、第一の殺人が。斬新な趣向を凝らした傑作長編推理。(「BOOK」データベースより) ----------------------- マグリットの『Golconde』 と、ダリの『記憶の固執』のポスター欲しいなぁ・・・。額に入れて飾りたい。でも、私の部屋にこの二つ飾って、ダリのリップソファでも置いたりしたら・・・なんだか統一感のない部屋になりそう(笑)
こ・・・これはっ!!私の好きな例のトリックを使っていておもしろかった!! 読んでふと思い出した。(以下ネタばれなので反転)綾辻行人さんの『迷路館の殺人』を。あれも同じようなトリックだったなぁ。
ところで、最近90年代の東野作品を中心に読んでるですが、このころは割と謎ときに比重が置かれてますね。いや、ミステリなんだからそれで当たり前なんですけど(笑) 以前も書きましたが、私が好きな東野作品は、『手紙』、『さまよう刃』など、あるテーマについて描き切っているものです。 琴線に触れるような作品。謎ときだけじゃなく、社会問題などを深い洞察でえぐり出し、描き切る。そういう作品が好きです。そして、そこまで一つのテーマをミステリという舞台で深く掘り下げ描写できるのもまた、東野さんだからこそと思います。 その点、一昔前の東野作品は、少し物足りなく感じてしまう。ミステリとしては十二分に楽しめましたが(*´∀`*)
まったくの蛇足というか、僭越ですが・・・少し言葉の誤用が気になります。例えば、「公算が高い」とか。公算は、大きい・小さいというもので、高い・低いは正しくないと思います。あと、「姑息」の使い方。本来は、一時的な、その場しのぎのという意味ですが、東野作品では明らかに、卑怯なというニュアンスで使われている。作家には正しい日本語を使って欲しいと切に願う私には、こういった誤用はどうも見過ごせない。作品の価値も下げてしまいかねないと思うのですが・・・。 === 48冊目 読了 === お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月24日 07時38分31秒
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