いわゆる新潟流の「淡麗辛口、水の如し」味わいは好みではないので、新潟の日本酒にはあまり興味もありません。中でも、越乃寒梅はプレミアム価格でそのへんのスーパーで売られているし、嫌味なブランド信仰みたいなものを感じて特に好きではありませんでした。よく年配の方が「越乃寒梅はうまいよねぇ」なんて言っているのをきくと、最近の日本酒の美味しさを知らないなぁと、内心、話半分できいていたものでした。
が、近くのデパートの新潟物産展で定価販売されているのをみつけて思わず買ってしまったのが“越乃寒梅・別撰(特別本醸造)”(一升瓶2,539円、千葉三越)。寒梅の中では下から2番目の酒で、まぁスタンダードクラスですね。楽天だと倍ぐらいの値段で売られているようです。で、飲んでみてびっくり。いやぁ、美味しかったです!! ここ一年ぐらいに飲んだ日本酒の中でも一番といってもいいぐらいかも。たしかに淡麗辛口の水のように上品な味わいながら、その中に、ちゃんと旨みや甘みが詰まっていて、飲み疲れしません。最近、濃い味や主張の強い日本酒ばかり飲んでいたんだなぁと改めて実感しました。これだけ上品でいながら、ちゃんと芯のある日本酒を飲んだのはいつ以来だろう。5000円出してまで買うかどうかは微妙ですが、2,500円だったら、間違いなくトップクラスの味わいだと思います。さすが越乃寒梅!! 今まで馬鹿にしていてすみません。見直しました。