体育大会の練習のとき
2学期に入ったばかりのスクラムノート2号に、次のような書き込みがありました。
↓回覧ノート「スクラム」については、7月18日の記事をご覧ください。31年前の実践です。
https://plaza.rakuten.co.jp/shigedoraku/diary/201907180000/
↓8月1日の記事にも書いています。
https://plaza.rakuten.co.jp/shigedoraku/diary/201908010000/
9月12日(月) Aさんの文
今日の学活の時間、先生が手紙を読まれた。その内容というのが、フォークダンスの時のことなどの、手をつながないとかのことが書いてあった。つまり差別のことだ。私の葉の手紙に、死にたいとか、自殺しようとかかいてあったので、その人は、そんなになやんでいたのか、いやだったのかと、本当に心がいたんだ。
私も、いっしょになって、わらったり、とめたりもせずにきいていたりした。今日もし、この学活でこのことを考えなければ、またおなじことでその人たちがきずついていたと思う。
今日の手紙、また意見を聞いて、ほんとうによかった。2の4の仲間で、私はこれからたのしくしていきたいなと思います。体育祭を成功させましょう。
ちょうど、体育大会の練習のときのことです。昔はよくフォークダンスをやっていました。この学校でも保護者の飛び入り参加もあったりして、楽しい時間でした(と思っていました)。だけど、「先生への手紙」を書いてもらったら、上にAさんが書いてくれたように、フォークダンスのとき手をつないでもらえない、死にたいというような手紙があったのです。これは急を要することで、見逃していい問題ではありません。
(カットはイメージです)
私は、すぐ学活の時間をつくり、こんなに苦しんでいる人がいることを考えさせ、その後で感想を書かせました。担任なら観察していたら気づくことですね。手をつないでいなかったりすると、注意をしていましたが、確かに特定の子どもに対して、みんながすすんで手をつなごうとしない雰囲気を感じることがあるのです。手紙を書いた生徒はとても勇気を出してくれました。だから、自分としてもぜひみんなに考えてほしいと思って学活の時間を設けたのです。
9月16日(金) 担任(私)の文
体育祭の練習のためにゆっくり帰りの会もできず、フォークダンスの時の問題は完全に解決したとは言えません。ただ、二人の人が作文(先生への手紙)を書いてくれたことは、いい機会をみんなに与えてくれたと思います。
その後にみんなに書いてもらった感想の中には、前のページ(このページの上段)のAさんのような意見が沢山ありました。そのほかには、男子から「自分も手をつなぐのを女子からいやがられているようだ」という意見があったり、「自分たちもみんなと仲良くするように」と、自分たちだけでかたまってつきあいを広げようとしない女子の何人かに対する意見もありました。
この機会に、理由のない差別意識をなくして、まとまったクラスをつくっていきたいと思います。
この記事から少し時間が経って、回ってきたノートにあるお母さんが次のようなことを書いてくださいました。ノートの最初からずっと読んでいただいたことがまず嬉しかったことです。そして、フォークダンスのことについて、次のようなことを書いていただきました。
9月30日 あるお母さんの文
(前略)このノートを読んですごく感激しています。中でもフォークダンスの問題、手紙を出した人の勇気、そしてそれを暖かくうけとめて下さった先生、又それを反省しようとしているみんな。この和、私は2の4の皆さんに大きな拍手を送りたい。この和をもって頑張ってください。
あるお母さんの言葉、とてもありがたい言葉でした。このノートが、最初の予定通り、担任と生徒と保護者をつなぐ役割を果たしていたことを、31年経った今読み返して改めて感じました。
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