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テーマ:日本の歴史(1071)
カテゴリ:日本史・世界史
学習指導要領における勝海舟 「勝海舟(明治以降は勝安芳)」は、中学校の教科書では「江戸城明け渡しの場面」で登場するだけである。しかし、小学校社会科の指導要領では、歴史について学習する際に取り上げたい42人の人物の一人として勝海舟が示されている。 小学校では6年生で日本の歴史について学ぶ。学習指導要領では、「例えば,次に掲げる人物を取り上げ,人物の働きを通して学習できるように指導すること」(平成29年告示小学校学習指導要領社会編)と、下記の42名が示されている。 卑弥呼,聖徳太子,小野妹子,中大兄皇子,中臣鎌足,聖武天皇,行基, 鑑真,藤原道長,紫式部,清少納言,平清盛,源頼朝,源義経,北条時宗, 足利義満,足利義政,雪舟,ザビエル, 織田信長,豊臣秀吉,徳川家康, 徳川家光,近松門左衛門,歌川広重,本居宣長,杉田玄白,伊能忠敬, ペリー,勝海舟、西郷隆盛,大久保利通,木戸孝允,明治天皇,福沢諭吉、 大隈重信、板垣退助,伊藤博文,陸奥宗光,東郷平八郎,小村寿太郎, 野口英世 この顔ぶれは、どう見ても古代~中世~近世(要するに江戸時代まで)に偏っている。近現代史の人物は極端に少ない。ペリー以降の14人がそれに該当するが、それも幕末から明治維新期に集中している。それにしても、小学校の社会科で勝海舟が登場しているのはどういう意味からだろう。 中学校においては先述した通りに、「江戸城明け渡し」のところで、出てくる。それも、本文に登場する教科書もあれば、注記や資料の欄で(西郷の会見の場面)として登場するだけの教科書もある。中学校学習指導要領では、指導すべき内容については歴史的な事象を中心に書かれていて特定の人物名はほとんど出てこない。 勝海舟が登場するなら、福沢諭吉が登場してもよさそうだ。その取捨選択の理由がよく分からない。しかし、小学校6年で学ぶ歴史は人物中心だから、文科省が例示しなければ教科書会社も現場の先生方も途方に暮れるだろうということはわかる。 「勝海舟 氷川清話」 (講談社版勝海舟全集を底本としている。講談社学術文庫 初版2000年) 今日は前置きのようなことになった。このブログで勝を取り上げようと思ったのは、明治以降に、勝が新聞等に投稿した記事や談話を集めた「氷川清話」を読んで、勝のという人物がとても身近に感じられて面白かったからである。 今頃になって「氷川清話」を手に取るとはいささか遅きに失した。もっと早くに読んでおくべきだった。ともかく次回以降「氷川清話」の中から、彼の人となりや、江戸から明治時代にかけての歴史について書いてゆきたい。 ↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。 写真日記ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/02/20 04:08:53 PM
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