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テーマ:読書(8579)
カテゴリ:最近読んだ本
絶版の著書をオークションで落札
稀代の名優高倉健が亡くなって9年、彼の養女という人が書いた本が出版された。題して「高倉健、最後の季節」(小田貴月- 文藝春秋BOOKS)。本の帯には「僕はこの病気で死ぬのかな」とあり、病床の健さんの寂しげな表情の写真が胸を打つ。 この養女の存在については、生前の健さんの著作や発言では一切触れられていない。寡黙な健さんはプライベートを決して明かさなかった。だからこの小田美月という養女が健さんの死後突然登場してきたのに違和感を感じる。 健さんの死後、健さんの意思と関係なく発刊されたこの著作は不可解だ。健さんはこの本の出版を喜んでいるだろうか。養女という人のこの本を自分は読みたくない。健さんは生前出した本で十分に自分を語っている。 健さんは自分について下記の著作で語っている。繊細で感受性が鋭く、周囲への気配りを忘れない人だった。自分の感じ方や生き方を大事にして、ストイックな生き方を貫いた。 「健さんの著書、その一部」 (前に読んでいたが、また読みたくなってオークションで手に入れた) <著書の中の名言の一部> 人生っていうのは、人と人の出会い。一生の間にどんな人と出会えるかで、人生は決まるんじゃないですか。 何をやったかではなく、何のためにそれをやったかである。今それが大切に思えてきている。 やっぱり出会う人でしょうね、一番大事なのは。どういう人に人生で出会うか。そこで決まるんじゃないですかね。やっぱり、いい人に出会うと、いろんなものをもらいますよね。 人間にとっていちばん寂しいのは、何を見ても、何を食べても、何の感動もしないこと。感動をしなくなったら、人間おしまいだと思うんですね。こんな淋しいことはないと思います。 このような言葉を、これからの励みにしたいと自分は思っている。 高倉健は、職業柄映画をたくさん見ていて、著作の中に彼の印象に残った作品を挙げていた。「運動靴と赤い金魚」(イラン映画1997)、「あの子を探して」・「初恋の来た道」(ともに中国映画1999年)などである。これらの作品については自分も良い作品だと思って観た記憶があるので、高倉健という俳優をより身近に感じた。 ↓ランキングに参加しています。クリックをお願いします。 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/05/20 06:11:58 PM
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