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テーマ:アーカイブス(3053)
カテゴリ:アーカイブスシリーズ
第61回全日本中学校長会研究協議会に参加して
定年退職まで半年という10月半ば、高知市で開かれた全国規模の研修会に参加した。2010年、今から13年前、この頃は全国の中学校の5校に1校の校長が参加する大規模な大会だった。学校多忙化の現在では規模は縮小されているだろう。ここでは地区校長会の会報(2011年3月10日発行)に寄せた文を以下に転載する。 (以下寄稿文) 開会式に続いて行われた文科省による行政説明は,文教予算についての説明が中心であった。政権交代によって政策の優先度は変わっていく。鳩山前首相が掲げた「コンクリートから人へ」のキャッチフレーズは、教育現場のニーズに応えた人員配置や予算措置を期待させるものであった。平成22年度は公立高校の授業料無償化や義務教育国庫負担の増加などで文教予算は増額されたと説明された。 しかし,子ども手当の増額や高速道路無料化など新しい政策に対して,財源の不足が深刻である。政策は政党の支持率や選挙日当や各省庁の権益確保のためのものであってはいけない。財政計画に裏付けされた長期ビジョンをもとに,継続性のある政策を提示して欲しいと思う。 続く全体協議会では「全日中ビジョンに基づく『学校からの教育改革』」という主題で全日中(全日本中学校校長会)の岡田行雄教育研究部長から提案があった。 一時期「特色ある学校づくり」という言葉が流行した。その頃私は,学校長の主導のもとに創意工夫された学校経営がなされ,各学校が生き生きと輝く姿を胸に描いた。しかし,学校完全週五日制の実施からこの10年間,教育に関する新しい制度の導入が相次ぎ,学校は短いスパンでその成果を出すことを求められるようになった。・そして,新しい指導要領の実施を控えた今,全ての学校が「見える学力」の向上に向かってまっしぐら、という変わりようである。 今や誰も「特色ある学校づくり」なんて言葉を使わない。それは色あせた幻想にすぎなかったのだ。だからこそ私は「学校からの教育改革」という理念に共感する。制度の改変は確かに学校や学校の教職員の意識改革に貢献した。これからはそれらの新しい制度を生かして「学校からの教育改革」を進めていく時であると思う。(以上原文通り) (以下概略) 翌日の分科会では二人の校長の発表を聞いた。テーマは「校内研修の充実」がテーマだった。愛媛県と香川県から発表があった。これらの発表を聞いて自分は「リーダーの力量の向上」が教師の教育力の向上につながるということを再確認した。 参加させてもらった自分が言うのも何だが、このような規模の研修会が今後本当に必要だろうか。旅費が公費で賄えないという状況の中、IT情報網の活用による研究交流を模索するなど、変革を迫られているのではないだろうか。 この研究会報が発行された翌日、2011年3月11日、東日本大震災が発生した。第一報は、最後の卒業式を終えて一息入れていた時間だった。その後2回被災地を訪問したが、福島原発処理水の問題など、12年経った今でも震災の復興は道遠しという感がある。 ↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。 写真日記ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/09/19 10:45:16 AM
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