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テーマ:歌(81)
カテゴリ:ギターと音楽
自分は覚えていなかったけど
一昨日(1/16)の新年会で、30代の頃に担任した教え子と会いました。彼は行政のなかで人権啓発の部署を任されています。中学三年の時に担任しましたが、彼は5クラス150人近くいた生徒の中で成績は常にトップクラスでした。しかし、彼の笑顔や話すところはほとんど見ませんでした。寡黙で真面目で実直。学生服を着た「石部金吉」君というイメージでした。 新年会の終わりがけに彼のところに行き、彼らの中学生時代の話をしました。その中で、彼が、私が全く忘れていたことを話してくれました。 その話というのは、バス旅行の時、私がギターを弾き「なごり雪(伊勢正三作詞・作曲)」を歌ったという事から始まりました。自分はバスの中で「なごり雪」を歌ったなんてすっかり忘れていた。 でも、30代の頃は学級の「帰りの会」などでギターを持って行って歌わせたりしていたし、曲名が「なごり雪」という点も時代的に合う。「ああ、そうだった?、僕はすっかり忘れていたよ」と私は言った。 「3年ほど前までは3台持っていたギター」 (真中がバスの中で弾いたギター、終活の一環で手離したのが惜しまれる) 彼は続けた。 「先生の『なごり雪』を聞いて僕は覚睡(「覚醒」?)したんですよ」と言った。続けて、「自分にマイクが回って来た時にはじけちまって、当時自分が好きだったヘビメタ(ヘビーメタル)を歌いましたよ」と言った。あの「石部金吉」君が英語でヘビメタ!。バスの中の生徒たちはびっくり仰天、驚いたことだろう。 そんな話を聴くことって、これまでも数回ありました。自分が忘れていた些細なことが、生徒の誰かを、触発したり、元気づけたり、頑張らせたり。逆に、怒らせたり、やる気を失くさせたり、何かを嫌いにさせたり。まあ、後段のマイナスな面は、ほとんど耳に入れてくれないから逆に怖いですけどね。 彼と先日会わなかったら知らないままでした。話ができてよかった。だけど、「覚睡(覚醒)」した彼が、その後クラスの中ではじけまわっていたわけではないです。いつものように物静かで、どっしりしたところは変わりなかった。ただ、バスの中でヘビメタを歌って「爆発」したことは、彼が新しい何かを自分の中に発見するきっかけになったろうと思います。 先日の彼の話のようなことを訊くと、私が40年近く関わって来た仕事の面白くてやりがいがある部分の一つだったとは思います。でもそれが、前に書いたようにマイナス方向の話だったら、逆に怖い部分でもあるんですけどね。 引退した今も、違った立場で、児童生徒の前で、「いのち」、「思いやり」、「共生」などをテーマに話すことがあります。出来たらこれからも、良い意味で子どもたちを「覚醒」させたいものだと思います。 ↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。 写真日記ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/01/21 10:33:40 PM
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