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1950年代から半世紀もの年月ヘリコプターから地上に絵具を炸裂させる絵画など独自のアクション・ペインティング&パフォーマンスを繰り広げてきた嶋本昭三。
齢77を迎えた2005年、初夏およそ100人のアーティストを率いて敢行されたイタリア関連アート・プロジェクトの旅、その記録- ~ヘリ・パフォーマンスinトレビ&ナノテクinレッジェ・エミーリア~ その後も、トレビ、そして次なる地、レッジョ・エミーリアで、連日、三者三様のプロジェクトが続く。 鷲見は、算盤やバイブレーターや番傘など、いろいろな道具を使って、墨とアクリル絵具を紙の上にまきちらす。 絵に引きつけられたイタリア人の観客が、思いがけない番傘の衝撃に戸惑い飛び退くと、鷲見は、今度はアシスタントが宙に掲げた大きな透明ビニールに向かって、ひしゃくで絵具をかける。 観客は飛び散る絵具から逃げつつも、瞬時にかたちを変えて滴る色彩を見ようと、また近づいていく。 美術館で展示不可能な、生まれながら消滅していく作品が、人を引きつけるのだ。 またLOCOは、1000人もの人びとをまきこんでの糸でんわパフォーマンスや「コップ人間」などユニークな作品を生み出す作家であるが、今回《L’INCONTRO(出会い)》という糸でんわを用いたパフォーマンスを行った。 等身大のふたつのコップと糸に当たる部分は、伸縮性のある筒状の布。 この中に観客を通らせ、人は”声のかたち”となる。 人の身体に張り付いた布は「声はどんな色?かたち?大きさ?」かを測るLOCOの表現となって現れた。 →次回に続く アンドレア・マルデガン(アート・コーディネーター)=文 「美術手帳」9月号より お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.09.20 00:19:30
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