<1935年>映画「トップ・ハット」
【スタッフ】 監督=マーク・サンドリッチ 脚本=ドワイト・テイラー、アラン・スコット 音楽=アーヴィング・バーリン、マックス・スタイナー 撮影=デヴィッド・エイベル 編集=ウィリアム・ハミルトン 【キャスト】フレッド・アステア =ジェリー・トラヴァース ジンジャー・ロジャース =デイル・トレモントエドワード・エヴェレット・ホートン=ホーレス・ハードウィックエリック・ローズ =アルベルト・ベディーニヘレン・ブロデリック =マッジ・ハードウィックエリック・ブロア =ベイツ【あらすじ】公演のためにロンドンを訪れたブロードウェイダンサーの『ジュリー』が、同じホテルに滞在するモデルの『デイル』に一目惚れ一時は心を通じ合わせる二人だが、「ジュリー」のことを 友人の夫だと勘違いした「デイル」はベニスへ逃れ、当てつけにデザイナーの『アルベルト』と結婚してしまうあわてて後を追った「ジュリー」は何とか「デイル」の勘違いを説き、「アルベルト」との結婚も司式の牧師が偽者であるために不成立となり・・・・・ ---------------------------------『トップハット』「フレッド・アステア」と「ジンジャー・ロジャース」二人の共演第4作目第3作目は「ロバータ」という作品なんだけど 見つかりませんで・・・・パスしてところで スティーブン・キング原作でトム・ハンクス主演の映画「グリーンマイル」謎の魔力を持った黒人死刑囚「コーフィ」が、死刑になる前日に「何かしたいことはないか」と聞かれ「映画を観たことがないので、観たい」と 観たのがこの「トップハット」だったやっぱり この手の映画の物語はお約束どうりなんだけど、ダンスシーンには圧倒されます特にアステアのダンスシーンは、カメラの切り替えなしにワンカットで撮影されているのが特徴流れるような華麗なダンスと、それを追うカメラワークに、何とも言えぬ陶酔感を味わえますおなじみのトップハット(シルクハット)に燕尾服、胸にはバラ ステッキを持ったスタイルで同じ衣装の大勢のダンサーを従えて踊る『Top Hat, White Tie and Tails』が圧巻! そして もう一つのソロのダンスは 驚異的なタップ・ダンスで構成された『No Strings』アステアの振付けパートナー「ハーミズ・パン」と作り上げた超絶テクニックを駆使したダンスは才能以上に努力の賜物であるが、アステアが真に偉大なのは なんてことないといった風情で軽々と踊るステップ捌き その洗練されたエレガンスにあるのだそんな名シーン満載の中でも 最も魅力的なのは「Cheek to Cheek」のナンバーオーストリッチの羽根を贅沢にあしらったドレスを優雅に着こなした「ロジャース」が、たっぷりとした裾を翻しながら「I’m In Heven」」と歌うアステアと踊る場面は、観ているこちらまでも 天にも昇るような夢見心地に・・・・前半で 雷雨の東屋風なステージで二人タップで踊る『Isn't This a Lovely Day?』も 心躍るような軽快なステップで いいよねェ80年も前の二人の踊りに何故これほど惹かれるのだろう? きっと芸術品だからなんだね