私たちの錯覚
食育インストラクターの「しろいごはん」です。昨年からお手伝いに入っていたFOODEX JAPANのお仕事が終わりました。結果は大成功で、クライアント様にもとても喜んでいただけてとても嬉しかったのですが、終了するまで緊張しっぱなしでクタクタ・・・。体中が痛いです。なので今日は、音楽を聴いたり、お昼寝をしたりして、自分を甘やかしています。それにしても、「FOODEX」には、様々な国の食品が集まってきていて、世界のフードマーケットの大きさをひしひしと感じました。以前に、日本の食料の6割は「輸入」に頼っているという話を書きましたが、今後ますます増えていくような気すらします。このまま行くと、例えば今、何かの事情(干ばつや戦争など)で輸入が止まった場合、私達の食事はどうなってしまうのでしょうか・・・?不安ですよね。農林水産省の「不測時の食料安全保障マニュアル」を見てみましょう。これによると、『国内農業生産だけで1人1日当たり2,020kcalの供給が可能』と記載されています。ということは、国内の農業だけで国民の食生活を賄おうとすると、1日2,020kcalの食事になるということです。1日2,020kcalの食事が、どのようなものなのか、「メニュー例」を見てみましょう。-------------------------------------●朝 食: ごはん茶碗1杯/蒸かしいも2個/ぬか漬け1皿●昼 食: 焼き芋2本/蒸かしいも1個/果物●夕 食: ごはん茶碗1杯/焼き芋1本/焼き魚1切 +○2日に1杯のうどん○2日に1杯の味噌汁○3日に1パックの納豆○6日にコップ1杯の牛乳○1日に1個の卵○9日に1食の食肉農林水産省「不測時の食料安全保障マニュアル」より-------------------------------------・・・・・・・お芋ばかりですね・・・。上の記述を見て、「これは、戦後の食事なのでは??」と思った方は鋭いです。2,020kcalというのは、昭和20年代後半(戦後)に供給されていたカロリーと同じ水準なのだとか。『いつでも、どこにいても、お金があれば、好きな食べ物が食べられる』私達は、危険な錯覚と、根拠のない自信で、自分達を追い詰めて行ってしまっているのかも知れません。