テーマ:糖尿病(2614)
カテゴリ:糖尿病について
TBSラジオ「荒川強啓デイキャッチ」の「明日も元気」3月26日の
放送からお送りします。 2007年の厚生労働省による「糖尿病実態調査」によると、 糖尿病が強く疑われる人が890万人くらい。 予備軍であろう人が1320万人くらい。併せて2210万人。 で、かなりの数に上る。 2型の糖尿病が96%を占めている。 アナウンサー:2型はメタボの方がかかりやすいと考えて良いですか? 医師:そうですね。もともと糖尿病患者は昔から数が少なくても いたわけですね。しかし現在ほど問題になってはいなかった。 いつごろから増えてきたかというと、1980年代くらいから 日本では急速に増えてきています。 アナ:理由はどんなところにあるのでしょうか? 医師:よく見てみますとね、そのころから、たとえば日本では 肥満が問題になってきている。いわゆるBMIが急速に 増えてきている。それからもう一つは、そのころから 自動車が普及して自家用車を持つ家庭が増えている。 アナ:つまり歩かないということですね。 医師:そういうことです。今までは歩いたり自転車で行ってた、 という所がついつい車で行くようになってしまった。 で、それから食生活も変わってきてます。 当初、当時の厚生省は、炭水化物、つまり甘いものを接種する 割合が増えたんじゃないか、というふうに考えていたんですけど、 実際的には脂肪の消費率が上がっていたと。で、つまり、 脂肪は、ある体質を持っていると糖尿病を起こしやすくなる、 ということがだんだん分かってきたわけですね。 アナ:なるほどね。糖尿病の治療は年々進歩しているそうですね。 医師:そうですね。まず、2010年にですね、ちょうど12年ぶりに 糖尿病の診断基準というのが変わって来たんですね。 その診断基準を考える上で糖尿病の治療する目標というものを はっきり患者さんに指導していこうということが行われてきました。 例えば、あなたは糖尿病ですよ、と、患者さんに仰っても、 患者さんにしてみると具合は悪くないし、血糖値が高いと 言われても、ぴんとこない。 アナ:どこも痛くないし。 医師:そういうことですね。だからついついそのままほったらかして しまう。そして気が付いたときにいわゆる合併症というのが 問題になるんですよ。 そこで糖尿病学会では、治療の目標を定めています。 それは血糖のみならず、体重の問題、血圧、あるいは コレステロールとか中性脂肪といった脂質。こういったものを 良好にコントロールすることで合併症の発症進展阻止をしようと、 で、その結果健康人と変わらないQOLを維持できるのではないか、 あるいは、健康寿命の確保でしょうかね。 そういったことが目標として掲げられています。 アナ:合併症って恐いんですよね。 医師:そうですね。とにかく合併症というのは、20数年前は、 最初は血管障害、というのが合併症の中心と言われていました。 これは神経とか、あるいは目ですね。眼底出血の問題。 あるいは腎臓。これは悪くなると透析にもなってしまう。 こういった合併症、これを三大合併症と言っていました。 これは慢性の高血糖が主に原因となって起こるんですね。 ところがですね、この十数年の間に、いろいろ大きな試験が 外国、日本でも行われてきて、HbA1cという大体二ヶ月くらいの 血糖の指標を目安に、コントロールをよくしていくんですけど、 確かにこの三大合併症は、HbA1cを健康な人に近づけていくと 減るんですね。ところが思わぬ事が分かって来たんですね。 それは、心筋梗塞、あるいは脳梗塞といったもう少し太い 血管に起こる動脈硬化症、これを大血管症と呼んでいます。 これは思ったほど減らなかった、ということなんですね。 そういう意味で、質のよいコントロール、HbA1cでも、 同じ、例えば6%でも、極端な話、試験で言いますとね、 例えば国語と社会は0点だったけど、物理と数学は 100点だったと。私は平均50点、というよりか、 全部の科目50点、つまり上がり下がりがないHbA1cが 体にとっては重要だ、ということが最近分かってきたのです。 アナ:それに向けての新しい薬がどんどんできてきている、 ということなので、今週その話をたっぷりお話頂けたらと 思っております。 医師:はい、分かりました。 しかしながら、糖尿病にかかる原因はうやむやにされていますね。 以下は【お勧め文献】です。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年03月27日 19時58分17秒
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