🌻🌸Pro MARTIN CW-250 ジャンクギター再生
◆Pro MARTIN CW-250 ジャンクギター再生して行きます ギターオーナーは、どうしてもメイプル材のギターが欲しかった私です。 商品説明を確認しないまま【ポッチとな!】した先週の自分を殴ってやりたい気分です 工房の常連様は【自分で直せるから出来る技なんだよね!】と、おっしゃいます。 その通りで有りまして、返す言葉が見当たりません。◆画像から確認して行きます●外見は製作されてからの年数を思うと、良い状態に見えますが ここまで凄い事になった考えられる原因は、弦を緩めず超長期の保管一択です この状態で試奏しましたら、メイプルらしいチャンとした音が出るので、このまま 埋もれさせるのは勿体ないと感じました●K2が中学~高校時代に知っていた【プロ・マーチン】です こんな社名が許されていた時代が過去には確かに有りました。どこぞの国をパクリなどと 言えるのでしょうかね?●CW-250ですから、当時の定価は25,000円と言う事で、現在に換算してもリーズナブルな ギターで有る事は変わらないと思います🌻ジャンクぷりを箇条書きにして行きます ①トップのサイドバインディングが全滅 ②バックのサイドバインディングも全滅 ③Xブレーシングがセンタークラック発生 ④ブリッジの剥がれ ⑤ネックーヒルの剥離 ⑥ネックのサイドバインディングが1E&6E半壊➡交換します ⑦ネックの元起き3mm ⑧12フレットの弦高7.0mm ⑨ペグ不良➡要交換 ⑩メイプルらしいフレットボードに染み ⑪フレット打替え 発覚次第追加します◆ポッチとした理由です●メイプル系の材が使われていました。この画像ですと良い状態に見えるから不思議です 🌻見事なジャンクぷりです、●トップ&バックのサイドバインディングが全滅です ポロポロ簡単に取れますので、外れたバインディングでリペア中のギターを傷付けたら 大変なので、先にサイドバインディングを全て外しました●ブリッジが浮いてます 画像は有りませんが12フレットの弦高は、1E&6E共に7.0mm有ります しかもサドルの出の余裕が7mmを吸収出来る余裕は有りません。●ネックヒールが剥離して浮いてます このギターはネックポケットが存在しないで、ウクレレと同じ構造になってる様です 現時点ではネックリセットした方が解決への早道と思ってます●フレットの錆がフィンガーボードまでシミが付いてます フレットを打ち換えてフィンガーボードを、サンディングした方が早いかも知れません🌻再生への手順を検討して行きます●サイドバインディングのサイズは、4.5mm×1.5mmです べっ甲柄を合わせて見たのですが、シックリ来ない感じです●メイプルぽい淡白なボディには黒が締まって見えるので良い感じです この先はリペアの合間を使って進めて行きます。私の元に来てくれたのは何かの 縁でしょうから、気合を入れて再生して行く事が、リペア工法の引き出しを増やして くれると思います。これ以上のジャンク品が工房に持ち込まれる事は滅多に無いと 思います。◆弦高が異常に高い原因を特定します●ロッドはフリーにしておきます●ロッドフリーで弦のテンション無しで、順ゾリの最大値は15フレットで0.10mmですから ストレートと言っても良いレベルです●参考までに弦高を測定しますと。既存のサドルで6E/12Fは4mmです 【ネックヒールは接着してませんが殆ど密着してます】●専用のスケールで測定します●ブリッジ回りの影響で上がってるのは5mmですから、特別酷いと言うレベルでは有りません●ボディとフレットボードの接着面の延長したラインを確認します●3mm元起きしてる事を確認しました●スクレーパーが両側から差し込む事が出来ますので、ネックのリセットも視野に入れてますが 当該ギターでは,【ネックリセット=万事解決】には成りませんので、ネックリセットは 時期尚早な事が判ります🌻想定通りでしたので、ネックのセット角度を矯正して行きます●戻したい位置まで戻る様に治具をセットします●戻したい位置よりも僅かに多めにトルクを掛けておきます 修正に必要は時間は全く読めませんので、治具をつけたまま放っておきます●治具をセットしてサドルを外した状態で、弦高を測ると6E/12Fで1.0mmです●バック側のバインディングを取付けるめ、接着する場所をサンディングします オリジナルに近いべっ甲柄を取付ける事にしました●バインディングを貼っている間は、画像を撮ってる溶融は有りません 収まる溝を綺麗にしておきますと接着は簡単で、何でも同じですが段取りが重要です●バック側の接着が完了しました バインディングのサイズは4.5mm×1.5mmでピッタリなのですが、規格には無いサイズで 取付したサイズは5.0mm×1.5mmですから、バック材と同じ高さに削る必要が有ります●新しいジャンク箇所を発見しました。非常に珍しい事でXブレーシングが割れてます●割れた部分にタイトボンドを流し込むのに、意外と手間が掛かりましたが 確実に入った事を確認してクランプを掛けます●トップ側にもバインディングを貼ります●バインディングをサンディングしてボディの高さに合わせます 1周が約1.6mでサンディングが4面有りますので、1.6×4で6.4mサンディング すると言う事になります ●トップ材のクリアが分厚く塗って有るのは救いになります●フレットボードの黒いシミを綺麗にするために、フレットを抜いてサンディングした方が 結果的に作業が早いと判断してフレットを抜きます。抜いたフレットを再利用するので 抜いたフレットはホルダーに並べておきますが、フレットの両端が変です? どうやら打込む時に接着剤が使われていて、それが原因で黒いシミが出来た事が判明しました●両端をサンディングするために、350Rから275Rにフレットボードの曲面を変えます●エッジのシミの原因が接着剤で有ると判明しましたが、両端のシミは深い位置まで シミが入り込んでますので、完全に綺麗にすることは不可能と判断しました ボディが比較的綺麗なので、メイプル指板のシミはとても気に成ります●ペグ交換の理由はブッシュの欠品です。 ついでに、P&Oのシールを除去を思いつきました。除去後の色合わせをしてましたら このギターの色は【バタースカッチ】で有る事に気が付きました●ジャンクのついでにMの左右のPOの文字を消す事を思いつきましたので消しましたが Mの真ん中に有るrを消しますとやり過ぎなので、rを残して冗談にする積りです●レスポールと同じフレットボードの曲面です●サイドバインディングもピッタリ収まる様に整えて有ります●極薄いポジションマークはサンディングの時に削り取られますので、メキシコ貝の ポジションに差し換えます●ポジションマークを仮置きして見ます。 サイドバインディングを取付てから接着します●ネックのサイドバインディングを貼り付けましたので、フレットボードとの段差を無くしておきます フレットボードはバタースカッチで着色した後に、ネック裏を除く全体にクリアラッカーを吹いて 仕上げます●フレットの打換えが済みましたので、削り出したナットに弦溝を付けて行きます●ネック角度修正をしなくても、弾き易いセッティングが出来る事が確認出来ましたので ネックヒールを接着固定します●ネックの接着が済みますたのでべっ甲柄のカバーを取り付けます●当初はシルバーのペグと考えていましたが、ボディ&ヘッドカラーに合うゴールドを選択しました●ネックを接着固定しましたので、サドルは余裕を持たせた状態で削り出して調整して行きます ●予定の弦高になるように仕上げたサドルをセットします ブリッジの両サイドが僅かに剥がれてますので接着固定しておきます◆仕上がりの画像です●ヘッドストックの仕上がりです●ナットの仕上がりです●6E/12は2.25mmにセットしました●1E/12Fは1.75mmにセットして有ります●フレットボードの仕上がりです●試奏してる際に、サイドのポジション・ドットが必要と判断して追加で埋め込みました●交換したトップ側&バック側のバインディングです●ヘッド全周のバインでキングも交換して有ります●ブリッジ周りの仕上がりです●ネックヒールの仕上がりです◆リペアの完了ですto be