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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2020.06.29
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原泰久「キングダム(58)」(集英社)
 ​
​​​​6月のヤサイクン「マンガ便」です。「キングダム58巻」624日発売の最新刊です。57巻」李牧率いる「趙」軍の最後の切り札として現れた、趙軍三大天、怪物「龐煖(ほうけん)」に挑むのは、「飛信隊」を率いる「信」でした。​​​​

​​ この巻が届く数日前、松山の「サカナクン」から電話がありました。彼は「週刊ヤングジャンプ」の読者なので、単行本になる前に、二人の戦いの行方を読み終わっています。
「キングダムやけど、信の友達の羌瘣は死ぬの?ホラ、妖術使う美人。」
「死なへん。」
「李牧は。」
「死なへん。」
「誰も死なへんの?」
「死ぬっちゃア、信も龐煖も死ぬ。」
「ええーっ、お話し終っちゃうやん。」
「朱海平原の戦いの決着はつくけど、マンガは終わらへん。」
​ 知らない人が聞いても何のことかわからない会話ですが、「キングダム」を読み続けてきた読者には、気がかりだけを残した電話でした。まあ、実に「アホ」「ノンキ」な気がかりではあるのですが。
 で、6月も末の土曜日の夜「マンガ便」を届けてくれたヤサイクンに、思わず聞いてしまいました。
「飛信隊の信が死ぬの?」
「ああ、羌瘣も信も龐煖も死ぬで。ここからはドラゴンボールやな。」
 いつものように調子乗っていい加減な返事をしているようです。結果、ますます意味不明です。しようがないので、​​さっそく読み始めました。
 マンガの世界では「信」「龐煖」の死闘がクライマックスを迎えています。​​
 ​武神を目指して「人」と「人」を縛り付ける鎖を打ち砕き続けてきた「龐煖」が、打ち砕いた先にある「人」と「人」の繋がりに遭遇し、自らの「武の道」の行きついた矛盾の頂点での、最後の逡巡のシーンです。
 
​相手は、「人」と「人」の繋がりからパワーを充填し続ける「信」です。なるほど「ドラゴンボール」ですね。
 この次のシーンこそがクライマックスですが、それは本書を手に取ってお楽しみください。

​​​​ 「李信」「龐煖」の戦いは、本書の前半の三分の一で終ります。そこから中盤三分の一でヤサイクンのいう「キングダム」「ドラゴンボール化」が描かれるというわけです。「信」「羌瘣」も死ぬという、奇妙な発言の謎も解かれるわけです。​​​​
 
さて、物語は「秦」対「趙」の、最終決着に向けて動き始めました。59巻」、やっぱり楽しみですね。


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最終更新日  2024.07.16 23:15:14
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