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カテゴリ:読書案内「翻訳小説・詩・他」
ロラン・バルト「喪の日記」(みすず書房)
読み終える寸前に襲い掛かってきた、以前の「わからない」感覚にうろたえた。そこからページを行ったり来たりし始めた。これも、いつかの仕草だ。 11月15日 自殺 交通事故で突如去ったロラン・バルト。彼が書き溜めていた、いや「書き溜める」なんていうことをバルトがしたとは思えない。しかし、数百枚のカードは整理されてあったらしい。 母の死を「傷」としてを苦しむ男がいることに突き放されてしまいそうになる。しかし、喪失のように語れないという言葉で引き戻される気がする。 1978年7月18日 バルトの死から二十年近く経って、一冊の書物として編まれていた。そこには、まさに「エクリチュール」が、何の脈絡もない呟きとしてあるように見える。 脈絡をもとめて彷徨うのが「快感」だと、ぼくには言えない。40年前の記憶でもそうだった。 1978年6月9日いつの日にか、おなじ場所で。 1979年9月15日 やはり、バルトは、バルトで、ぼくは、ぼくだった。いつの日にか同じ場所で、ぼくには感謝することができるだろうか? ボタン押してね! ボタン押してね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.12.01 09:21:44
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