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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.06.22
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​​​ジュディス・カー「ウサギとぼくのこまった毎日」(こだまともこ訳・徳間書店)​​
​​ 
​​「ヒトラーに盗られたウサギ」という映画を、偶然見ることがあってジュディス・カーという人の名前を思い出しました。1923年6月14日、ワイマール共和国ベルリンに生まれ、家族とともにイギリスに亡命し、のちに、絵本作家として名を知られている人です。​
​ 映画は1933年ヒトラーが政権を取った年、10歳だったジュディスが生まれて暮らしていたベルリンから、兄と両親の4人で、スイス、フランスを経由してイギリスに逃げていく話なのですが、一緒に連れて逃げることのできなかった、大切だったぬいぐるみのウサギが、ナチスによるユダヤ人迫害の現場に取り残された、あどけない「子どもの心」のシンボルのように描かれていました。​
​​ 今日紹介する「ウサギとぼくのこまった毎日」(徳間書店)という童話は、そのジュディス・カー2019年、95歳で亡くなったそうですが、その時、彼女によって書き残された最後の作品だそうです。​​
​​​​​ お話を聞かせてくれている「トミーくん」は、小学校の上級生のようで、「ウサギ・ダンス」が得意な妹の「アンジーちゃん」は2年生。お父さんは、売れない俳優さんらしくて、お母さんは学校のセンセイになるための勉強中という4人家族です。​​​​​
​​​​​ その、トミー君の家にいたずらウサギの「ユッキー」がやってきて、てんやわんやの大騒ぎ、とどのつまりはアンジーちゃんは熱を出して寝込んでしまうわ、「ユッキー」は遊ばせていた庭から姿を消し、行方不明になってしまうわ、「ああ、トミー君、どうしたらいいんでしょ!?」​​​​​
 というわけで、お話は読んでいただくとして、この本には、こんな献辞が表紙の裏にありました。
孫のアレクサンダーとタチアナへ
愛を込めて―ジュディス・カー
​ ​​95歳のオバーチャンの、思い出の「ウサギ」に込められた「20世紀を生きた言葉」ですね。10歳だった​ジュディス・カー​「心のウサギ」が、最後の本にも帰ってきて、それをお孫さんたちをはじめ、世界中の子供に届けたいという気持ちを感じますね。
 彼女の作品を読む子供が、世界中にどんどんふえたら、ほんとにいいですね。
​​


追記2022・07・08
「映画館で出会った本」のカテゴリーだった、映画の原作絵本なのですが、子供たちへのカテゴリーに変更しました。子供たちがいろんな絵本から、やがて、映画を見るようになったらいいなと思っています。



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最終更新日  2022.07.08 21:12:32
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