|
カテゴリ:映画「シネリーブル神戸」でお昼寝
アリ・アッバシ「聖地には蜘蛛が巣を張る」シネ・リーブル神戸 第2回SCC(シマクマ・シネマ・クラブ)で観たのは、アリ・アッバシという監督の「聖地には蜘蛛が巣を張る」でした。予告編に惹かれてお誘いしましたが、見終えて、ちょっと空振りだった気がして、引き気味だったのですが、あの質問でした。
「シマクマさん、今日の作品は何点くらいですか?」「お、やっぱり!」と、やっぱり、心の中では笑いそうになりながら、今回は、ほぼ、即答でした。 「50点くらいかなあ・・・」 映画の舞台はイランという国で、よく解りませんがイスラム教の聖地の町ようでした。街角に立つ娼婦をねらった連続殺人事件が起こっているのですが、事件は迷宮入りの様相です。K察による捜査の実態を疑ったラヒミ(ザーラ・アミール・エブラヒミ)という女性のジャーナリストが現地に乗り込み、実態を調べ始めます。 このあたりで、謎の犯人捜し映画だと思って観ていると、意外なことに、犯人はすぐに正体をあらわしてしまいます。サイード(メフディ・バジェスタニ)という名の実直そうな中年男でした。 こう書くと、いかにもネタバレの感想を書いているようですが、ごらんになれば納得していただけると思いますが、多分、そうではありません。サイードはラヒリの身を挺したというか、命がけのというかの活躍で、あっけなく逮捕されてしまって、裁判沙汰ということになります。 この辺りでは、サイードの犯した連続娼婦殺しを巡って、イスラム原理主義的言辞が飛び交い始めて、 「ああ、こっちなのか」 と納得しかけたのですが、結果的にサイードは絞首刑になってしまいます。 「ポカーン・・・」メディと権力、貧困と売春、宗教と司法、男性原理と女性差別、数え上げ始めれば、まさに現代社会で問い直されている問題の現実的な端緒ともいうべき、まあ、社会描写としてリアルなシーンが次々と描かれていくのですが、結局、何が言いたいのかわからない、で、何が言いたいのかわからないことだけはよくわかる、そういう、気分の結末でした。 一緒にご覧になったM氏も不可解だったようで、 「これって、現地で撮った映画なのですかね?」 とか、何とかで、せっかく、二人で観たにもかかわらず盛り上がりに欠ける結末で、で、ちょっと遅めのお昼でしたが、ご一緒にそばかなんか食べて別れました。 で、以下に記したのが、その夜のM氏あてのライン上でのボクの発言です。 ええーっと、本日の映画ですが、やはり、現地で撮られた映画ではなさそうですね。よくわからないのですが、イラン本国では、たぶん、上映どころか、作ったこと自体が犯罪の可能性さえあるかも、ということのようです というわけで、結局、要領を得ないのですが、感想です。ラインに書いたといってますが、こんなにあれこれ書いたわけではありません。あれこれ付け足しています(笑)。Mさん、ご容赦くださいね。 で、結局、ネタをばらしていますが、その点は、まだ見ていない方々、どうぞご容赦ください。さて、 第3回SCCは何を見ようかな? 監督 アリ・アッバシ 脚本 アリ・アッバシ アフシン・カムラン・バーラミ 撮影 ナディーム・カールセン 美術 リナ・ノールドクビスト 編集 ハイデー・サフィヤリ オリビア・ニーアガート=ホルム 音楽 マーティン・ディルコフ キャスト メフディ・バジェスタニ(サイード) ザーラ・アミール・エブラヒミ(ラヒミ) アラシュ・アシュティアニ(シャリフィ) フォルザン・ジャムシドネジャド(ファテメ) 2022年・118分・R15+・デンマーク・ドイツ・スウェーデン・フランス合作 原題「Holy Spider」 2023・04・21-no054・シネ・リーブル神戸no183・SCC第2回 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.15 23:42:18
コメント(0) | コメントを書く
[映画「シネリーブル神戸」でお昼寝] カテゴリの最新記事
|