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カテゴリ:映画「シネリーブル神戸」でお昼寝
ニール・ジョーダン「探偵マーロウ」 SCC(シマクマ・シネマ・クラブ)第7弾!です。最近お気に入りのリーアム・ニーソンが、あのフィリップ・マーロウを演じるというわけで、シマクマ君はかなり自信をもって提案したのがニール・ジョーダン監督の「探偵マーロウ」でした。
ところが、ところが、見終えて劇場を出て、M氏の最初の一言で、がっくりでした。 「チャンドラーのマーロウって、あんなふうにマッッチョというか、ドンパチやる探偵なのですかねえ?」グウの音も出ないとはこういうことをいうのでしょうね。 我々の世代なら知っている人が多いと思うの野ですが、フィリップ・マーロウって下に貼りましたが、こういうことを口にする探偵なんですね。 If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive. まあ、いろんな訳があるらしいのですが、ボクでも知っているのが、推理作家の生島治郎訳です。 タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない。 いかがです、聞いたことあるでしょ。訥弁でブッキラボウなんだけど、語りの人なんですよね。チャンドラーの「長いお別れ」とかお読みになるとわかるのですが、事件のありさまや現場について語って聞かせる探偵なんですよね、フィリップ・マーロウって。だから、シマクマ君はリーアム・ニーソンに期待して、提案したのです。 映画は出だしから、その渋いマーロウと1930年代のハリウッドというか、ロサンゼルスというか、まあ、ニューヨークじゃない感じ、裏がありそうな成金趣味の美人、ヒスパニック(メキシコ)や黒人に対する隠然たる差別、ギムレットとかマティーニとかのお酒の飲み方、それぞれ、なかなか味のある展開なのですが、とどのつまりに、なんだか妙にマッチョな結末が待っていたわけなんですね。 なんだかなあ???? まあ、そんなふうに思っていると、先程の一言でガックリでした。それにしても、M氏も鋭いですね。推理小説的謎解きの筋運びで描くと、なんか、マーロウのキャラが薄っぺらくなっちゃって、どこがいいのか分らないものだから、 どうせならすっきりした結末を! とか、なんとかという感じで、わかりやすくマッチョなキャラにしちゃったんじゃないかっていう気がしていたのですが、どうも、そのあたりを見破っていらっしゃったようですね。 ネット上のレビューとか見ると、結構、好評なようで、ようするに意固地なこだわりなのかもしれませんが、仕方がないですね。 「あのー、あたりってなかなかないんですね。」 M氏のその日のお別れのセリフなのですが、いやはや、こういう場合はなんとお答えしていいのか、ボクが責任感じてもしようがないのですが、やっぱり責任感じちゃいますね(笑)。 監督 ニール・ジョーダン 原作 ジョン・バンビル 脚本 ウィリアム・モナハン ニール・ジョーダン 撮影 シャビ・ヒメネス 美術 ジョン・ベアード 衣装 ベッツィ・ハイマン 編集 ミック・マホン 音楽 デビッド・ホームズ キャスト リーアム・ニーソン(フィリップ・マーロウ) ダイアン・クルーガー(クレア・キャヴェンディッシュ) ジェシカ・ラング(ドロシー・クインキャノン) アドウェール・アキノエ=アグバエ(セドリック) ダニー・ヒューストン(フロイド・ハンソン) アラン・カミング(ルー・ヘンドリックス) コルム・ミーニー(バーニー・オールズ) フランソワ・アルノー(ニコ・ピーターソン) ダニエラ・メルヒオール(リン・ピーターソン) イアン・ハート サーナ・カーズレイク 2022年・109分・PG12・アメリカ・アイルランド・フランス合作 原題「Marlowe」 2023・06・26・no78」・シネ・リーブル神戸no197・SCC第7回 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.31 01:02:01
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