|
カテゴリ:映画「シネリーブル神戸」でお昼寝
チェン・アル「無名」シネリーブル神戸 ボクでも知っている香港映画のスター、トニー・レオンがあの顔でこっちを見ているポスターとか、上のチラシとかを見て、
「やっぱり見ておきましょう!」 と思っていました。 で、神戸では封切りから10日くらいたっていますが、最初は、まあ、連休中ということもあって、ずっと満員でしたが、ようやく落ち着いてきたのを見計らってやって来たというわけです。チェン・アル監督の「無名」です。 1940年代の上海が舞台で、日本軍の特務、共産党の工作員、国民党、南京政府の政治保衛部、とりあえず、そのあたりが入り乱れてのスパイ映画でしたが、そこそこ面白かったですね。 この時代の上海は、まあ、わけが分かんない世界なのですが、国民党も重慶にいる蒋介石と南京の汪兆銘が争っていて、中日戦争の最中なのに、蒋介石は米・英と組んでいて、延安の共産党はソビエト・ロシアと、で、南京政府は日本と、というわけで、シッチャカメッチャカなわけで、なんでもありの舞台ですね。要するに、奇々怪々の時代なのです。 実際、トニー・レオン演じる、汪兆銘政権の保衛部のフーさんも、その部下イエくんを演じるワン・イーボーくんも、どうせ二重、三重スパイに決まっていると思っていたら、ホントにそういうことだったので笑ってしまいました。 間抜けだったのは、一番、偉そうにしていた日本の特務の渡部さんだったという結末は、ちょっと、中国でのウケ狙いを感じるご都合主義を感じましたが、彼が繰り広げる大東亜戦争遂行をめぐっての近衛、東条、石原のドタバタ無責任三つ巴論も、結構、外側からの視線という趣で面白かったのですが、満州での権益もみんな失って、スパイする必要がなくなった渡部くんが、 「アレだけ迷惑をかけておいて、家に帰ってノンビリ百姓とかできると思うなよな!」 とばかりに、あっさりイエくんにとどめを刺されるのを見ていて、 「やっぱり、中国共産党プロパガンダ映画かな?」 とか思ったりもしたわけです。 映画のシーンが、最後は香港に戻って来て、そのまた最後の最後に、イエくんが 共産主義者なんだよ! と告白するシーンで終わるのも、意味深な気がしましたが、まあよくわかりませんね。 ボク自身は、見ていて、この時期の上海にヨーロッパ系というか、たとえば白系ロシア人とかの白人が全然いないことが、何となく不思議だなあとか考えながら、そういえば、この時期に堀田善衛と武田泰淳が上海にいたんだよなと思い出したのですが、これは、まあ、映画とは何の関係もない話ですね(笑)。 監督・脚本・編集 チェン・アル:程耳 撮影 ツァイ・タオ キャスト トニー・レオン:梁 朝偉(フー) ワン・イーボー:王一博(イエ) ジョウ・シュン(チェン) ホアン・レイ(ジャン) 森博之(渡部) ダー・ポン(タン) エリック・ワン(ワン) チャン・ジンイー(ファン) 2023年・131分・G・中国 原題「無名」「Hidden Blade」 2024・05・13・no067・シネリーブル神戸no242 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.15 13:38:04
コメント(0) | コメントを書く
[映画「シネリーブル神戸」でお昼寝] カテゴリの最新記事
|