|
カテゴリ:映画「シネリーブル神戸」でお昼寝
マルコ・ベロッキオ「夜の外側 前・後」シネリーブル神戸 久しぶりに5時間を越える長編映画を見ました。マルコ・ベロッキオという、イタリアの監督の「夜の外側」(前・後編)、340分でした。
エライ!でしょ(笑)。 1978年3月に起きたアルド・モーロという、イタリアのキリスト教民主党の党首で5度の首相経験を持つ人が、「赤い旅団」という武装グループに誘拐され、55日間の拉致・監禁の末に殺害された事件を描いた映画でした。 Ⅰ 発端 モーロ誘拐 チラシによれば、上のような小題が付いていますが、実際は数字が示されるだけの章立てで転換していく進行で、全部で6章、それぞれを独立した短編(?)として見ることも出来る仕立てでした。 まあ、二日にわたって見終えましたが、まずは 見終えたことに拍手! でしたね(笑)。 で、この作品の面白さは、 歴史的事実に対して「イフ」を持ち込んだところ じゃないかなと思いました。 もう、50年ほども昔のことだということもあって、なんとなく 「ああ、そういうことがあったなあ・・・」 とか、何とか、まあ、そういう、あやふやな記憶で見ていたのですが、第1章の終わりまで見終えたあたりて、 「エッ?そうだったっけ???」 の展開なのですね。第6章まで見終えてみると、 「そうだよな!」 という事実に基づく結論で収まって、ようやく納得したのですが、 「もしも、内務大臣、あるいは政治家たちがこう判断していたら、教皇がこうしていたら、犯罪者グループがこうだったら。」 まあ、そういうイフを重ね合わせて、事件の真相というよりも、実は、 あの時代のイタリア、(あるいは、世界をかも) を描こうとしているんじゃないか、まあ、くたびれながらも、そういう納得でした。チラシの中の見開きの写真の雰囲気が、いかにもこの映画の狙いを感じさせますね。 歴史事実にイフを混ぜ込むことで、 新たな歴史評価、あるいは、再評価を描こうとしている のかもしれない監督マルコ・ベロッキオに拍手!ですね。 こういう発想、ボクは、結構好きですね(笑) ドラマとしては、「赤い旅団」の内幕を描いたⅣ章、モーロの妻や家族の様子を描いたⅤ章、映像としては、 「ああ、イタリアや!」 というⅢ章の教皇のシーンと、Ⅵ章の拉致されているモーロの告解のシーンが印象に残りました。政治的誘拐の相手に「告解」の機会を与える極左グループって?という驚きと告解の内容ですね。まあ、映画的創作なのでしょうが。 それにしても、前後編、それぞれ3時間づつ、座っているのが大変でした。年ですね(笑)。 監督・脚本・原案 マルコ・ベロッキオ 原案 ステファノ・ビセス ジョバンニ・ビアンコーニ ニコラ・ルズアルディ 脚本 ステファノ・ビセス ルドビカ・ランポルディ ダビデ・セリーノ 撮影 フランチェスコ・ディ・ジャコモ 編集 フランチェスカ・カルベリ クラウディオ・ミザントーニ 音楽 ファビオ・マッシモ・カポグロッソ キャスト ファブリツィオ・ジフーニ(主人公アルド・モーロ) マルゲリータ・ブイ(妻エレオノーラ・モーロ・キャヴァレッリ) トニ・セルビッロ(教皇パウロ6世) ファウスト・ルッソ・アレシ(内務大臣フランチェスコ・コッシーガ) ダニエーラ・マッラ(赤い旅団アドリアーナ・ファランダ) ガブリエル・モンテージ(ヴァレリオ・モルッチ) ダビデ・マンチーニ(マリオ・モレッティ) アウローラ・ペレス(マリア・フィーダ・モーロ) エバ・チェーラ(アニエーゼ・モーロ) ミケーレ・エブルネア(ジョヴァンニ・モーロ) グロリア・カロバーナ(アンナ・モーロ) ファブリツィオ・コントリ(ジュリオ・アンドレオッティ) ジージョ・アルベルティ(ベニーニョ・ザッカニーニ) ロレンツォ・ジョイエッリ(エンリコ・ベルリングエル) アントニオ・ピオバネリ(パスクワーレ・マッキ神父) パオロ・ピエロボン(チェーザレ・クリオーニ) ピエール・ジョルジョ・ベロッキオ(ドメニコ・スピネッラ) セルジョ・アルペッリ(コッラード・グエルツォーニ) アレッシオ・モンタニャーニ(アントニオ・メンニーニ神父) ブルーノ・カリエッロ(サンタ・キアラ教会の神父) 2022年・340分・G・イタリア 原題「Esterno notte」 2024・08・18・20-no106・108シネリーブル神戸no262・263 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.08.30 01:11:48
コメント(0) | コメントを書く
[映画「シネリーブル神戸」でお昼寝] カテゴリの最新記事
|