|
カテゴリ:映画「シネリーブル神戸」でお昼寝
ローレン・ハダウェイ「ノーヴィス」シネリーブル神戸 予告編を見ててめんどくさそうなので、かなり躊躇したんですが、
まあ、見てみようか・・・ という程度の気分で見ました。 実は、ちゃんと気付いたのは見終えてからなのですが、チラシで 「あの「セッション」のクリエーターが挑んだ狂気の物語」 とか仰々しく謳っていて、 クリエーターって監督だったチャゼルのことかな? とか、相変わらずボケたことを考えていたのですが、あの映画の音響係の女性が自分で脚本を書いて、自分で作った作品だったとわかって納得しました。 別に、狂気の姿を描いたりした作品じゃなくて、至極まっとうにアメリカ社会、まあ、日本もそうだという気がしますが、を、正面から批判して、かなりよくできた作品だったと思いました。 見たのはローレン・ハダウェイという、多分、女性の監督の「The Noviceノーヴィス」、訳せば「初心者」だそうです。 エリートの集まっているらしい大学に入って、クソしんどそうなボート部とかに入部して、なんとしてもレギュラーポジションを手に入れたいと、徹底的に自分を追い込んでいく主人公のたどり着いた様子を「狂気」というような言葉で宣伝する感覚がまかり通っている社会こそが、彼女を追いつめているというのがボクの率直な感想ですね。 「成果主義」というのでしょうか、結果を、経済性や社会性における、成功とか失敗とかのためだけに子どもを躾たり、努力を讃えたりすれば、徹底的に素直な子供はこうなりますということで、だからといって、そうなった子どもは、別に病気でも何でもありません。素直なだけです。ただ、たどり着いた地点で表彰状を手に入れられなかった素直な子供は行き場を失うだけですね。 別に、ライバルだったジェイミーちゃんが悪いわけでも、コーチの配慮が足りなかったわけでもないのです。要領が悪いとか噂して、まあ、映画でも口走る子がいましたがサイコとか陰口を聴いて、いなくなったらホッとするわけです。 メンバー表から自分の名前を消したダルちゃんは、チームからも大学からも去るでしょう。で、どこに行けばいいのか、 彼女は答を持っていませんよね。 そこが、見ていて、辛くてしようがないところなのですが、どなたか答えられる人はいるのでしょうか? この監督は、そのあたりについて、かなり頭にきているようで、ボクは好感を持ちましたね。こういう、まあ、癇癪持ちの映画監督って好きですね。拍手! ただ、70歳の老人には、見終えた印象が暗いのですね。そのあたりが、何とかならないかとも思うのですが、大統領とかの選び方とか見てても、しようがない感じですね。まあ、次の作品に期待ですね(笑)。 監督・脚本・編集 ローレン・ハダウェイ 撮影 トッド・マーティン 美術 エバ・コズローバ 編集 ネイサン・ヌーゲント 音楽 アレックス・ウェストン キャスト イザベル・ファーマン(アレックス・ダル:新入生) ディロン(ダニ) エイミー・フォーサイス(ジェイミー・ブリル:ライバル) ジョナサン・チェリー(ピート:コーチ) ケイト・ドラモンド(エドワーズ:コーチ) シャーロッテ・ウベン(エリン) ジェニー・ロス(ウィノナ) 2021年・97分・G・アメリカ 原題「The Novice」 2024・11・05・no143・シネリーブル神戸no278
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.11.07 00:17:05
コメント(0) | コメントを書く
[映画「シネリーブル神戸」でお昼寝] カテゴリの最新記事
|