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2005年10月23日
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テーマ:吐息(401)
カテゴリ:Essay

 昨日は土曜出勤で、少々疲れ気味。
 身体は今日の天気にびりびり反応し、鎌倉辺りを散策したいモードだけれど、休息と家事をこなさなければ、来週が気持ちよく迎えられない。
 だからもうひとつの楽しみの、家事にいそしむことにした。

 家事といえば、歳末大掃除ベストファイブの冷蔵庫、ガスレンジ、換気扇の掃除は終わり、後は洗濯機の掃除が残っていた。 
 我が家の洗濯機は、すでに十年以上は使用した年期ものである。
 本当は乾燥機内臓の全自動洗濯機が欲しいところだけれど、今の洗濯機もたっぷりと思い出を含んでいるので、中々放しがたい。
 その思い出を補足すれば、あまり良い話ではなく嫁姑のチクチク話しなのだった。

 長女が生まれた頃。
 わたしと義母の間は最悪だった。
 まだ六十代前半の彼女は、わたしをものすごいエネルギーで拒み続けていた。
 夫と二人暮らしの新居(文字通り購入したばかり)へ、わたしが闖入したのだから、無理からぬ話だったのかもしれない(最近はそんな風に思ったりする)。
 長女の誕生を喜んでくれると思っていた期待は外れ、ことごとく意地悪を受けた。
 その最たるものが、洗濯機の使用禁止だったのである。
 今でも思い出すと、鼻がつんと悲しくなるのだけれど、冬の最中「おしん」でもあるまいに、わたしは冷たい水でおしめの手洗いを余儀なくされたのだ。
 物のない時代ならどうってこともなかっただろう。
 でもガムテープで蓋を閉められた、真新しい洗濯機を横目に手で洗うという行為は、こうして記述する以上に辛い仕打ちであった。
 そこには優しさの欠片もなかったのだから。

 でもいつしか時は流れ力関係も崩れた。
 そしてその忌まわしい洗濯機が壊れた時、わたしが今の全自動の最新型を買ったのだ。
 少しも素敵な思い出ではないけれど、やっとわたしの洗濯機ができたのだから、ものすごく嬉しかった。

 そんな思いが、まだまだ使える洗濯機を手放せない。
 再び輝き、当分は家族の役に立ってくれる。
 だからこうして、わたしはせっせと掃除に励むのだ。
 

 ※画像は紅葉で名高い永観堂。
  本文とは関係ないけど、先日訪れた時の様子をぱちり。





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最終更新日  2005年10月23日 14時13分41秒
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