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カテゴリ:日々の戯れ事
「あら…、さっきの…。」
私の顔を見るなり、看護師の第一声。(やっぱ、覚えてたか。そりゃそうだよね。) 「すみません。今度は主人が…。」 「あら、ほんとに皆、具合悪かったのねえ。」 (って、さっきからそう言ってるじゃんかっ!!) 当然ながらさっきの医者も、めんどくさそうに登場。 さっそく診察。というかただの会話。 「ハアハアしないで。ゆっくり息をして。手足の力緩めて。」 聴診器も当てずに、たんたんと指示を出す。 しかし序々に落ち着いてくる。 「過呼吸なんだよ。 ゆっくり呼吸してりゃあ、治るんだよ。」 って、こんなんでいちいち来るなよ、って言い方。 ーなにをーっ!! こっちは素人なんだよ。そんなの分るわけないじゃん。 アンタが小児科わかんないのと同じくらいわかんねーよっ!! と言いたいのをぐっとこらえた。へんな薬盛られても困るし…。 そして運ばれてきたまんまの状態の患者の横で今度は、救急隊員ともめる医者。 「うちは2次急患なんだから、なんでもかんでも連れてこられても困るんだよ。」 となんだかんだ文句を言ってる。 あれ? でも救急隊員、ちゃんと救急車の中で、電話してたよ。 なーんだ。結局電話してもしなくても怒られるのか。 要するに、患者診たくないだけなんでしょ。あきれた医者だ。怒る気も失せた。 そんなことどうでもいいから、うちのダンナ、何とかしてよ。 いくら過呼吸治まっても、胃腸炎は治ってないんだから。 さすがに看護師もまずいと思ったらしく恐る恐るセンセイに尋ねる。 「先生、お薬どうしますか?」 ふん、どうせまたただの胃腸薬でしょ。 結局、20分ほど休んで、家にも山ほどある胃腸薬を持たされ、タクシーで家に帰った。 あー、疲れがどっと出た。ダンナは玄関に入るなりまた倒れこむし。 息子そっくり。情けない親子だ。 おお、そういえば息子はどうした? 娘が階段を下りながら、 「ちゃんと薬飲ませたよ。一回、戻したけど片付けといた。今寝てるから。」 ありがとう!娘よ。 やっぱりイザという時はオンナが強い!! 男ども、情けなさすぎだぞ! と思ったら。 「ママ、…私も気持ちわるいんだけど…。」 あ~、ついに来たか。 いやいや、ここまでもってくれただけ良かったのかも。 それから朝方までは、娘のゲロゲロが続く。 こうして長い長い一夜は終わるのだった。 次の日、家族全員スポーツドリンクを飲みながら泥のように寝ていたのは言うまでもない。 おわり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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