SMILE DIARY

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  「下妻物語」

  監督：中島哲也出演：深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子、阿部サダヲストーリー：ロリータ・桃子とヤンキー・いちごの友情物語（？）(^^;)前から観たかったんですが、今回TV放送のを、深田恭子と阿部サダヲのファンの娘が録画すると言うのでこれ幸いと、観ました。予想以上に面白～い！☆キャラクターがみんな濃い濃い！そしてみんな魅力的ｖｖ極彩色の画面、桃子のフリルなドレス、田舎の古家、茶髪派手化粧のヤンキーいちご、２人の生い立ち、２人のテンポ良いセリフ、漫画みたい、お芝居みたい。楽しい、笑える、じんと来る。私は結構女の子同士つるむよりも、男の子達と色っぽくない(^^;)おしゃべりをしてる方が好きで、男の子の友情の方がいいなあ～とか思いながら大きくなったんですがこの２人の友情を観ていると、女の子でもこういう友達同士になれたらいいなあと思ってしまった。桃子の、自分の好みに忠実で、友達がいなくても平気、そんな芯の強さに憧れたりして。（私は友達は欲しいけど；；）原作の嶽本野ばらさんも結構好きなので原作も読んでみようと思ってます。この映画のHPは→こちら

  2006.06.02

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  「ニュー・シネマ・パラダイス」

  監督：ジュゼッペ・トルナトーレ出演：フィリップ・ノワレ、サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルティ、ジャック・ペラン戦後間もないイタリアのシチリアの小さな村に住む映画好きな少年トトと、映写技師との、年齢を超えた友情。村で唯一の娯楽の映画館。トトは母親の目を盗んでしげく通います。映画ももちろんだけれど、彼の目的は映写室と映写技師のアルフレード。少年時代のトトが凄く可愛いｖｖ表情とか、その憎めないずる賢さとか。青年になった彼は激しい恋をします。しかしその行方は・・。普通に考えると、アルフレードの行動はひどいんじゃないの、と思えるのですがこれは彼が本当にトトを理解し、愛しているから。彼には、どうすれば２人が本当に幸せになるのかがわかっていたから。お友達に借りて、完全オリジナル版を観ました。初公開版で削除された50分を超える60カットが追加されているそうです。時代を超えても残る名画の数々の一場面が次々と映し出されます。映画を楽しむために集まった村人達の表情の、それはそれは豊かなこと！村の風景の撮り方、人々の撮り方、トトとアルフレードの人間としての係わり合い、激しい恋に焦がれるトトの心情、派手さは無いけれど心に深くしみこんでくる、ああ、いい映画だなあというこの感情。ラスト、トトに残していったアルフレードの形見のフイルム、これを観る、すっかり成長したトトの表情。思わず泣き笑いしてしまった私。う～～ん、本当にいい映画です！！公式HPは→こちら

  2006.05.28

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  「ゴープスブライド」

  監督/脚本：ティム・バートン監督：マイク・ジョンソン声の出演：ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム＝カーター、エミリー・ワトソンあらすじ：一度も会った事のないまま、政略結婚に利用されて出会ったビクターとビクトリアだが、出会ってすぐに恋に落ちる。しかしビクターはひょんなことから死者の世界に引きずり込まれ、ゴープスブライド（死体の花嫁）と結婚させられる羽目に・・。全体的にブルーがかったモノクロ調なのだけど、生者の世界より死者の世界の方がカラフルというのがまた皮肉。キャラクターデザインがやっぱりティム・バートン色一色で、ユニークで怖くて楽しい。ピアノを弾くシーンが結構重要な場面に使われていて、とても素敵なので、やっぱりピアノを弾ける人はいいなあと再認識したり(^^;)ビクターが無事地上に戻るまでに状況が二転三転して、はらはら。ラストは大体読めていても、やっぱり胸にじわっと来て、良かったです。テーマはずばり愛、のファンタジーですｖｖティム・バートンのファンサイトは→こちら

  2006.05.26

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  「エリザベスタウン」

  監督：キャメロン・クロウ出演：オーランド・ブルーム、キイルスティン・ダンスト、スーザン・サランドンあらすじ：会社に多額の負債を負わせて解雇され、恋人も失い、自殺をも考える青年、ドリュー（オーランド・ブルーム）に、追い討ちをかけるように父の死の知らせが。葬儀のため故郷エリザベスタウンへ向かう旅の途中でクレア（キルスティン・ダンスト）と出会う。失意の底にあったドリューは、ポジティブで快活なクレアに惹かれ、生きる意欲を取り戻していく・・。「指輪物語」でブレイクし、その後も「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「キングダム・オブ・ヘブン」など、コスチューム物が多かったオーランドが等身大の現代版青年を演じることでも話題になった（こんなので話題になるのもどうかと思うけど（笑）この作品、なかなか酷評も多いみたいですけど、それは予告編が原因じゃないかなあと思います。あれじゃあ、誰が見たって正統派の、胸にじんと来る感動物だと思うじゃないですか。これはちょっと違うんですよ～。もろ普通の恋愛ものって好きではない私はあんまり観る意欲が湧かなくて、期待してなかったんですけど、観たらよかったですよ。設定の不自然さや、日本の感覚とは違う葬儀の華々しさとか、違和感がいっぱいあるのは分かりますが、それも計算された設定のうち。まず、普通の感覚でないのは、主人公の自殺(しようとする）の仕方で分かるじゃないですか。設定自体に、ファンタジーかかってると思います、私は。私が観たキャメロン・クロウ監督の作品は「あの頃ペニー・レインと」だけなんですが、全くあの感覚と同じだと思うんです。説明的でなく、感覚的。ちょっと突飛なエピソードをちりばめての、観客の感覚に任せるという感じ。確かに、あの葬儀は弾け過ぎのような気がするし、葬儀での、あのスピーチはどうなの？とか、ロックバンドの演奏や、演出のための、天井を飛ばした鳥に火がついて燃えちゃったり。クレアがドリューに渡す「地図」、あれだって凄く凝ってて（CD付！）、いつの間に作ったの～？とか、突っ込もうと思えば突っ込みたいことはたくさん。でもこの映画は最初から最後までその感覚で作ってあると思うんですよ。それでOKなのさ！です。ストレートな感動ものと思って観るからがっくり来るんですよ。いわゆる普通の恋愛もの、感動ものじゃないです。ちょっと落ち込んで、ブルーになってる時、元気を出したい時にお勧め。クロウ監督らしく、名曲もいっぱいちりばめられての、青春ムービーだと思います。公式HPは→こちら

  2006.05.21

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  「ステイ」

  昨日に引き続き、サスペンスものをもう１本。こちらはユアン・マクレガーとナオミ・ワッツの共演。「ネバー・ランド｣、「チョコレート」のマーク・フォスター監督作品。若き精神科医が、死に取り憑かれたミステリアスな患者を担当したことから次々と奇妙な現象に遭遇していく。ＮＹ、マンハッタンを巨大な迷宮に見立てたサスペンス・ファンタジー。これも面白そうでしょう？ちょっと怖そうでもあるけど。奇妙な患者、ヘンリー役のライアン・ゴズリング、なんだか凄くこの役に似合っているような・・(^^;)公式ＨＰは→こちら

  2006.04.03

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  「ジャケット」

  エイドリアン・ブロディ、キーラ・ナイトレイ主演の、ファンタジックなサスペンス映画らしいです。'９２年と'０７年の２つの時代を行き来する青年が、数日後に迫った自分の死の謎に迫るミステリー。その出来事は夢か現実か。なかなかひねった構成になってるようで、面白そう。観てみたいです！タイムスリップ、タイムパラドックス的なものって好きなので、こういうストーリーを聞くとむずむずしちゃいます(^^;)５月公開。公式ＨＰは→こちら

  2006.04.02

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  「デスノート」

  週刊少年ジャンプ連載中のこの人気コミックが実写版で映画のなると聞いたときは驚きと嬉しさと不安がごちゃ混ぜでした。この漫画が連載始まった頃からファンだったし、キャストが凄い気になって・・誰が演るのかドキドキでしたが主人公のライト役が藤原竜也君と聞いてまあ納得かなと・・。ルックスも良くて頭も良くて～～なので顔がいいだけの人は駄目だし。彼だと演技力もあるので。でも死神はどうするんだろ？私としてはCGでやって欲しい。実写でやると、ヘタするとお笑いになっちゃう(^^;)ラストも気になります。どうやって終わるのかなあ～～？ありがちな、夢だったとか、記憶をなくして終わるとかだったら怒るでえ～～！あと、オリジナルキャラとかあるらしいのでこれも不安・・。もしかして原作とは全く違うものになったりして？？あんまり思い入れが深いと期待はずれでがっかりしてしまうことが多いので期待せずにおこうかなあ・・;;最近、映画や舞台で漫画が原作に使われることって多いですよね。流行なんでしょうか・・。ファンの期待を裏切らないものにしてほしいです・・。公式HPは→こちら

  2006.03.18

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  「Vフォー・ヴェンデッタ」

  舞台は近未来のロンドン、独裁政治に、謎の仮面の男”V”が革命の火種を撒き、一人の少女を闘争へと駆り立てる・・。「クローサー」でキュートなストリッパー役を演じて見せたナタリー・ポートマンがスキンヘッドにしてる～～＠＠と思っていたらこの役の為だったのですね。「マトリックス」シリーズでおなじみのウォシャウスキー兄弟が製作と脚本を担当し、シェイクスピアやゲーテなどの文学の引用やチャイコフスキー、ローリング・ストーンズなどの音楽の使用、英国のカルト的なコミックスが原作、などなど、こう聞くととっても面白そう～～ｖ観てみたいですよ～～ｖｖ公式HPは→こちら

  2006.03.17

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  「アタメ」

  監督：ベドロ・アルモドバル出演：ヴィクトリア・アブリル、アントニオ・バンデラスどうも、おっかなびっくりしながら見始めたのですが・・うわあ、ほんとにびっくり。人によって愛情の表現は様々だろうけど、こんな愛しかたもあるわけ～～＠＠　と世界が変わりそうです。相手の事はお構いなし、自分の愛情をストレート、有無を言わさぬ独占欲、逃げられぬように相手を縛って俺を愛せ、何なのこれ～～？？＠＠しかし、よく観ていると彼の行動は全て彼女のため、薬中の彼女のために薬を買いに行ったり、縛った縄が痛いといえば柔らかな縄を買いに行き・・（←ちょっと変だけど；；）でも、マリーナ（ヴィクトリア・アブリル）には段々とリッキー（アントニオ・バンデラス）の人間性が分かってきます。３歳で孤児になり、食べるためにわざと凶暴性を装い、精神病院に入退院を繰り返していたリッキー。ポルノ女優のマリーナに恋した彼は、結婚し、子供を作って幸せな家庭を築こうとする。（一方的だけど；；）激しすぎるけれど、献身的な愛。ただただ一途な純粋な愛。アルモドバル監督作品を観るのは「バッド・エデュケーション」についで２本目。ヴィヴィットな色彩感覚と効果的な視覚のカメラワークはこの頃から既に片鱗を見せていると思います。登場人物も個性派ばかりだし。ラストはさわやかなハッピー・エンド。予想に反してとても後味が良いです(^^;)個性的なのがお好きな人に。しかし私はこのところなんかスペインづいてますねえ～～；；

  2006.03.15

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  「スパニッシュ・アパートメント」

  監督：セドリック・クラビッシュ出演：ロマン・デュリス、オドレイ・トトゥあらすじ：恋人のマルティーヌ（オドレイ・トトゥ）をパリに残し、バルセロナに留学したグザヴィエ（ロマン・デュリス）。彼は国籍も性別もばらばらな６人の学生が暮らすアパートで共同生活を始める。このアパートの面々がそれぞれユニークで面白い。様々なたくさんのエピソードをちりばめて、ユーモラスに、時にはセンチに、学生時代をエンジョイする若者たちを描いている。共同生活の楽しさ、わずらわしさ、ついつい遠い昔の自分の学生時代を思い出してしまって、甘酸っぱいような気分になりました(^^;)人妻との不倫や、遠距離恋愛の難しさ、レズビアンや浮気・・。みんなで仲間を助けるために四苦八苦したり。国籍ごちゃ混ぜ、言語もごちゃ混ぜ、混沌としたヨーロッパを表している(?)でもみんなお互いを認め合って和気あいあいとしている所が凄くいいな。「ルパン」や「真夜中のピアニスト」に出演する前のロマン・デュリス、「アメリ」で大ブレイクする直前のオドレイ・トトゥが観られます。彼女は「アメリ」の時とはだいぶ印象が違います～～＠＠特筆すべきはバルセロナの街の美しさ。写真、というよりもそのまま絵画のような色合いの街並み、空の色、海の色。一度行ってみたいです。公式HPは→こちら

  2006.03.12

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  「かもめ食堂」

  群ようこが書き下ろした小説を、「ハーバー吉野」の荻上直子監督が映画化。出演は小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ。フィンランドの首都、ヘルシンキで日本食堂「かもめ食堂」を開いた女性と、彼女を取り巻く人々の物語。「ぴあ」には『このゆる～い感じがたまらない　新「やっぱり猫が好き」！？』とありました。監督といい、個性派女優陣といい、観てみたい～～ですよ。なんか、ほっこりにっこりの気持ちいい気分にさせてくれそうｖｖ公式ＨＰは→こちら

  2006.03.02

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  「アルフィー」

  監督：チャールズ・シャイア出演：ジュード・ロウ、マリサ・トメイ、スーザン・サランドンあらすじ：イギリスからアメリカにやってきたアルフィー（ジュード・ロウ）は、リムジンの運転手をしながらＮＹのマンハッタンで何人もの女性と軽い情事を楽しむことに夢中だが・・。66年にマイケル・ケイン主演でヒットした同名の映画のリメイク版。これも、観たかったのをやっと観ました。容姿を生かして何人もの女性を手玉に取っている（ように見える）アルフィー。はたして彼に本当に恋は訪れるのか・・。題材としては古いように感じましたが、女性達は現代風にアレンジ、ＮＹ、マンハッタンの華やかな街並み、とてもスタイリッシュでお洒落。女性たちもそれぞれキュート。特に私は年上女性の風格を醸し出していたスーザン・サランドンが良かったなあ・・（ちょっと憧れ(^^;)）ラストはやはりと言うべきか、アルフィーには遊びのつけが回ってくる・・。こういうオチは大体最初から分かっていただけにちょっと物足りなかったかな・・。でも、二転三転する数多くのエピソードに、途中間延びすることなく観られました。ただ、今ひとつ感情移入できにくいところがあったかな・・。ジュード・ロウはやっぱり素敵でしたが(*~~*)ラストの、ジュード・ロウの、笑おうとして笑えず、眼が半泣きの表情が上手かったですｖｖ公式ＨＰは→こちら

  2006.03.01

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  「バッド・エデュケーション」

  監督：ベドロ・アルモドバル出演：ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルティネスあらすじ：若手映画監督のエンリケ（フェレ・マルティネス）の元へ、１６年ぶりに神学校時代の同級生、イグナシオ（ガエル・ガルシア・ベルナル）が突然尋ねてくる。エンリケにとって、彼は初恋の相手だった。しかし彼の変貌振りにエンリケは驚く。イグナシオは俳優をやっていて、映画の仕事が欲しいと言い、自分の書いたストーリーを彼に託す。それは彼らの少年時代からを題材にしたものだった。果たしてイグナシオ（アンヘル）を主人公に映画の撮影は進行するが・・。現在、過去、そして劇中劇（映画中映画？；；）と複雑な構成でストーリーは進み、観客を複雑な気分に巻き込みながら、そして意外な結末へと終結する・・。「モーターサイクル・ダイアリー」で瑞々しい青年を演じたベルナルが、ここでは妖艶な女装姿を披露します。その艶っぽいこと！びっくりです；；全体にスペインらしい濃厚な配色で彩られ、衝撃的で悲しい神学校時代の灰色がかった画像とは対照的に構成されています。あれは愛なのか憎しみなのか欲望なのか・・。でも私はどの登場人物も悲しく思えました。誰一人として幸福でないような。アンヘルの本心は映画撮影中に号泣した、あの時だけではないのかな・・。これも、私の胸の中にごりごりっと残った作品です。癖のある味。公式ＨＰは→こちら

  2006.02.27

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  「ラヴェンダーの咲く庭で」

  監督：チャールズ・ダンス出演：ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ダニエル・ブリュールあらすじ：１９３０年代、イギリス。海を見下ろす高台に立つ家で暮らす老姉妹のもとに現れた一人の青年。彼は浜辺に一人流れ着いたポーランド人で、バイオリンの素晴らしい腕を持っていた・・。↓ネタばれありです。ご注意！青春時代を戦争ですごしたであろう老婦人の、青年に対する淡い恋心がいじらしくて切ない。ヴァイオリニストの青年（アンドレア）役のダニエル・ブリュールはなんだかとても自然体の演技で、お茶目でかわいい。（彼は結構私好みなのですｖｖ）こじんまりしているけれど手入れの行き届いた、海を見下ろす英国庭園。そこで奏でるアンドレアのヴァイオリンの音色。音楽に国境はないと改めて思い知らせられます。アンドレアの成功を観て静かに去り、元通りの生活に戻る二人の老女の後姿に胸が熱くなります。ヴァイオリンの音色に載せて、ゆっくりじわじわと胸に来る作品。上質な短編だと思います。ＨＰは→こちら

  2006.02.22

• 「ミュート」

  実は、本当はあのべっぴん女優シャーリーズ・セロンの変貌ぶりも話題になった「モンスター」をレンタルしてきたはずが、中身がこの映画だったのです。最初はなんか変だなと思いつつ観てたんですが、違うことに気づいてびっくり。でもなんだか異様な雰囲気についつい最後まで観ちゃいました。「ミュート（Ｍｕｔｅ）」のタイトルどおり、セリフが殆ど無いんです！この映画。１時間半くらいの中でセリフは３つくらいかな・・。森の中の小屋で一人で暮らす老人が、飼い猫を探すうちに森の中で殺人現場を目撃する。そのうち、殺された少女の夢が彼の夢とリンクして、老人は少女の霊に呼び寄せられるようにして少女が暮らしていた孤児院の学校まで出かけていくことになり・・。少女の顔が怖かった(^^;)でも内容があまり無く、あんまりお勧めできない作品ですかね；；ただ、セリフをわざとなくして、灰色がかった森の風景や、老人が沸かし続けるポットの音で不安感をあおったり、カメラの流し方、老人の表情の撮り方、場面転換の仕方、様々な箇所でいろいろな試みがされているところが面白いと思いました。次はどうなるんだろう、という緊迫感の表現はいいなあと思います。意味深なあの猫ちゃんの眼もよかった。最後はかわいそうだけど・・。苦手な人が多いだろう作品ですが、興味があったら一度観てみてください(^^;)

  2006.02.19

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  「ブロウ」

  監督：テッド・デミ出演：ジョニー・デップ、ベネロペ・クルス、ジョルディ・モリャ１９７０年代、若くして伝説のドラッグ・ディーラーとなったジョージ・ユングの半生を綴った伝記映画。思えば私は意外に結構伝記映画を観てます。この作品は内容をあまり知らずに観ました。ジョージ・ユングと言う人物も知らなかったし。しかし何でこう簡単に密輸が出来るのか不思議でしたが７０年代という時代だからでしょうね。現在ならこんな大胆なことは出来ない・・。それも投獄され出所してはまた繰り返し・・今ならもっと厳しいですよねえ・・。ジョージを演じるジョニー・デップは若者の頃から中年となった彼をずっと演じるのですがその変貌振りもなかなか見ものです。歳をとってでっぷり出てきた彼のおなかを見たときはちょっとぎょ、となってしまった(^^;)そしてその年代のファッションのお洒落振りを見るのも楽しい。全盛期の頃の彼のポップで鮮やかなこと。しかし彼のそんな華やかな人生は永遠には続かない。結局は６０年の刑を受け、投獄生活に。愛する娘にも会えずに・・。ちょっと彼とダブってしまった人がいます。それはホリえもん・・。金と美女と贅沢な暮らしの頂点から転げ落ちてしまった現在の彼・・。ジョニー・デップという役者は、様々なことに興味を持ち、ひと所にとどまらず、常に違うものをやっていたい人なのかなあ、と、彼の作品を少しずつ観ていくに連れて思います。私も彼と同じふたご座なのだけど、あちこちいろんなことに手を出してみるのが好きなので、そういうところはふたご座の特徴かなあ、なんて思ったり。全体に最初から最後まで淡々と同調子で進むストーリー。それはそれでいいのですが、ジョージ・ユングにもジョニデにも関心の無い人には今ひとつ面白みが無いのではないかなあと思いました・・；；共感が湧き難いというか・・。公式HPは→こちら

  2006.02.17

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  「ミリオンダラー・ベイビー」

  監督：クリント・イーストウッド出演：クリント・イーストウッド、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマンあらすじ：ロサンゼルスでボクシングジムを営むフランキー（クリント・イーストウッド）の元へ半分押しかけるようにやってきたボクサー志望のウエイトレス、マギー（ヒラリー・スワンク）。始めは女性のトレーナーはやらないと断っていたフランキーだが、マギーの情熱に押されて引き受けることに。やがて彼女はめきめきと才能を開花させていくが・・。ネタばれありです。要注意。これもずっと観たかった作品。観る前にある程度内容を知っていたせいで、後半の急展開には驚かなかったのですが、やはりものすごく切ないものがありました。お金や、家族愛に恵まれなかったマギーがボクサーという道に注ぎ込んだ情熱。たった一人の娘とも疎遠になっているフランキー。２人の徐々に育まれていく親子愛のようなものが心にジンと来ます。試合のシーンは凄くリアルで、手に汗握って観てしまいました。次々と相手を倒して自信をつけて行く彼女はとても生き生きしていた。しかしマギーの家族のあまりのひどさには心底驚きました。こんなひどい家族が実際にあるのかと思うほど。あんな家族のために、自分は贅沢一つせず、家を買ってやり、お金を送ってやっていたのに、最後には彼女の財産を手に入れるべく書類にサインを強要しにやってくるなんて・・。マギーがはっきり断ったシーンにはほっと胸をなでおろしたけれど。彼女の回復を願う家族もいないことが一層彼女の生きる意欲をなくしてしまった。尊厳死の問題・・これはとても難しいと思うけれど、私としてはただ寝ているだけの人生なんて絶対耐えられない。でも、彼女の要望に応える事は殺人に値する・・。お互い、たった一人の家族のような愛情で結びついていたフランキーの苦しみを思うと、涙が出ました。これは俳優達の上手さで際立つ作品だと思いました。大げさなところは何一つ無いけれど、染み渡ってくるような登場人物たちの感情。ヒラリー・スワンクの２度目のオスカー受賞に疑問の声もよく聴いたけれど、彼女のまさに体当たりの演技と、反対に抑えた感情表現は素晴らしいと思いました。もちろんクリント・イーストウッド、モーガン・フリーマンもとても味があって良かったです。

  2006.02.12

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  「クローサー」

  監督：マイク・ニコルズ出演：ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェンロンドンを舞台に、男女４人の微妙な感情のすれ違いを描いた、大人向けの恋愛ドラマ。ずっと観たかったのを、やっと観ることができました。セリフがとても重要な映画です。まるで舞台を見ているよう。英語のニュアンスが分かるならもっと面白いだろうなあと思ってしまった。これから先ちょっとネタばれありです。ご注意。ストリッパーのアリス役のナタリー・ポートマンがすごいキュートですｖダン（ジュード・ロウ）が女性になりすまして、ラリー（クライヴ・オーウェン）とネットのポルノサイトでチャットするところは私としては凄く興味深かったです。アリスがずっと偽名で通していたことなど、嘘と真実、愛と虚構、本気と浮気、そんなものが混沌とした状態での恋愛感情、その微妙さを感じる作品でした。アリスと同棲しながら人妻となったアンナ（ジュリア・ロバーツ）に心奪われる、いわば自分勝手なダンだけれど、彼は結局は一番愛について純粋なのかなと思ったり。おかげで、結局彼はどちらの愛をも無くしてしまったけれど。これは絶対子供には分からない作品です（わかったら怖い(^^;))セリフも過激だし。精神的なエロチシズムとでも言いましょうか。何かの雑誌でロンドンの街の風景も素敵だと書いてあったと記憶してたのに、あまりロンドンらしいところも無くて、その辺はちょっと不完全燃焼。音楽の使い方もちょっと変わってて面白いです。公式ＨＰは→こちら

  2006.02.08

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  「チャーリーとチョコレート工場」＆「妖怪大戦争」

  どちらも子供と観て大うけだった映画。子供にせがまれてＤＶＤ買いました。「妖怪大戦争」の方は妖怪大好きな息子が、自分がお年玉から半分出すと言うのでなんと３枚組の超豪華セットのを！「チャーリーとチョコレート工場」新たに観返してみて、また面白さ実感。このブラックユーモアは日本人では作れない作品かも。ジョニー・デップの怪しい演技が怖くて（？）可笑しい(^^;)「妖怪大戦争」ＰＳＰ専用ソフト、妖怪リストバンド（紫色で、”私は世界の妖怪に関心があります”のバンドだって；；）がついてます！特典ディスクには内容盛りだくさん！（私はまだ観てないのだけど；；）川太郎のショートドラマ、日本の妖怪大図鑑、妖怪を演じたキャストのインタビュー、メイキング世界妖怪会議、京極夏彦、村上健司によるショートドラマ、～～などなど・・こんなにたくさん、いつになったら見れるかなと言うくらい（笑）子供達はもう大喜びで観てます。まあ、これでしばらく楽しめるでしょうｖちょっと奮発してよかったなｖｖ私も早く観たいです(^^;)

  2006.02.03

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  「ウォーク・ザ・ライン/君に続く道」

  監督：ジェームズ・コンコールド出演：ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーンボブ・ディラン、Ｕ２、ジェフ・ベックらにも多大な影響を与え、ロカビリーの黄金時代を築いたミュージシャン、ジョニー・キャッシュの伝記映画。71年の生涯で放ったヒットは140曲。黒尽くめの衣装にバリトンボイスで貧困層の怨念を歌う。ドラッグ中毒に前代未聞の刑務所ライブ・・。元祖不良シンガーである。そんな彼、ジョニー・キャッシュを演じるのは「グラディエイター」のホアキン・フェニックス。彼って、リバー・フェニックスの弟なんですってね！知りませんでした・・；；ジョニー本人も兄を亡くしてるんですが、映画の中の兄役の男の子が（チラッと観ただけだけど）リバーに似ててちょっとドキッとしました(^^;)後に彼の妻となるカントリーシンガー、ジューン・カーターを演じるのが「キューティー・ブロンド」のリース・ウイザースプーン。２人は吹き替え無しで見事に歌ってるらしいのでそれも見所！ラブ・ストーリーとしてもよく出来ているらしく、オスカー有力候補といわれているらしいですが、どうなんでしょうか。私としてはとっても良さそうな予感がします。２月公開だそうです。観たいです～～ｖｖ公式ＨＰは→こちら

  2006.01.25

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  「レント」と「ラストデイズ」

  これから観てみたい映画、まずは「レント」。オフブロードウエイから始まり、大反響を呼んだミュージカルの映画化。プッチーニのオペラを現代のＮＹに置き換え、ＳＭクラブの娘とロッカーの恋を、「ハリー・ポッター」のコロンバス監督が映画化。ドラッグやエイズ問題に斬り込んだ現代的なテーマ性と、ダイナミックなロックとの融合が刺激的、だそうです。（「ぴあ」関西版より抜粋）面白そう～～ｖｖ　観てみたいです。サイトは→こちらもう一本は「ラストデイズ」。「エレファント」のサント監督が、ニルヴァーナのカート・コバーンの自殺をモデルに描くロック映画。予告編が観られます→こちらけだるい雰囲気とセピア調の画像がいい感じｖｖ３月中旬公開だそうです。

  2006.01.20

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  ブリジット・ジョーンズの日記　きれそうなわたしの12か月

  監督：ビーバン・キドロン主演：レニー・セルウィガー、コリン・ファース、ヒュー・グランド今頃やっと観ました。おなじみ、「ブリジット・ジョーンズの日記」の第２弾。マーク（コリン・ファース）という素敵な恋人を得、恋も仕事も順調で幸せいっぱいのブリジット（レニー・セルウィガー）。しかし、マークの浮気疑惑が持ち上がり、元彼のダニエル（ヒュー・グラント）も急接近。さて、ブリジットの恋の行方は？レニーの太りっぷりは凄いですねえ。まずそれに目を奪われてしまった(^^;)前作にもましてボリュームがありますね；；お決まりのおバカでキュートなブリジットの恋の空騒ぎ(?)ぶりは良かったです。でも前作よりは切れが悪かったような？？原作には出てこない、ダニエルも相変わらずの女たらしぶりで、でも彼を出さずにはおれないほど、ヒュー・グランド演じるダニエルは人気あるんでしょうね。かく言う私もこのダニエルのファン(^^;)ヒューには凄いはまり役だと思ってます！あのとぼけぶりが何とも言えませんｖ今回はロンドンにとどまらず、オーストリアでスキー、タイの海岸とリゾート地にも行ってます。タイの海岸って綺麗ですね～。しかしこんなにも、「ありのままの君が好き」と思ってくれる男の人がいるんでしょうか。まあ、これはいわゆる少女漫画ですから・・(^^;)話はそれますが、このＤＶＤ、期間限定プライスということで980円で売ってたんですが、まだ新しい作品の価格がぐんと下がるということは、そのＤＶＤが売れてないということでしょうか？それともたくさん売れて利益が上がったので安く出来たということ？いつもＣＤショップ等でそうことを考えてしまう私です・・。公式ＨＰは→こちら

  2006.01.16

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  「バタフライ・エフェクト」

  監督：エリック・ブレス、Ｊ・マッキー・グルーバー出演：アシュトン・カッチャー、エイミー・スマートあらすじ：何度でも過去に戻り、現在・未来の出来事を変えることができる能力を持つ青年を描いたＳＦスリラー。彼は、幼馴染の少女との「きっと迎えに来る」との約束を果たせなかったために彼女の運命を狂わせてしまったことを知り、過去に戻って彼女を救おうとする。それは周りの人間をも引き込み、取り返しのつかない運命のいたずらを引き寄せることを、彼は知るべくも無かった・・。最初、子供のあまりのひどい暴力行為や度を過ぎたいたずらなどに驚き、ちょっと嫌悪感を持ってしまったんですが、息をつく暇も無いストーリー展開、そのしっかりとした構成にあれよあれよと言う間に引き込まれ、最後まで観てしまいました。主人公は何度もリセットしながら違う人生を体験するのですが、そのたびに幼馴染の少女ケイリーが全く違った容姿になるのがちょっと驚き。（女って人生で顔も変わるんだわ・・；；）もしあの時こうしていたら・・そのことでこんなに運命は変わってしまうものなのか・・。映画だからちょっとオーバーだけど、だから面白いんですよね。日記を読んで時間がスリップする瞬間の描き方とか、上手い映像表現なんで、だいぶ凝った構成だけどわかりやすくて良いです。部屋とか服の趣味とかも全く違ってて。面白いです！ラストはちょっともの悲しい。それがまたこの作品に深みを与えています。公式ＨＰは→こちら

  2006.01.10

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  「猟人日記」

  監督：デヴィット・マッケンジー出演：ユアン・マクレガー、ティルダ・スゥイントンあらすじ：１９４０年代後半のイギリス、グラスゴーで貨物船の住み込み雑用人として働くジョー（ユアン・マクレガー）はある日、流されてきた水死体を引き上げる。薄いぺティコートをまとっただけの若い女性の水死体だった。その日から、ジョーに変化が現れる。モラル無き奔放な、愛の無いセックス。しかし彼には罪悪感も無い。彼は誰にも打ち明けようとはしなかった。水死体となった女性はかつて彼の恋人であり、その前日、彼女と偶然再会していたことを。スコットランド、グラスゴーのどんよりとした空。運河をゆったりと進む船。どこまでもまとわり着いてくるような水。きしむ船室の音。蒼白い美しい死体。青い川底に沈むタイプライター。現在と過去の時間が交錯し、うねりながら進むストーリー構成がいい。饒舌ではない台詞がいい。無言の演技に感じ取る主人公のやり場の無い不条理な苦悩がいい。ユアン・マクレガーはこの難しい役どころを見事に演じていると思う。どうにもやりきれないラスト。無情感、罪悪感、後悔、悲しみ、愛情、様々な思いを胸に閉じ込めて鍵をかけ、主人公はこれからも生きていくのか。観終わった後、胸の中に小石を飲み込んだような気分。小石は永いこと私の胸の中を転がり、いつまでもこの映画の余韻を奏でている。デヴィット・バーンの音楽がまたぴったりこの作品にあっているのです。一般受けはしないだろうけれど、ハリウッド的映画の合間にこういう胸にじわじわ来る映画をじっくり味わってみるのも一興ですよｖ公式HPは→こちら

  2006.01.04

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  FRaU（フラウ)1/5号「大好きな人と映画を観よう」

  サブタイトルが「初めてのデートで見た作品、覚えていますか？」というサブタイトル。私の場合は・・「バック・トゥー・ザ・フューチャー」か「ターミネーター」のどちらかだったと思います。だいたい同時期に見たと思う。単純に面白くて、観た後の会話もはずんだなあ・・(^^;)自分が気がつかなかった面白い意見を言ってくれたりして、相手のことを見直したりなんかしてね(*^^*)やっぱり、デート用の映画で無難なのは楽しい作品でしょうね。お互いの趣味が分かっていればそういう作品でもいいけど。デートに関係なく(^^;)今観たい映画はロマン・ボランスキー監督の「オリバー・ツイスト」とキーラ・ナイトレイ主演の「プライドと偏見」。第２のオーランド・ブルームと言われているルパード・フレンド。彼は「リバティーン」ではジョニー・デップとベットシーンを演じているそうな(^^;;)

  2005.12.21

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  「僕の恋、彼の秘密」

  わずか4館での公開で始まりながら、台湾で異例のロングヒットとなった青春劇だそうです。ストーリー：17歳のティエン（トニー・ヤン）が夏休みに出かけた台北で出会い、一目惚れした優しくハンサムなバイ（ダンカン・チョウ）。しかし彼は有名なプレイ・ボーイだった・・。主人公がゲイといっても、とっても明るい青春映画のようです。面白そう～～ｖｖＨＰは→こちら

  2005.12.16

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  「グッバイ・レーニン」

  監督：ヴォルフガング・ベッカー出演：ダニエル・ブリュール、カトリーン・ザースあらすじ：東ベルリンのテレビ修理店に勤める青年、アレックス（ダニエル・ブリュール）の父は１０年前、西ドイツの女性の元に行って帰らず、母はそのせいで社会主義に傾倒していた。ある日、反社会主義のデモに参加して捕らえられたアレックスを見て、母は心臓発作で倒れてしまう。永く眠り続けた母は、ベルリンの壁が崩壊したことも、東ドイツが劇的に変化したことも知らないまま、ある日目覚める。また強いショックを受けると命の保証はないと医者に言われたアレックスは、母を引き取り、何も知らさぬまま暮らさせようと奮闘するが・・。母親思いのアレックスが、あの手この手で母親にＴＶを見せないようにしたり、既に店頭に無くなってしまった東ドイツメーカーの瓶詰めを捏造（？）したりする場面がおかしくもあり、母親への愛情を感じてしんみりとしたり。しかしあの出来事は本当にドイツの人々の生活をめまぐるしく変えていったのだなとこの作品を観てしみじみ思いました。こつこつ貯めていた現金はあっという間にただの紙くずになるし。部屋の調度品なんかもがらりと変わっちゃうし。ダニエルの姉は大学をやめてハンバーガーショップの店員に(^^;)ラスト、アレックスは最後まで母は東ドイツ崩壊を知らずに逝ったと思っているだろうけれど、私には、母親は何もかも分かっていたのだと感じられました。分かったけれど、知らないふりをしたまま、心安らかに旅立って行ったのだと。にやりとし、ほろりとさせられる、珠玉な作品だと思いました。ダニエル・ブリュールの演技も清々しくて好印象。詳しく知りたい方は→こちら

  2005.12.07

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  「モーターサイクル・ダイアリーズ」

  監督：ウォルター・サレス出演：ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナカリスマ的革命家、チェ・ゲバラが若き日に友人と２人で中古バイクに乗って南米を旅行した日々を綴った日記を原作としたロード・ムービー。革命家としての思想が芽生える直前の、まだ普通の無邪気な青年だった頃のチェ・ゲバラを、ガエル・ガルシア・ベルナルが魅力的に演じている。友人役のロドリゴ・デ・ラ・セルナがまたとてもいい味を出している。おんぼろ中古バイクだけが頼りの、お金も無い旅。２人は様々な人々と出会い、助けられたり、時には助けたり、自然の厳しさを肌で感じたり。医者を目指していた主人公の、ハンセン病患者の療養所での患者達とのふれあいもとてもほほえましい。オーバーな表現は何一つ無く、淡々と描いているところがとても良い。主人公が旅の途中で恋人からの手紙を受け取るが、文面は全く観客に知らさず、主人公の表情や周りの空気の表現だけで内容を分からせるところは凄いなあと感動。観た後、とてもさわやかな気分になりました。そして、一人の革命家がこのような経験によって誕生したのかと思うと、とても感慨深いです。詳しく知りたい方は→こちら

  2005.11.30

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  「リバティーン」

  大人気のジョニー・デップ主演の映画なのですが、彼、またまた変な役をやってくれちゃうらしいです；；舞台は１７世紀、イギリス初のポルノ作家と呼ばれるエキセントリックな詩人、ロチェスター伯爵の物語。彼は酒と女に溺れ、○毒にかかって３３歳で生涯を終えたらしいですが、下に書いてる雑誌、「ＢＲＵＴＵＳ」には『「素敵！」とうっとりしていた婦女子がドン引きになること確実』なんて書いてあったんですが私は却って観たくなっちゃいました。どんな風に演じてるのかな～と思って。またまた怪優の道をひた走る（？）ジョニーの新たな一面が？「次の映画はポルノだよ」と言っていたのはジョークじゃなかったのね；；来年公開予定だそうです。

  2005.11.18

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  「マルホランド・ドライブ」

  監督：デヴィット・リンチ出演：ナオミ・ワッツ、ローラ・エレナ・ハリングあらすじ：夜中のマルホランド・ドライブ（ハリウッド山中を走る実在するハイウエィ）を走る車の中のブルネットの美女（ローラ・エレナ・ハリング）。あわや強盗かと思ったとき、追突事故。美女だけがその場を逃れ、女優ルースの留守宅に忍び込む。そうとは知らない、ルースの姪の女優志願のベティ（ナオミ・ワッツ）が彼女と遭遇。彼女は記憶喪失になっており、手がかりは大金と青い鍵が入った、彼女の持っていたバックのみ。ベティは同情と好奇心から、彼女の記憶を取り戻すべく手助けを始めるが・・。前々から観たかったこの作品を、やっと観ました。始まりから怪しげなリンチ監督色一色。様々な奇妙なエピソードがモザイクのように絡み合い、謎が謎を呼ぶ。後半の奇抜なストーリー展開にはびっくり。カメラの動きの向こうに何かが潜んでいそうな不安が入り混じった恐怖感。この辺、さすがリンチ監督。非凡さを感じさせます。ナオミ・ワッツのキュートさは絶品。噂に聞いていただけあります。人それぞれが各々で想像できる内容。一度観ただけでは完全には分からないことを計算に入れたようなストーリー。斬新な色調の抽象画を観て、何が表現してあるのか想像している時のような感覚の映画だと思いました。リンチ監督好きな人にはたまらない作品。そうでない人にも強烈な印象を焼き付ける逸品。　面白かったです。出来ればあと２回ほど観たいけど。わかりきっていないところ多数(^^;)

  2005.11.17

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  「アビエイター」

  監督：マーティン・スコセッシ出演：レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ブランシェット、ケイト・ベッキンセイル18歳で父親の遺産を受け継いで大富豪になったハワード・ヒューズ（レオナルド・ディカプリオ）の半生を描いた作品。ディカプリオは10代の頃からこの富豪の映画をやりたいと切望していたらしいけれど、その思いがこの映画いっぱいにあふれていました！ものすごく彼が好きそうな人物だと思います、このヒューズ氏。莫大な費用をかけて妥協を許さず、３年の年月をかけて（雲を撮るだけに８ヶ月待ったりするんですよ！）映画を作ったり、空港と飛行機を個人所有して自らも飛行士をしたり、映画女優達とのアバンチュールの数々。ヒューズ氏は破天荒な行動も多く（奇人変人；；）難聴で、潔癖症で、ばい菌を恐れて長期間試写室に閉じこもったり。このあたりの奇行の演技が壮絶でした。（ディカプリオは彼のこういうところも気に入ってるような気がします）テスト飛行に失敗して民家の屋根に接触し、燃え上がる機体から脱出するシーンもすごい迫力がありました。少し、全体的に肩の力が入りすぎかしら、と思うところもあるけれど、昔から様々な作品に挑んできたディカプリオの渾身こめた演技は素晴らしい。中盤、会社経営ビジネスにおける駆け引きを描く部分とか、人間関係とか、興味のもてない人には中だるみするかもしれない２時間４９分ですが、私は最後まで飽きずに観られました。テンポが良くて。６２回ゴールデングローブ賞作品賞を受賞。アカデミー賞で主演男優賞をついに、と騒がれたけれど残念な結果になったのはまだ記憶に新しいけれど、顔にしわも刻まれ、段々いい男になってきているディカプリオには今後とも期待がかかります！ＨＰは→こちら

  2005.11.10

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  「ＭＵＳＡ～武士～」

  監督；キム・ソンス出演：チャン・ツィイー、チョン・ウソン、チュ・ジンモ、アン・ソンギあらすじ：14世紀後半、高麗（朝鮮）の使節団が明（中国）でスパイ容疑で捕らえられ、流刑となってしまう。移送される途中、元（モンゴル）の襲撃にあい、自由の身となるも、ようやく辿り着いた町で高麗使節団は元に囚われている明の姫と出会い、本来の使命を全うすべく、姫を明へ送り届けようとする。元は、姫を引き渡さねば皆殺しにすると迫る。姫を引き渡し、争いを避け、無事高麗に戻ることを選ぶのか？誇りのために戦い続けるのか？　彼らの下した決断とは・・。全体的に砂漠の砂の色が漂い、いい意味で土臭さのある、骨のあるアクション大作です。ちょっと血生臭いシーンもありますが、ＣＧに頼っていない、息遣いが聴こえるような迫力ある戦闘シーン。生きて帰れないと知りながらも壮絶な闘いを続けるＭＵＳＡ達、自分さえいなければと、苦しむ姫の心の痛み。登場人物の心情を丁寧に描いているところもいいです。すごいリアル感がある。ラストには泣けます。現在「私の頭の中の消しゴム」に出演しているチョン・ウソンのブレイク前の作品です。すごいかっこよくて、この作品でファンになった人も多いのでは？ちょうど「ラスト・サムライ」の公開時期と重なっていて、よく比べられたりしていましたが、「ラスト～」の方があくまでハリウッド的なのに対して、こちらの方が泥臭いながらも力強さと凄みと情感があると思いました。

  2005.11.06

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  「未来世紀ブラジル」

  監督：テリー・ギリアム出演：ジョナサン・プライス、キム・グライスト、ロバート・デ・ニーロコンピューターによる国民管理の徹底した仮想国、ブラジル。ある日、情報管理局で役員が叩き落したハエのせいで誤作動がおき、善良な市民が逮捕され、その波動は主人公のサムを巻き込み・・・古いようで未来っぽい。未来っぽいようで古っぽい。それもそのはず、この映画が公開されたのは1985年。コードや管がうねくりまわるごつい機械の上にスクリーン、今でいうパソコンはタイプライターに透明スクリーンのついたもの、情報を送る装置は書類を小さな筒の中に入れ、それを管の中に放り込む・・。でもこれが20年前だと考えるとこのイマジネーションはすごいと思う。画面も少し薄いセピア色のフィルターをかけたような感じでこの作品に深みを増している。情報局の建物や街並み、最後にサムが拷問される部屋の凄さ。個性的で、迫力がある。監督、テリー・ギリアムの技量が発揮された、ブラック・ユーモアと風刺の破天荒な世界。意地悪なギャグ。でも、テロでレストランや百貨店が突然爆破されたり、現在に考えてみてとても笑っては見られないシーンがたくさんあったり、ちょっと嫌な感じがしたところも。これも痛烈な風刺なんでしょうが。ラストも予想を裏切るような巧妙で凄い上手い終わり方なんですが、全体に主人公達をどう描きたかったのか腑に落ちない部分が・・。監督がねらっている社会風刺を描くとしてはこれがいいのかな？面白かったんですが、ちょっと引っかかる部分があって微妙～というところですかね(^^;)

  2005.11.04

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  「キングダム・オブ・ヘブン」

  監督：リドリー・スコット出演：オーランド・ブルーム、エヴァ・グリーン、リーアム・ニーソン妻子を亡くして失望に打ちひしがれていた鍛冶屋のバリアン（オーランド・ブルーム）は、「私が父だ」と名乗る勇敢な騎士、ゴッドフリー（リーアム・ニーソン）に導かれ、十字軍に入り、エルサレム王を助けて戦いに身を投じてゆく。キリスト教徒、イスラム教徒の双方の聖地エルサレム。十字軍が奪い取ってから１００年。独裁を目論む者達によって、微妙なバランスの平和が崩される。お友達にＤＶＤを借りて観たのだけど、これはやはり映画館で観るべき映画かなあと思いました。砂漠、海、壮大なスケールの戦闘シーン。迫力があるし、美しいです。戦闘シーンはリアルに血しぶきが飛び、でも全くグロテスクさが無いんです。バリアンの、父から受け継いだ崇高な騎士道精神には脱帽。ボードワン4世から、王位を継ぐことを勧められてもそれを受け入れなかった彼。それは、現在の王位継承者を暗殺すると聞いたから。それは出来ない、そんなことで成り立つエルサレムは「無」だと。聖地を奪い合って戦争する宗教って、いったい何なんだろうと昔から思っていました。「天国の王国（キングダム・オブ・ヘブン）」は永遠に何処にも無い。永遠と現代にも続いている戦争へのメッセージ。少しは歴史を知っておかないと苦しいような、高尚過ぎる（？）部分もあるので難しいと思う人は思うだろうけど、嵌る人には嵌っちゃいます。エヴァ・グリーンの目の演技も私は良かったと思います。オーランドも、意志のある、しかも慈悲に満ちた瞳で演じてて、すごく気持ちが良かった。戦闘シーンも迫力あって。顔だけで観ないで欲しいなあと思いましたね。私は長いとも感じず、最後まで緊張しながら観られました。それどころかこの時間内でよくまとめたなあと感心します。とても楽しめた作品でした。詳しくは→こちら

  2005.10.29

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  「ニュースの天才」

  監督：ビリー・レイ出演：ヘイデン・クリステンセン、クロエ・セヴィーニ、ピーター・サースガードあらすじ：アメリカで権威ある新聞社、「THE NEW REPＵBLIC」社の最年少記者、スティーヴン（ヘイデン・クリステンセン）は明るくてみんなに好かれる好青年。いつも特ダネを提供することでも知られていた。しかし新編集長のチャック（ピーター・サースガード）はある記事により、彼の記事に疑いを持ち始める。以下、ネタばれありますのでご注意。これはアメリカで実際に起きた新聞記事捏造事件だそうです。私はそのことも、ストーリーも知らずに観たので最初はなんだか戸惑いましたが、ストーリーが進むにつけ、ぐいぐい引き込まれていきました。事実を描いているとは知らなかったのでどうなるんだろ、最後にどんでん返しがあるのかな？などと思っていましたがそうなるわけも無く。派手さは無く、単調にも見えますが、記事の内容に疑問を抱いた他社が記事の不備さを次々と暴いていく様や、スティーヴンが捏造をごまかそうと、まさに事実と見せかけるために講じる、嘘の上の嘘がぼろぼろと剥がれ落ちていく様が絶妙。クリステンセンはスター・ウォーズしか知らなかった私は、彼がこんな演技派だとは思ってもいませんでした。嘘の取材メモ、ノート、電話番号、虚構の会社のＨＰまで作ってしまう。同僚達は彼の人柄、彼の話す取材話の面白さに、彼の捏造を見抜けなかった。もっとドラマテックに盛り上げようとすれば出来たのでしょうけど（事実を扱っているので限界はあるにしても）このくらいの熱さがいいのではないでしょうか。監督はこれが初作品だそうで、ていねいに描いてあると思います。周りから注目を浴びる快感は忘れ難く、いけないこととわかっていても次々と記事を捏造してしまう主人公。もっと面白い記事を、とのプレッシャーもあったのでしょうけど。こういう感情は誰にでもあると思うけれど、ここまでやってしまう、出来てしまうのは一種の才能。新聞記者には向かない才能ですけどね；；出演者達が皆好演でした。

  2005.10.11

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  「レジェンド・オブ・メキシコ」

  監督：ロバート・ロドリゲス出演：アントニオ・バンデラス、サルマ・ハエック、ジョニー・デップあらすじ：ＣＩＡ捜査官のサンズ（ジョニー・デップ）は腕利きの殺し屋を探していた。探し当てたのは伝説のガンマン、エル・マルアッチ（アントニオ・バンデラス）だった。サンズの目的はクーデターの阻止。奇しくも相手は妻と娘の仇とあって、エルの復讐心が燃え上がる。しかし、サンズの目的は他にもあった。雇った男の裏切りもあり、事態は白熱してゆく・・！私の知識の無さで、この前作を全く知らなかったもので、もっとシリアスな作品だとばかり思っていたのでびっくり(^^;)ギターが火を吹くし夕日に浮かぶエルのシルエット。奇想天外なアクション。大仰なオープニング。腰を抜かしそうでしたわ（笑）しかしちょっとこれはジョニーのサンズが存在感ありすぎ、かっこよすぎなのでは？エルがかすんじゃう位に；；目をやられちゃったあとのシーンがすごく良かった・・！サンズを主人公にして続編を撮って欲しいくらい(^^;)ミッキー・ロークを久しぶりに見ました。こんな役だけど、いい味出してた思います～。ファンのよく目かな？彼は昔の頃のかっこよさはなくなったけど、また役者やって欲しいなあ。よく出来たＢ級アクションものって面白いですねえｖこれは映像もすごく綺麗でした。

  2005.10.06

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  「真夜中のピアニスト」

  どうも、観たい映画は常にいろいろあるのですがこれもその一つ。不動産の裏ブローカーをしながらもピアニストへの夢を追う主人公を演じるロマン・デュリスは「ルパン」（どうも、賛否両論みたいですね～；；）でルパンを演じている、フランス俳優の期待の星らしいです。ＨＰは→こちら１０月より全国ロードショー。ピアニスト、夢を追うもの、こういうキーワードに弱い私。この作品は結構評判もよさそうなので良いかも？ロマン・デュリスも注目株のような気がします。

  2005.09.26

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  「乱歩地獄」

  またまた私が気になる映画を一つ。映像化不可能といわれてきた江戸川乱歩の作品４作を、４人の監督が競う形で映画化。キッチュな感じで面白そう～～。ヘタすると滑りそうですけどね；；ポップでキッチュな映像が意外にに乱歩らしい？予告編が観られるＨＰは→こちら監督、作品は次のとおり。竹内スグル・・「火星の運河」実相寺昭雄・・「鏡地獄」佐藤寿保・・・「芋虫」カネコアツシ・「蟲」出演は浅野忠信、成宮寛貴、松田龍平　他さてあなたは原作を読んでから観るか。観てから読むか。え、もう知ってるのばかり？観てからも読まない？　好き嫌いがはっきりしそうな作品ですよね～～；；

  2005.09.21

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  「青い棘」

  う～む、どうしてもこのテのストーリーを聞くとうずうずしてしまうのですよ～(^^;)1927年、ベルリンの寄宿学校。詩を愛するパウルと上流階級出身のギュンターは”愛を信じなくなった瞬間”にこの世を去る取り決めをする。そして悲劇が・・。対照的な性格だが気の合う青年、パウルとギュンター、そしてパウルをもてあそぶギュンターの妹。彼女の恋人は元は兄の恋人だったり同性愛にも似た友情、モラルなきデカダンス。どんな作品か観てみたいですねえ。こういうの、観た後がっくり、というのもよくあるんですが；；東京近辺の方は試写会あるそうです→こちら都会の人はいいなあ(^^;)10月下旬より渋谷・Ｂｕｎｋａｍｕｒａル・シネマほか全国順次公開だそうです。公式ＨＰは→こちら

  2005.09.19

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  「オペラ座の怪人」

  監督：ジョエル・シューマカー音楽：アンドリュー・ロイド＝ウェバー出演：ジェラルド・バトラー、エミー・ロッサム、パトリック・ウィルソンあらすじ：19世紀のパリのオペラ座が舞台。そのオペラ座の地下に住む怪人（ジェラルド・バトラー）と、彼に見初められた歌姫、クリスティーヌ（エミー・ロッサム）との悲しい愛の物語。あまりにも有名なミュージカルの映画化。やっぱり、音楽が良くて美しい声にはうっとりですね。主演者殆どが吹き替えなしということでびっくり。すごいですね～。特にクリスティーヌ役のＥ・ロッサムは撮影当時１６歳だったとは！彼女は清潔な色っぽさ（？）があってとてもよかった。ファントム役もすごいハンサムなのでびっくり。普通の台詞も歌の部分があって、ちょっとのけぞりましたが(^^;)ほとんど完全に舞台に忠実なゆえ、仕方ないのかも。でも「シカゴ」なんかは映画用に作ってあったので違和感無かったのを考えると、映画としてはこういう部分はどうかなあ、と思いますが；；映像は美しいし小物のデザインも素敵。地下のファントムの部屋のベットとか。シャンデリアはスワロフスキー社提供だとか。値段を想像するだけでくらくら。ストーリーはわかっていても、顔の醜さゆえに誰にも愛されず、クリスティーナへの恋の成就もならない怪人の嘆きはやはり涙を誘いますね；；ラウルを愛しながらも怪人に少なからず心引かれるクリスティーナの苦しみも。このあたりが深く描かれているところが大きな魅力になっていると思います。醜いはずの怪人もかっこいいし。舞台も観てみたいなあと思いました。

  2005.09.18

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  「チャーリーとチョコレート工場」

  監督：ティム・バートン原作：ロアルド・ダール出演：ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デヴィッド・ケリーあらすじ：町にある、大きなチョコレート工場。しかし、昔一度門を閉じ、再開してからは誰も中に入ったことが無い。工場の持ち主、ウィリー・ウォンカ（ジョニー・デップ）は、チョコの中にゴールデンチケットを５枚だけ入れ、それを当てた子供だけを工場に招待すると言う。大人数の家族と暮らす貧しい少年、チャーリー・バケット（フレディ・ハイモア）もその中の一枚を当て、工場に招待される。果たして奇想天外で摩訶不思議で痛烈にオカシナ工場内の秘密が今明かされる！今日、娘と観て来ました！もうもう、予想以上に面白かったですｖ全体通してバートン監督色に染まってます。チョコレート工場の中はもちろん、貧しいチャーリーの家のデザインもすごく個性的で独創的。いいなあｖそして監督特有の残酷さもちゃんと入っていて。ジョニー・デップの演技がまた最高！(^^;)私は、普通（？）の役の彼よりこういう役の彼の方が好きみたいです；；ウォンカ氏は非常にエキセントリック。子供の心のまま大人になった人物なんでしょうね。このところは彼の前作の「ネバーランド」を思い出してみたりして。冷静に見ると全くばかばかしい処だらけなのですがそこはこのファンタジーに浸って観るのが正解。心を真っ白にして、チャーリー少年になったつもりで観ると尚楽しいでしょう(^^;)他の４人の子供達（とその親）が皆あからさまに個性派揃いで、テーマも白々しいくらい丸見えなんですが、それが余計楽しくておかしいのですｖ娘は最初、こんなに面白いとは思っていなかったらしく、すごく喜んでました。「もう一回観たい！」とずっと言ってました。字幕だったのですが、「吹き替えより字幕のほうがいいい」と言ったのでびっくり。なかなか言うじゃないか、娘よ、とちょっと嬉しくなったりして。デザインに凝った、楽しいサイトは→こちら

  2005.09.17

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  「ネバーランド」

  監督：マーク・フォースター出演：ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、ラダ・ミッチェル、フレディ・ハイモアあまりに有名な「ピーター・パン」の作者、劇作家のジェームス・バリが男の子４人兄弟とその母親の家族と出会い、「ピーター・パン」を生み出した過程を描いた作品。実はと言うと、古きよき時代のロンドンの公園や風景を観たかった私(^^;)（公園なんかは現在となんら変わるところはないのですが；；）公園でのランチや凧揚げ、楽しそうに子供達と一緒に遊ぶバリ（ジョニー・デップ）。全体に非常に抑えた演技だと思いました。監督のフォースターは「チョコレート」を撮った人だということで、納得。画像も、セピアがかったベージュ系や深緑系で、落ち着いた雰囲気。四男のピーター役のフレディ・ハイモア君は天才子役と称されているとおり、父親を亡くした感受性の強い幼い少年の、デリケートな気持ちをよく演じていると思う。ジョニー・デップもナイーブな役柄の抑えた演技が光っていたと思いますが・・私的にはちょっと完全にはのめりこめなかったかも・・。「ピーター・パン」初日のシーンはとてもよかった。演劇は芸術とかではなく、ただの遊び（プレイ）、しかし、だからこそ、人々の心を引きつけるんでしょうね。ロンドンに行ったとき、ピーター・パンの像の前で写真を撮ってきました。今度行ったときはまたあの像に会って来たいです。

  2005.09.14

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  「メメント」

  監督：クリストファー・ノーラン主演：ガイ・ピアース、キャリー・アン・モスあらすじ：妻を殺されたショックで、10分間しか記憶がもたない前向性健忘という記憶障害に冒されたレナード（ガイ・ピアース）は妻の復讐を誓い、ポラロイドにメモをし、体にタトゥーを入れ、犯人を追い詰めようとする。果たして彼は復讐を遂げられるのか？賛否両論あるようですが、私にはすごく面白かったですｖオープニングからの表現も衝撃的だし脚本がすごいですねえ。大分練りに練って書かないとこうはできないと思います。記憶障害の主人公だという前知識はあったのだけど、記憶があっちこっちする構成かと思ってたら、過去へ過去へと戻るのですね。そして意外なラスト！ラストでがっかりする作品って多いですけど、これは合格です。おお！そうだったのかア～とうなりました(^^;)最初から最後まで、これは真実なのか？主人公は正しい方へ行っているのか？この人物は敵なのか味方なのか？と考えながら観てしまうので映画はゆったりと楽しみたいという人には不向きです。でも推理モノとか時間軸の再編成とかの作品が好きな人は嵌ると思います！

  2005.09.10

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  「運命じゃない人」

  「ぴあ」のコラムで見て、面白そう～　と期待を膨らませているこの映画。自主映画出身の新人の映画監督、内田けんじ監督の作品。２００２年のＰＦＦアワードで入選したそうです。５つの物語がパラレルに進行する新感覚ラブストーリー。「運命の扉を開くがごとく、一夜のうちに同じマンションのドアをくぐる男女５人の物語。二転三転する恋と犯罪が、見る者にハッピーな余韻をもたらしてくれる極上の和製エンターテイメントだ」（「ぴあ関西版」９・８号より）この「ぴあ」では『日本のタランティーノになるやもしれん新人監督の逸品』と銘打ってありました～～　観てみたい～ｖｖ

  2005.09.07

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  「チャーリーとチョコレート工場」

  原作は児童文学の名作「チョコレート工場の秘密」という作品らしいのですが、私はこの原作を全く知らなかったので「ジョニーが変な格好をしてる・・」「でもティム・バートン監督だよ～　面白そうｖ」的なノリだったのですが先日映画館で予告編を観てますます観たくなってますｖｖ奇想天外、摩訶不思議、複雑怪奇って、好きなのですよ(^^;)映像も監督らしくて良さそうだし。「ネバーランド」の、天才子役といわれているフレディ・バルモア君が出演してるんですね。同じく秋公開のバートン監督の人形アニメ、「ティム・バートンのコープス・ブライド」に、ジョニーは声の出演もしてるんだそうですね。二人は気が会うみたいですねｖｖこちらも楽しみ♪

  2005.09.04

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  「妖怪大戦争」

  監督：三池崇史出演：神木隆之介、豊川悦司、栗山千明あらすじ：両親の離婚により、母親の実家で祖父と３人で暮らすことになったタダシ（神木隆之介）は、田舎のクラスメイトとなじめず、「泣き虫」といじめられていた。そんな彼が、神社のお祭りで「麒麟送子」に選ばれる。「麒麟送子」とは、世界の平和をもたらす正義の味方で、大天狗が守る伝説の聖剣を取りに山の洞窟に行かなくてはならない。果たして、タダシは妖怪たちと共に悪霊軍団と戦うことになる・・子供たち連れて、家族４人で観てきましたｖこんなの、何年ぶりだろ。初めてかもしれません(^^;)ストーリー的には突っ込みどころは多々ありますがそれよりもやはり単純に楽しむのがよいと思います。子供達（特に息子）はえらく喜んでおりました(^^;)妖怪たちのキャラが面白くて、アレは誰だ？と思いながら観てるのも楽しみの一つ。関西弁が冴えてる河童の川太郎役の阿部サダヲさんはやっぱり上手かった（笑）悪役の妖怪の栗山千明ちゃん、やっぱり彼女は普通の人間よりこういうほうが似合ってるわ～（誉めてるんですヨ！）スタイルよくてかっこよかったですね。神木君っていい声だわ、と思ってたら声優もやってたんですね。12歳にして芸暦10年なんてすごいわ～。演技上手いな、と思ってみてたらそういうことだったんですね。「麒麟送子」の力というより、周りの出来事に流されてことが進んでゆく、という感じもしましたが；；　タダシの無我夢中さや、たくましくなっていく様子がいじらしくて、これはこれでいいんじゃないでしょうか。ラストはまさかお笑いネタ（？）で終わるとは思ってなかったのでびっくりしましたが、子供にはえらく受けてました(^^;)そういえば私が小学校低学年の頃、母親が「どの本がいい？」というので日本の妖怪話の本を選んで買ってもらったっけか、何てことを映画を観ながら思い出してました。だんなさんは図書館でさっそく妖怪図鑑を借りてきてました。妖怪って、いろんな種類があって面白いですよ～。　

  2005.08.28

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  「スクール・オブ・ロック」

  監督：リチャード・リンクレイター出演：ジャック・ブラック、ジョーン・キューザックあらすじ：自分が作ったバンドをクビになり、友人のネッド（マイク・ホワイト）にも部屋を追い出されそうになったデューイ（ジャック・ブラック）は、臨時教師のネッドになりすまし、バイト感覚で教師を始めるが・・最初から最後まで、こりゃ漫画だ～　というノリですな(^^;)ただ、単純に楽しめばいいと思いますｖｖ音楽、バンド好きにはたまらない面白さかも。レッド・ツェッペリン、ジミ・ヘンドリックス、イエス、ブラック・サバス、スティビー・ニックスなどなど、懐かしいバンド名がいっぱい出てきてわくわく。この頃のロックが一番熱かったかも・・なーんて年寄りのようなことを（年寄りだけど）思っちゃいましたね～；；デューイが赴いた小学校は名門校で、生徒達は皆クラッシック系。ロックなんてもってのほか、と言われていた子供達がロックの楽しさ、デューイのパワーにのせられて、ぐんぐん生き生きしてくるところが面白い。バンドのメンバーだけじゃなくて、スタッフ達もみんな一緒にステージを作ってる仲間としてそれぞれ一生懸命やってるところがミソかも。デューイ自身も、バンドをクビになる前は自分のことしか考えない人間だったのに、最後にはバンド全体のことを考えるようになった。うん、うん。ジャック・ブラックの「愛しのローズマリー」が期待はずれでがっかりしたのでこの映画も観るのをためらってたんだけど、これは面白かったですｖｖ私も何か楽器ができたらバンドやってみたい～～とか思っちゃいますね(^^;)

  2005.08.23

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  「ターミナル」

  監督：スティーヴン・スピルバーグ出演：トム・ハンクス、キャサリン・セダ・ジョーンズあらすじ：クーデターによって消滅してしまったクラコウジア人のビクター・ナボルスキー（トム・ハンクス）は、アメリカの空港に降り立ったものの、入国することが出来ず、空港に足止めをくらう。それはまさに9ヶ月にも及び、その間、彼は祖国が復活してパスポートを再び得るまで、ある理由があって、待ち続ける。ドルも持たず、不自然な空港での生活、しかしビクターはそのピュアな性格と人懐っこさと誠実さで、空港の人々と慣れ親しんでゆく。友情あり、恋あり・・果たして彼のニューヨーク行きの目的とは？はっきり言って、とても面白かったです♪まあ、細かい点を言えば空港にこんなに長期滞在が出来るものか、とか、いろいろ疑問点は出てくると思いますがそんなことはほっといて、トム・ハンクスの演技がすごくいいです！脚本もよく出来てて、テンポがよく、最後までちっとも飽きませんでした。主人公が英語が通じないところとか、自分と重ね合わせちゃって、思わず苦笑(^^;)私もこんなのだろうな、って(汗)空港のセットは特設したものらしいですが（すごい～）とてもリアルだったし、私はやっぱり、こういう、『人間』を描いてる作品が好きだなあと思いながら観てました。主人公がどうしてもニュー・ヨークに行きたかった理由というのがちょっと軽かったような気がして、ラストは少し物足りない気もしますが全体にとてもよい作品だと思います。主人公の人間性を描く様々なエピソードがとても効果的。にやりとして、ほろりとさせられる、派手さはないけれど、いい映画でした。

  2005.08.16

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  「シークレット・ウインドゥ」

  監督：デビット・コープ原作：スティーヴン・キング出演：ジョニー・デップ、ジョン・タトゥーロ、マリア・ベロあらすじ：妻との離婚調停が進んでいるがどうも踏み切れずに、山中の家に一人暮らしをしている小説家、モート・レイニー（ジョニー・デップ）。ある日、突然現れた見知らぬ男、ジョン・シューター（ジョン・タトゥーロ）が、自分の小説をレイニーが盗作したと脅迫する。身に覚えが無いことで、拒絶すると、シューターはレイニーの周りの人間を次々と殺害していく・・・。実は、私はもっと怖い作品を期待していたのです・・；；謎の男、シューターの登場の仕方や、モートの怯え方、音楽の効果、カメラ目線など、もっとドキドキはらはらさせる効果をいっぱい使って欲しかったような気がします（とってもえらそうだけど；）ジョニー演じる主人公も、だんだんと狂気を帯びていくような演出とか欲しかったですねえ。目が、最後までクールだったような気がします。「シャイニング」のジャック・ニコルソンとか、ものすごい狂気を帯びた演技ですごく怖かったんですけど、この作品のジョニーにはそういう部分が薄かったです。ストーリーも・・なんだか読めてしまったし意外性も少なかった。サスペンスで似たようなシチュエーションのを観た覚えがあるような・・。それは筍を植えた林の中に埋めて、完全犯罪のはずが筍の生長の勢いに押されて、死体が押し出され、月明かりの下に浮かび上がってラスト、となって、すごく怖かった覚えがあります。（まあ、子供心にだけど）この作品のラストは、それに比べても甘い！「秘密の窓」というキーワードもあまり効果的でないような・・。原作とはまたラストを変えてあるらしいですけど、そっちも読んでみようかな。まあこれは、奥さんを失いたくなくて、でも許せなくて、その心の葛藤が主人公の精神を病んでいったのかもしれないと思います。ちょっと、辛口になっちゃう映画でした。期待しすぎたのかな？私はできるだけ面白かった作品だけをＵＰすることにしてるんですがちょっと今回だけは例外です・・；；

  2005.08.15

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  「妹の恋人」

  監督：ジェレマイア・チェチック出演：ジョニー・デップ、メアリー・スチュアート・マスターソン、エイダン・クインあらすじ：ベニー（エイダン・クイン）は、自閉症の妹、ジューン（メアリー・スチュアート・マスターソン）と二人暮し。ある日、サム（ジョニー・デップ）という、ちょっと風変わりな青年と出会い、ジューンとサムはいつしか惹かれあうようになってゆくが・・。ジューンは人と接するのが苦手な代わりに、絵で感情を表現します。オープニングが油絵を描いてるシーンで、とても印象的でした。サムは黒いスーツに黒い中折れ帽子にステッキ、パントマイムが上手な変わり者。無口な二人は言葉を多く交わさないけれども、お互いを見詰め合うだけでも心が通じ合います。親代わりのベニーは、病気のこともあって、妹を過保護にしてしまいます。自分のことより妹のことを思うあまり、自分の幸せは逃がしてしまいがち。全体的にほんわかしたムードで、見ている者を幸せな気持ちにしてくれる映画です。ラスト、ジューンに会うためにサムのとった行動、そんなに突拍子も無いことでもないんだけれど、とてもサムらしい、ひょうきんで大胆でちょっとドジな動きがとてもほほえましくて、嬉しくてちょっと感動的ですｖ清涼飲料のような作品（？）でっす(^^)

  2005.07.29

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