SMILE DIARY

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  雑誌「ＦＬＩＸ」9月号

  （画像は8月号です；；）9月号の表紙はヘイデン・クリステンセン。”これぞいい男”2005年版の結果発表が載ってます。★正統美形★　1位　ジョニー・デップ　2位　オーランド・ブルーム　3位　ジュード・ロウ　4位　キアヌ・リーヴス　5位　ブラッド・ピット★可愛い男★　1位　ガエル・ガルシア・ベルナル　2位　イライジャ・ウッド　3位　ヒュー・グラント　4位　ディエゴ・ルナ　5位　ジョシュ・ハートネット★演技派★　1位　ショーン・ペン　2位　エドワード・ノートン　3位　レオナルド・ディカプリオ　4位　ケヴィン・スペイシー　5位　デンゼル・ワシントン★イイ人系★　1位　トム・ハンクス　1位　トム・クルーズ　3位　マット・デイモン　3位　ユアン・マクレガー　5位　コリン・ファース★ワイルド★　1位　ヒュー・ジャックマン　2位　ヴィゴ・モーテンセン　3位　コリン・ファレル　4位　ラッセル・クロウ　5位　アントニオ・バンデラス★曲者★　1位　ウィレム・デフォー　2位　ケヴィン・ベーコン　3位　ニコラス・ケイジ　4位　スティーヴ・ブシェミ　5位　ゲイリー・オールドマン　5位　ポール・ベタニー★シブ系★　1位　リチャード・ギア　2位　モーガン・フリーマン　3位　エド・ハリス　4位　アル・パチーノ　5位　ショーン・コネリーどうですか？なかなかでしょう？あと、年代別のいい男選手権もあって、60代以上の部でクリストファー・ウォーケンが4位に入ってましたわｖｖ・・でも彼もお年を召したわね・・。レオナルド・ディカプリオってまだ30歳だったのね～。演技派に成長して、嬉しいですねえ。ヘイデン・クリステンセンって24歳なのね。へえ～ｖｖあと、「セレブのお宅拝見！」ということで、ハリウッドのトップスター達の豪邸（上空から撮ってある写真。ほんとに豪邸ﾀﾞああ～～！！）を紹介するページもあって、ちょっとすごい。なかなか面白いです♪　

  2005.07.25

• 「Ｒａｙ/レイ」

  監督：テイラー・ハックフォード出演：ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントンソウルの神様と呼ばれたレイ・チャールズの人生を忠実に描いたヒューマン・ドラマです。実は私、恥ずかしながらＲ＆Ｂの方の知識は浅くて、超有名人しか知っていません。曲も、聴けば「あ、これよく聞く曲だわ～」という程度です。でもそんな私にも、この映画はよくわかりました。感動しました。「長かった」という人もおられるようですが、私にはそんな感じは全く無かったです。盲目であり、まだまだ黒人差別のあったこの時代にあっても、次々とヒットを飛ばし順調この上ないように見えた彼が、しだいに麻薬におぼれていく・・実は彼は、幼い頃に弟を死なせてしまったというトラウマに苛まれていたのだった。全体を通していいタイミングで挿入される幼い頃の記憶。母との交流。これが上手いんですよね。彼の母親というのが素晴らしい。貧乏で一生働きづめだった人なんですが、幼くして失明してしまった彼を甘やかすことなく「人から盲目と言わせない、自分で立って歩ける人になりなさい」と叱咤激励し、レイを盲学校に入れて学ばせたんです。弟のトラウマの見せ方もいい。弟は大きな水桶の中に足を滑らせ、溺死したんですが、時あるごとに、彼の手や足の感覚に水を感じ、過去の罪の意識を呼び覚まされる・・。音楽がまたいいんですよね。そしてこれもまたいいタイミングで挿入される。非常にテンポがいい。この耳に心地よい音楽と共にストーリーがなだらかに進んでいきます。万人が認めるとおり、レイ役のジェイミー・フォックスはまさにはまり役でしたし、本当に上質の、いい映画だと思います。２００５年アカデミー賞、主演男優賞（ジェイミー・フォックス）、音響賞を受賞しています。

  2005.07.11

• 「あの頃ペニー・レインと」

  監督、脚本：キャメロン・クロウ出演：ビリー・クラダップ、フランシス・マクドーマンド、ケイト・ハドソン、パトリック・フュジットあらすじ：年齢を隠したまま、ローリングストーン誌の依頼を受け、記事を書くべく、ブレイク寸前のロックバンドのツアーの同行を任された１５歳の少年。彼はバンドのグルーピー、ペニー・レインに恋をしてしまうが・・７０年代のロックシーンが思い出されて楽しいｖブラック・サバスとか、レッド・ツエッペリンとか、ザ・フーとか・・フリー・セックスにドラッグに・・ペニー・レイン役のケイト・ハドソン（ゴールデン・ホーンの娘らしいです）がすごくかわいいのですよ。「どうして愛されないの・・」と涙を流すシーンなんかはぐっときちゃいました。主人公が取材の仕事を得るまでのどたばたや、バンド内の不仲、乱気流内の飛行機事件、グルーピー達にからかわれてなかなか記事が書けなかったり・・四苦八苦する姿がかわいい。母親がまた印象的。大学教授をやっている彼女は、子供達を縛りすぎ、娘はスチュワーデスになって家を出て行ってしまう。息子の取材旅行を許可したものの、毎日の電話で「ドラックはだめよ」と繰り返す。でもそれは愛情の上なのです。その気持ち、わかるなあ(^^;)青くて、甘くて、ちょっと苦い。そんな青春時代をロックミュージックにくるんだ、楽しい青春映画です。

  2005.07.10

• 「姑獲鳥（うぶめ）の夏」

  京極夏彦のこの小説がやっと映画になるそうです。古本屋の店主であり、陰陽師である京極堂が不可解な事件を解決していくシリーズの第一弾。２０ヶ月も身ごもったままの娘、その夫は密室から失踪したという。小説家、関口（永瀬正敏）と、探偵の榎木津（阿部寛）らの推理も絡まり、京極堂（堤真一）がその謎を暴く。私は榎木津のファンなのですが、阿部寛さんというのは結構イメージ通りですね。怪しい、不思議な雰囲気を持ったこのシリーズは大好きなので映画の公開が楽しみですｖｖ

  2005.07.07

• 「ディアハンター」

  監督：マイケル・チミノ出演：ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン、メリル・ストリープあらすじ：週末には鹿狩りを楽しみ、平和に陽気に暮らしていた若者が、ベトナム戦争に赴き、生死の境を体験する。精神的、肉体的に傷ついた若者の生と死を描く。これは（ベトナム）戦争の痛烈な批判。戦争の狂気を感じます。ロシアン・ルーレットの恐ろしいこと；；クリストファー・ウォーケンが好きといいながら、この映画を見ていないなんて変だ、と思いながら年月がたち、やっと観ました。いやあ、迫真の演技でしたね。ラスト、目が完全に尋常じゃなかったです。あんなの、哀しすぎますよ～～；；戦争に行く前夜に結婚式をしたり、鹿狩りをしたり、生き生きとしたシーンの後に、いきなり戦場の殺戮のシーン。この対比が素晴らしい効果ですね。悲惨さがよりいっそう浮き彫りになります。戦争から戻った後、主人公は鹿狩りに行くのですが、見事な勇壮な鹿を射止めるチャンスを逃します。しくじった、というより、わざと手を狂わせた、という感じで。そして、深い谷間に、主人公の「ＯＫ！（これでいいんだ～！）」という声が響き渡ります。印象的なシーンでした。台詞でなく、状況と表情とで表現した映画だと思いました。1978年、アカデミー賞の作品賞、監督賞、助演男優賞（クリストファー・ウォーケン）、音響賞、編集賞を受賞しています。

  2005.07.06

• 「蜘蛛女のキス」

  監督：ヘクトール・バベンゴ出演：ウィリアム・ハート、ラウル・ジュリアあらすじ：南米のとある町の刑務所に投獄されているモリーナ（ウィリアム・ハート）は、夢想家のゲイ。同室の、反体制運動家のバレンティン（ラウル・ジュリア）は、彼としだいに心を通わせていくが・・。これはやはり、モリーナ役のウィリアム・ハートの演技力の素晴らしさででしょう。全く派手ではなく、さりげない静かな繊細な演技。単調な日々を過ごす監獄の部屋の中、モリーナは大好きな映画の話を、夢見るような口調でバレンティンに話して聞かせる。最初は疎ましく思っていたバレンティンも、しだいに耳を傾けるようになる。映画の中の女優を丁寧に描写してみせるモリーナ。しぐさの一つ一つ、鮮やかな色のガウン。映画のストーリーと現実はモザイクのように混ざり合い、やがて悲劇的な模様を浮かび上がらせる。モリーナの奉仕的な無償の愛に心が痛くなる。ずいぶん昔に一度観たきりで、今回久しぶりに観返したら、以前では見えていなかったところがたくさん見えてきました。やはり私も成長しているんだな、という気分にさせられました。ウィリアム・ハートはこの作品で１９８５年のアカデミー、カンヌ映画祭共に主演男優賞を受賞しています。

  2005.06.30

• 「太陽と月に背いて」

  監督：アグニエシュカ・ホランド出演：レオナルド・ディカプリオ、デヴィッド・シューリス、ロマーヌ・ボーランジュ19世紀のフランス象徴主義の詩人を代表するアルチュール・ランボー（レオナルド・ディカプリオ）とポール・ヴェルレーヌ（デヴィッド・シューリス）の、やがて破滅に向かう退廃的で奔放な２年間とランボーの短い生涯の軌跡。彼はいったい何者だろう。天使か、悪魔か。顔は天使、心は悪魔。野蛮で下品で、若さゆえの残酷、天才ゆえの無謀。ディカプリオ演じる若き詩人、ランボーの身震いするような魅力。昔から観たいと思っていたこの映画をやっと観ました。そして、ディカプリオがこんなにも美しかったなんて、初めて知りました！華奢な肢体、機敏で乱暴な動き、魅惑的な目線、暴言を吐く口元。加えて、その詩作の恐るべき才能によって、ヴェルレーヌを虜にするのです。「ギルバート・グレイブ」でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の助演男優賞にノミネートされたあと、ディカプリオはこの作品のようなゲイの詩人や、「バスケットボール・ダイアリーズ」でのドラッグにおぼれるティーンエイジャーなど、あくの強い役を選んで出演してますが「バスケット～」では暗さが強調されすぎていたけれど、この作品では退廃的ながらも画像は美しく、絵画的で、小道具の使い方も良かったと思います。しかし、どのシーンをとっても絵になるディカプリオ。映画ってほんとにいいなあと思いましたね。２０歳の頃の彼の魅力をフィルムの中に永遠にとどめておけるから。これほどまでとは思いませんでした。私の中ではツボ！な一品です。賛否両論あるでしょうけど(^^;)

  2005.06.28

• 「シカゴ」

  監督：ロブ・マーシャル出演：レニー・セルヴィガー、キャサリン・セダ・ジョーンズ、リチャード・ギアあらすじ：1920年代のシカゴ。スターを夢見るロキシー（レニー・セルヴィガー）は、自分を売り出してくれるはずの愛人にだまされ、彼を殺してしまう。刑務所に入ったロキシーは、そこで彼女が羨望の目で見ていたキャバレーの売れっ子専属歌手、ヴェルマ（キャサリン・セダ・ジョーンズ）と出会う。手腕弁護士ビリー（リチャード・ギア）と共に、浮気した夫と妹殺害の過去を利用して一躍スターになるヴェルマを真似て、自分もスターになろうと画策するロキシーだったが・・。歌やダンスはもちろん良かったし、何を利用してもスターダムにのし上がろうとする女性のしたたかさと強さが心地よかったです。しかしお色気をふりまくる主役のロキシーよりも、ヴェルマを演じるキャサリンの方がダンスも歌もダイナミックで上手いし、迫力と存在感がありましたねえ。白と黒の対比を目立たせようとする演出かもしれないけど、映画評なんかをみてると私と同じような見方をする人が多くて、ちょっと安心しました。レニーは体重のことばかり騒がれすぎ？(^^;)監獄の格子の向こうにシルエットで浮かび上がらせてのダンスシーンの手法は劇団☆新感線の舞台、「阿修羅城の瞳」で使われてました。２００２年アカデミー賞で作品賞のほか、助演女優賞をキャサリン・セダ・ジョーンズが受賞しています。

  2005.06.27

• 「ロスト・イン・トランスレーション」

  監督：ソフィア・コッポラ出演：ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソンあらすじ：ハリウッド・スターのボブ・ハリス（ビル・マーレイ）はウイスキーのCM撮影で、若妻のシャーロット（スカーレット・ヨハンソン）はカメラマンの夫に付き添って来日し、東京のホテルに宿泊していた。ボブは妻との倦怠期、シャーロットはまだ日の浅い結婚生活と、自分の見えない未来、異国の地での孤独感を感じていた。二人はいつしか心を通い合わせていく・・。よく見かける日本の都会の雑踏が、最初、私にはちっとも日本に見えませんでした！；；これが外国人から見た日本というものなのでしょうか。カメラの撮り方のせいかしらん？でも観ているうちに、現在の日本の本質、ありのままの日本を映し出していることに気づきました。ボブの仕事の手配、通訳をする女性や、大仰なカメラマン、ゲームセンターでの若者、ナンセンスなバラエティ番組。でも、これは日本をバカにしているとか、それは違うと思う。私には監督の日本に対する愛情がひしひしと感じられました。この人は日本が好きなんだなあ、って。私は日本人の描写を見て笑ってしまったけれど、それが不愉快に、怒りに思う人がいるんですね。でも一生懸命にへんてこ英語を用いてボブと話そうとするおじいちゃんなんか、滑稽だけどとてもかわいく撮られていましたよ。主人公が京都で白無垢の花嫁と遭遇するシーンがあるのですが、静かに花嫁さんの手をとる花婿、それを観た主人公の表情。一瞬のシーンですが、心に残りました。穏やかな、大人の映画という感じ。出来るならもう少し英語が聞き取れるようになって、英語で観たいなあと思いました。

  2005.06.22

• 「ビッグ・フイッシュ」

  監督：ティム・バートン出演：ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー、ジェシカ・ラングあらすじ：ジャーナリストのウィル（ビリー・クラダップ）の父、エドワード（アルバート・フィニー）は空想好きな社交家。作り事ばかりを話す父親に、ウィルは反発を感じていた。しかし父が病気でもう長くは無いと知り真の父親を教えてほしいと願うが・・う～ん、良かったですｖｖメルヘンの中に父子のつながりを取り入れて。息子の産まれた日に、誰にも釣り上げられることの無かったビッグ・フィッシュを釣ったとソラ話をする父親。でも、息子の幼い頃、父親は殆ど家にいなかった。父親の家族への裏切りを疑う息子。病床にあり、もう先が長くない父親に、息子は言います。「本当のお父さんを見せてくれ」父親は応えます。「私はいつも私だ。わからないお前が悪い」父親の話す物語はとても荒唐無稽、でもとても楽しいのです。映像も綺麗だし。カラフルなキャンディーのような楽しいエピソードのいっぱい詰まったとても楽しいファンタジー。そしてラスト、私の頬には涙が流れていました。ティム・バートン作品、「シザー・ハンズ」は有名ですが私にはこちらの方が好みですｖいい作品でしたｖｖ

  2005.06.15

• 「ミスティック・リバー」

  監督：クリント・イーストウッド出演：ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコンあらすじ：幼馴染の３人ジミー（ショーン・ペン）、デイブ（ティム・ロビンス）、ショーン（ケヴィン・ベーコン）が路上で遊んでいたとき、デイブだけが連れ去られ、４日間監禁され陵辱されるという事件があった。２５年後、それぞれの人生を歩んでいた３人が、ジミーの娘が惨殺されるという事件によって再会する。ショーンは殺人課の刑事としてこの事件を担当し、デイブは事件の夜の不審な行動によって殺人犯の嫌疑がかかる。ジミーは警察より先に犯人を見つけ、殺すことを決意していた。（※　この先ネタばれありますのでご注意ください）謎解きの中に３人それぞれの人生や感情が絡み合い、観るものを飽きさせない展開。派手さは無い。勧善懲悪の正義や、友情や、そんなものは全く無い。現代アメリカの、社会のゆがみを淡々とリアルに描いているのみである。ずっと観たかったこの映画をやっと観ました。でも観る前にいろいろと情報を耳に入れてしまっていたことをちょっと後悔。何の前知識も無しにこの映画を観ていたら、またもう少し感じ方の違う部分もあったかもしれないと思う。「重い映画」だという人が多かったけれど、私はそれほど重いとは思わなかった。扱っている内容は深刻な要素ばかりだったけれど。「後味が悪い」という人が多いのも、うなづける。結局、無実の人間を殺してしまったのに、自分を正当化してのうのうとしているジミーに対しての感情ではないかな。しかし、無実だったデイブも、その前に人を殺している。自分自身も、過去、犯罪の被害者だった。ジミーの最愛の娘は、何の落ち度も理由も無くあっけなく命を絶たれてしまった。これが、現実。ひたすら、現実を描いている。だからこそ、後味が悪いと感じる人が多いのだろう。何のオーバー・アクションも無く、しかし巧みに事件の真相へと進んでいくさまは見事。ラストも、私にはこれでは終わらず、事件の続きがあるように思われた。デイブの事件に関して、ジミーとショーンの間で。奥が深い映画。子供では理解できないと思う。２００３年のアカデミー賞でショーン・ペンが主演男優賞、ティム・ロビンスが助演男優賞を受賞しています。この年の作品賞は「ロード・オブ・ザ・リング」だったけれど、「ロード～」と「ミスティック～」では同じ土俵で比べられる作品たちではないなあと思いますけどねえ・・。しょうがないですけど。

  2005.06.13

• 「ショコラ」

  監督：ラッセル・ハルストレス出演：ジュリエット・ビノシュ、ヴィクトワール・ティヴィソル、ジョニー・デップあらすじ：古い伝統を守るフランスの小さな町に風変わりな母娘がやってきた。母親、ヴィアンヌ（ジュリエット・ビノシュ）はそこでチョコレート・ショップをオープンする。お客の好みのチョコをぴたりと当てる不思議な力を持ったヴィアンヌは、訪れる人を幸せにして行くのだった・・。チョコレート・ショップがおしゃれで、チョコがすごく美味しそうです。甘い香りが漂ってきそう。大人のメルヘン。観終わった後、ほんわか幸せな気持ちになります。また、私がこの映画ですごく感じたのは、周りの人と違うからといって排除したり、自分を抑えてまで周りにあわせたりしなくてもいいということ。実はこの映画、ジョニー・デップが出てるので観てみたのですが(^^;)もちろんジョニーはまた渋くてかっこよかったですがそれよりジュリエット・ビノシュは良かったしちょっとアニメチックなほどの画面の撮り方、この映画によく似合ってました。

  2005.06.12

• 「キューティ・ブロンド」

  監督：ロバート・ルケティック出演：リーズ・ウイザースプーン、ワシュー・ディヴィス、セルマ・ブレアあらすじ：エル・ウッズ（リーズ・ウィザースプーン）は大学でファッション販促を専攻する、ブロンドの超人気者。ところが、プロポーズを待っていた、政治家志望のワーナー（ワシュー・ディヴィス）に、「政治家の妻にブロンド娘は軽すぎるから」といって別れを告げられる。ショックを受けたエルだが、一念奮起、猛勉強してワーナーと同じハーバード大学に見事合格し、弁護士を目指す。とにかく、元気で明るい！くよくよせず、いつも前向き、ポジティブなエルはとても魅力的。つまずきや偏見にもめげず、目標に向かって努力している姿には思わず拍手を送ってしまう。彼女のカラフルでポップなファッションや、ファー付のペン、ノートパソコンを買ったと思ったらピンクのiBookだし、書類の用紙がピンクで香水付(^^;)　と小道具も楽しい。女性蔑視の男性を一蹴しているところも好き。脚本が女性だからということもあるのでしょうが。ブロンド娘は頭が悪いと思っている男性より上位にたって見返したりお茶汲みをさせたりセクハラしたりの教授をやっつけたり。弁護士として法廷に立ち、彼女得意のファッションや美容に関することを駆使して見事無実を証明してみせたり、ちょっと漫画的なところもあるけれど、胸がスカッとします。ちょっと落ち込んでるとき、元気になりたいときにお勧めの映画ｖｖきっと、私もやるぞ！という気になりますよ♪

  2005.06.11

• 「ムーラン・ルージュ」

  監督：バズ・ラーマン出演：ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガーあらすじ：1899年、豪華絢爛なショウでパリの夜を彩るナイトクラブ、ムーランルージュ。しかし、その経営は傾きかけていた。そこでオーナーのジドラーは、看板女優サティーンに資産家のパトロンをつけようとする。ところがサティーンは青年舞台作家のクリスチャンをパトロンと勘違いし、彼を愛してしまった・・。オープニングから色、色、色の洪水。フェイドイン、アウトするＣＧの画像、疲れているときに観るとちょっときついかも、という印象(^^;)でも、これでもか、というくらいの豪華絢爛な群集ダンスシーンはやはり圧巻。バズ・ラーマン監督の独壇場といった風情です。ストーリーはまあ、大体わかってしまう流れですがそこは軽快なテンポでコミカルに進み、パワフルなミュージカルに仕上がっています。ちょっと濃厚お味のデコラティブなケーキのような一品ですｖ

  2005.06.06

• 「チョコレート」

  監督：マーク・フォスター出演：ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン１１年間服役の後、死刑囚として処刑された夫を持ったレティシア（ハル・ベリー）は、幼い一人息子をも交通事故で亡くしてしまう。人種差別主義者で、刑務所に勤めるハンク（ビリー・ボブ・ソーントン）は、一人息子が自分の目の前で自殺。偶然出会い、悲しみと喪失感から、お互いを必要としていく二人。だが、レティシアはまだ知らなかった。ハンクが、自分の夫の死刑執行人だということを・・・。父親から受け継いだ強い人種差別という偏見を持ったハンクが、自分とは意を反する心優しい息子をふがいなく思い、息子は父親の愛情を感じ取れずに苦しみ、自殺。ハンクは偶然とはいえ、レティシアと出会い、今までの自分を振り返り、新たな家庭を築こうとする。「チョコレート」というタイトル、これはどういう意味なのかしらん、レティシアの肌の色のことかしらと思っていたけれど、レティシアの息子は甘いものがやめられなくて肥満児だったり、ハンクはレストランで必ずチョコレートアイスクリームを注文したり、ああ、チョコレート、つまり嗜好品、愛情ということなのかな、愛に飢えている人のことかな、と思いあたりました。この作品でハル・ベリーはアカデミー賞主演女優賞を受賞。アカデミー賞史上初の黒人俳優の受賞ということで話題になりましたがやはり、抑えた目の演技が光ってました。ラスト、レティシアが事実を知ってしまって、わあ、どうなるのかしらん、とドキドキしたけれど、観客に想像させる含みを持った終わり方。にくいです。レティシアの、台詞の無い、表情の演技がぐっときました。じっくり観て欲しい映画ですね。

  2005.06.05

• 「恋におちたシェイクスピア」

  監督：ジョン・マッデン出演：グウィネス・パルトロウ、ジョセフ・ファインズあらすじ：１６世紀末のロンドン、新作を執筆中のシェイクスピア（ジョセフ・ファインズ）が、芝居好きの娘、ヴィオラ（グウィネス・パルトロウ）に恋をし、「ロミオとジュリエット」が出来上がる。二人の恋は物語と同じように展開していくが・・グウィネス・パルトロウは、私はそんなに美人だとは思わないけれど、この映画ではすごく綺麗に、可憐に見えました。衣装も素敵で、うっとり。エリザベス女王があまりに肖像画そっくりでちょっと私には笑えてしまったくらい。新作ができなくて四苦八苦するシェイクスピアや、男性になりすまして「ロミオ」の役を演じるヴィオラ、シェイクスピアの「十二夜」や「お気に召すまま」などの作品を織り交ぜた巧みな脚本がいいなあと思いました。楽しく観られる豪華な恋愛コメディー。ラストは、悲劇になるところをちょっとひねって余韻のある終わり方・・結構好評だったようですが私にはちょっと物足りないような気がしたんですが・・全体的にテンポがいいし、楽しい作品です。１９９８年のアカデミー賞、作品賞、主演女優賞、助演女優賞、その他多くの賞を受賞しています。

  2005.06.03

• 「ブルー・ベルベット」

  監督：ディヴィット・リンチ出演：カイル・マクラクラン、イザベラ・ロッセリーニ、デニス・ホッパー、ローラ・ダーンあらすじ：大学生のジェフリー（カイル・マクラクラン）は、ある日野原で切り落とされた人間の片耳を拾う。その事件に興味を持ち、深く関わっていくうちに、キャバレーの歌手ドロシー（イザベラ・ロッシーニ）と出会い、ドラッグ中毒のフランク（デニス・ホッパー）とも関わりを持つようになっていく。ジェフリーはごく普通の日常から、異常なまでの欲望と恐怖の闇の中に巻き込まれていってしまう・・・。むか～しに一度映画館で観ただけだったこの映画を、久しぶりに観かえしてみたら、細かいところをいっぱい忘れていました。あれ、こんなシーンだったっけ？というところがいっぱい。一緒に観に行った友達（誰だったかも思い出せない；；）に「なかなか良かったね～」と言ったら「ええっ、そう？」と言われた事を変に覚えています(^^;)とにかく、色彩が’原色！’というイメージ。冒頭の、青い空に白いフェンス、赤い薔薇がそれを象徴しています。そしてドロシーが着るベルベットのドレスのブルー（藍色ですね）。対してジェフリーの恋人になるサンディはいつもパステル調のドレス。デニス・ホッパーの演技がとにかく印象的でした！最後まで息もつけずじーっと観続けてしまったのは半分は彼の演技のせいかも。２度目なのに、ストーリーをちゃんと覚えていなかったせいもあり、「次はどうなるのかしら？」とはらはらして、ちっとも飽きずに見通してしまいました。カイル・マクラクランのデビュー作、「デューン」は英語で観たので（ロンドンで）ストーリーが殆どわからないまま、彼の綺麗な顔ばかりみて終わってしまったので(^^;)　彼の作品をまともに観たのはこれが初めてだったのですが好奇心旺盛な若者を自然体で演じてて、好感が持てました。すごく個性的な作品。ファンタジックなミステリーです。

  2005.05.30

• 「ナインス・ゲート」

  監督：ロマン・ボランスキー出演：ジョニー・デップ、フランク・ランジェラ、レナ・オリンあらすじ：世界中の希少本を探す、書籍の探偵コルソ（ジョニー・デップ）は、富豪の依頼を受け、世界に３冊しかないという伝説の悪魔の祈祷書を探してニューヨークからスペイン、ポルトガルと旅をするが、その先々で奇妙な殺人が相次ぐ・・。「悪魔の書」というだけでも怪しげで、それを追っていく過程はサスペンスです。コルソを守るようにつかず離れず現れる、バイクを乗りこなし武術にも秀でた謎の美女もミステリアス。カメレオン役者のジョニー・デップ、この作品ではメガネをかけ、髪をひっつめ、また違った役柄になりきってます。いったいいくつの顔があるのか・・(^^;)悪魔の書の中のイラストが非常に重要な要素なのですがそのイラストがとてもよかったです(^^;)私もあの「悪魔の書」が欲しい（爆）映像もとても綺麗。ロマンスキー監督の色ですね。ラストはちょっと消化不良な部分も感じましたが、不思議な世界観がよく出ていてなかなかよかったと思います。

  2005.05.27

• 「フロム・ヘル」

  監督：アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ出演：ジョニー・デップ、ヘザー・グレアムなんだかジョニー・デップづいてるついでにもういっちょう行きましょうか(^^;)イギリスの有名な切り裂きジャックの事件を根底にしたストーリー。この連続殺人事件を追うアバー・ライン警部をジョニー・デップが演じているわけですが、主人公の彼自体が妻子を失くした失意のためヘロイン中毒で幻覚を見ているという設定なのでとても暗いです；；なので、この映画に対する評価も賛否両論みたいですね。ジョニーファンには評価はいいみたいですけど。私自身は、イギリス好きが高じて切り裂きジャックの事件にも興味がありまして、何冊か本も読んでいるので、史実に忠実に描いてあるなあと思いました。あの時代のロンドンの暗くて鬱々とした雰囲気がよく出ているし。映像もリアルだし（血が苦手な私にはちょっとつらいところもありましたが；；）そうか、こういう推理もあったのかとちょっと感心したり。真犯人が結局あがっていないだけに、この事件はずっと語り継がれていくんでしょうね。ラストはちょっと切ないです。なんだか、重い石ころがごろんと胸に残ってしまったような感じがしました。ジョニーの演技自体はよかったですけど。

  2005.05.23

• 「スリーピー・ホロウ」

  監督：ティム・バートン出演：ジョニー・デップ、クリスティナ・リッチあらすじ：1799年、NY郊外の村で人間の首が次々と切り落とされるという連続殺人事件が発生。市警捜査官のイガポット（ジョニー・デップ）が調査に向かう。その村では、南北戦争で殺され、自分の首を求めてさまよう幽霊騎士の伝説があった・・。ホラーだと聞いていたのに、観るとちっとも怖くない(^^;)そこは鬼才と名高いティム・バートン監督らしく、生首がごろごろ転がってもなんとなくユーモラスなのでした。イガポットは意外すぎるほどにビビリでドジな役だし。そこがかわいらしかったですけど(^^;)首無し騎士がクリストファー・ウォーケンだったのにもびっくり！彼が出演しているとはちっとも知らなかったので。それが殆ど地の顔のままだったので余計に衝撃的（笑）私は彼のファンなので「出たな、ウォーケン！」と叫んでしまいましたよ（嬉しさのあまり）（注：首無し騎士なのにどうして首があるの？と突っ込まないでくださいね、首をはねられる前の首無し騎士の姿なのです）映像がすごく綺麗です。色がはっきりくっきりしているという印象。1999年（第72回）アカデミー賞の美術賞を受賞しています。純粋のホラーファンには物足りないと思います。私はホラーファンではないので怖くないこんな感じはありがたいですね～。

  2005.05.22

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  「耳に残るは君の歌声」

  監督：サリー・ポッター出演：クリスティナ・リッチ、ジョニー・デップ、ケイト・ブランシェットあらすじ：１９２７年、ロシア。ユダヤの少女、フィゲレ（クリスティナ・リッチ）は母と死に別れ、父はアメリカへ。やがてユダヤ人狩りから逃れ、イギリスに流れ着く。言葉が通じず、学校でもいじめられ、言葉をなくしていた彼女は、ジプシーの歌声を聴き、自分の声を取り戻す。父親を探しにアメリカへ向かうべく、彼女はパリに出てコーラス・ガールの職に就き、ロシア人ダンサーのローラ（ケイト・ブランシェット）や、ジプシーのチェーザー（ジョニー・デップ）と知り合う・・・・。すごく期待してみたのですが、映像は美しいのだけど、今ひとつ深い追求が無いと言うか・・。ラストがどうも、あまりにもあっけなさ過ぎると思うのです。全体的に、深くは語らず、観客に想像力を高めてもらおうとしているようなムードが漂ってると思いました。台詞に頼らず、表情の演技と言うのかな・・。ただ、ジョニー・デップの目の演技はものすごくよかったです。白馬に乗った王子の扮装で舞台に立つジプシーの役なのですが、その衣装が似合ってるし、彼のあの表情と目だけで台詞はいらない！という感じでしたね。私が観たジョニー・デップの作品の中では、これが一番かっこいいです（私にとっては(^^;)）クリスティナ・リッチはほんとに童顔ですね～。最初に彼女を見たときは子役かと思いましたもん(^^;)彼女もすごい目の演技でした。声も素晴らしかったです。

  2005.05.19

• 「フェーム」

  監督：アラン・パーカー出演：アイリーン・キャラ　　　リー・カレリ　　　ローラ・ディーン　　　アントニア・フランチェスキ　　　ポール・マクレーンN.Yの公立芸能学校に集まった、ショー・ビジネス界のトップに立つことを夢見る若者達を描いた作品。アイリーン・キャラが歌った大ヒット曲「フェーム」でアカデミー賞作曲、主題歌賞を受賞しています。アラン・パーカー監督の作品を観たのはこれが初めてで、すごく気に入り、あと「バーディ」や「エンゼル・ハート」やらを観たのですがすごく音楽の使い方がかっこいい監督だと思う。音が鳴り出すとみんなが思い思いに踊りだし、ピアノの上だろうが、タクシーの上だろうが、お構いなし。当時の私にはひどく斬新だった。まさにミュージカル。入学試験のシーンがすごく好きです。芸能学校の生徒達をドキュメンタリー感覚で映し出していくのだけど奇麗事でなく、生々しさが出ていて、リアリティがある。サクセス・ストーリーを期待してみると思惑が違うだろうけれど、現実はこういう感じだと思います。後に「フラッシュ・ダンス」が大ヒットした時、「フェーム」の方がいいな、と私は思いました(^^;)

  2005.05.15

• 「アメリ」

  監督：ジャン・ピエール・ジュネ出演：オドレイ・トトウ私はまず、画面全体の色合いの美しさが印象的でした。どの画面をとっても色合いが計算されてて、絵画を鑑賞しているような気分。衣装やバックの色まで全て計算されているよう。インテリアもおしゃれなのです。アメリ役のオドレイ・トトウのキュートな笑顔はこの映画のシンボルのよう。ストーリー的にはこれと言ったドラマはなく、引っ込み思案な女の子、アメリが周りの人々を幸せにするようにと些細ないたずらのようなことをしたりするのですが、アメリも一風変わった女の子だし、周囲の人々も個性的；；なんだか不思議で、煙に包まれたようになっているうちに、ほわほわんと幸せな気分を感じる映画です。

  2005.05.13

• 「ロミオ＆ジュリエット」

  監督：バズ・ラーマン出演：ロミオ・・・・・・レオナルド・ディカプリオ　　　ジュリエット・・・クレア・デーンズ　　　ティボルト・・・・ジョン・レグイザモ　　　マーキューシオ・・ハロルド・ペリノーアロハシャツに拳銃、ラテンにヒップ・ポップとソウル・ミュージック、無国籍でエキセントリックな現代の「ロミオとジュリエット」。監督がバズ・ラーマンなので、彼特有の斬新で過激な色使いが絵画的です。スピード感があるし。それなのに台詞は古典特有のあの調子なのですな。そのアンバランスさが面白いです♪演出の小道具が上手いと思うのですよ。ロミオとジュリエットが初めて出会うのが、熱帯魚の泳ぐ水槽越し。プールの中のラブ・シーン。海辺の移動遊園地のメリー・ゴーランド。ブルーな闇の中に多数のキャンドルの光が揺れる教会の内部。私はこの頃のディカプリオが一番好きなのです。「ギルバート・グレイプ」の頃はやせすぎだし最近はすっかり貫禄がついてしまって・・（いや、それもいいんですけどね；；）このロミオは彼にぴったりあってると思います。ジュリエット役のクレア・デーンズとのバランスもいいと思う。ディカプリオ君は童顔だからね・・(^^;)従来の古典が好きな人にはどうも受け入れがたいかもしれないけれど、嵌る人は嵌っちゃうと思います；；

  2005.05.08

• 「セックスと嘘とビデオテープ」

  監督：スティーブン・ソダーバーグ出演：ジェームズ・スペイダー、アンディ・マクダウェル、ピーター・ギャラガー、ローラ・サン・ジャコモあらすじ：アン（アンディ・マクダウェル）は弁護士の夫、ジョン（ピーター・ギャラガー）と理想的な生活を送っていた。しかしジョンは、アンとは全く性格の違う奔放な妹、シンシア（ローラ・サン・ジャコモ）と浮気をしていたのだ。ある日、ジョンの大学時代の親友、グラハム（ジェームズ・スペイダー）がやってきたことから、３人の虚構の日常は大きく変化していくこととなる・・。後にアカデミー賞監督賞に輝いたソダーバーグ監督のデビュー作にして、1989年度カンヌ国際映画祭のグランプリを受賞した作品。このとき、監督は弱冠２６歳だったと言うからオドロキ！ジェームズ・スペイダーはこの作品で主演男優賞を受賞しています。ジェームズ・スペイダーがただの変態みたい、と言う人もいたけれど(^^;)下手な人が演じたらもっと’変な人’になってたのではないかと思える、ちょっと難しい役だと思います。これと言って不満は無いけれど、何かに不安を感じているアンを演じたアンディ・マクダウェルの抑えた演技もよかったです。アンの妹役のローラ・サン・ジャコモが、個性的な顔立ちもあいまって印象的でした。（こんなにも似てない姉妹なんてあるんかしら、何て思ったけど；；）美人で、人気者の姉にコンプレックスがずっとあったんでしょうね、それで姉のものを取り、自分の方が勝ったと思いたいんでしょう。でもなんだかんだと言ってもやはり姉妹、いがみ合わないところが好きです。人は、話すことによって自分の中の自分にはわからないものを吐き出すことができるのかな、と思いました。だいぶ昔に見たきりだったので、今回観返してみたら、前回気がつかなかった細かい部分とかいろいろあって、やっぱり私も人生経験を積んだな、と思いましたです(^^;)　いろいろな意味で。

  2005.05.06

• 「ぼくの美しい人だから」

  監督：ルイス・マンドーキ出演：スーザン・サランドン、ジェームズ・スペイダーあらすじ：若くてハンサムなエリート社員のマックス（ジェームス・スペイダー）は、ふとしたことから４０過ぎのウェイトレス、ノーラ（スーザン・サランドン）と出会い、酒に酔った勢いで一夜を共にしてしまう。マックスは妻を、ノーラは息子を亡くしており、孤独を抱えていた二人は愛し合うようになるが、年齢も環境も全く違う二人は、様々なことで衝突しあうことに・・。ノーラの、どんなときにも自分の自尊心を失わない強さに圧倒されました。私だったら絶対に、自分の年齢や美貌や境遇を彼と比べて卑屈になってしまうだろうに、彼女は全くそんなところは無い。相手に媚びたりはしない。そういう、凛としたところにマックスは惹かれたのでしょうか。スーザン・サランドンが上手いんですよね。ジェームス・スペイダーは綺麗です(^^;)何かの雑誌でこの作品を嫌いだとおっしゃっていた漫画家さんがいたのをよく覚えています。ジェームス・スペイダーも、’もっと作品を選べばいいのに’とよく言われてるみたいですね；；でもこの作品、私には不思議な感じのする、心にずっと引っかかる（誉め言葉ですよ）大人の映画だなーと思いました。なかなかの佳作ですよ。でもこのDVDのジャケットはちょっと・・(^^;)ビデオだったときは、二人が落ち葉の林の中を散歩してるシーンのジャケットだったはず・・。（マックスが、ノーラの解けた靴紐を、ひざまずいて直してやるシーンなのです。この映画を象徴するシーンかな）そのままにしておいて欲しかったですね(T-T)

  2005.05.04

• 「モーリス」

  監督：ジェームズ・アイヴォリー原作：E.M.フォスター出演：ジェームス・ウィルビー、ヒュー・グラント、ルパート・グレイヴスあらすじ：ケンブリッジ大学に入学したモーリス（ジェームズ・ウィルビー）は、上流階級のクライヴ（ヒュー・グラント）と知り合い、彼から告白される。若い二人は愛し合うようになるが、弁護士を目指すクライヴはモーリスに別れを告げ、結婚してしまう。傷心のクライヴの前に現れたのは、狩猟番の青年、アレック（ルパート・グレイブス）だった・・。古きよき時代のイギリス、名門ケンブリッジの学生生活、別荘での乗馬での狩猟、クリケットシーン、イギリス好きの私には目がきらきらしてしまいそうなシーンがいっぱい(^^)ストーリーといい、好きな人にはたまらない映画でしょう。バイブル的ともいえるかも？(^^;)同性愛好者には厳しい時代、クールに普通の社会に溶け込もうとするクライヴに、リアルさを感じました。そういう人は大勢いたのではないでしょうか。モーリスの、新しい愛を成就して純粋に生きようとする姿も心を打ちます。性別や、身分を越えた本当の愛情。私はこの映画でヒュー・グラントを知りました。何てハンサムさんなのだろうと思って・・。大分年数を置いて、ラブコメ路線の映画の常連になってるのを知ったときはちょっと意外でしたが。アレック役のルパート・グレイヴスも結構気に入っていたのですが、今はどうされてるんでしょうね・・？この後、ジェイムス・ウィルビーとルパート・クレイヴスが共演していた映画、「一握の砂」のポスターが、当時ロンドンに行ってたときに地下鉄の通路にいっぱいはってあったのがすごい印象的で、よく覚えてます☆１９８７年のヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞、男優賞にヒューとジェームスが受賞しています。

  2005.05.03

• 「ニジンスキー」

  残念なことに、この映画、もうビデオももちろんDVDも手に入れられないようです・・。当時、遠い映画館までわざわざ出かけて観て気に入ったのですがもう二度と観ることはできないんでしょうか(T T)ニジンスキー役はジョルジュ・デ・ラ・ベーニャ、ロシアバレエ団の主催者ディアギレフをアラン・ベイツが演じてます。当時アメリカン・バレエ・シアターにいたデ・ラ・ベーニャは若くて、甘いマスクだし、踊りも素晴らしかった。特に「牧神の午後」。まあ、当時私は他のダンサーの踊りをあまり観たことが無かったので比べようも無いんですが(^^;)私のニジンスキーのイメージそのものだったことを覚えています。ディアギレフ役のアラン・ベイツもディアギレフそっくり。ニジンスキーは芸術的でセクシーで斬新なバレエを踊るダンサーだったのですがその舞台生活は彼の狂気で幕を閉じます。あまりの自分自身の芸術性を追い求めた結果だったのでしょうか・・。ダンスシーンや、ドレスや小道具も素敵だったと記憶しています。もう一度観てみたいです。

  2005.04.30

• 「戦場のピアニスト」

  監督：ロマン・ボランスキー原作：ウワディスワフ・シュビルマン出演：エイドリアン・ブロディポーランド人ピアニストのシュビルマンの、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害で追われた日々を綴った自叙伝を映画化したもの。ナチスの非道ぶりはいろいろな本や映画で観るけれど、本当に、人間を人間と見ていない、これが現実に起こったことだと思うと、心臓が凍りつくような戦慄を覚えます。でも、こんな重いテーマの映画が鬱々と暗くならないのは映画全体のトーンが明るくて綺麗なのと、オーバー・アクション無しに、淡々と描いてあるせいかな、と思いました。監督のボランスキー自身が実際、ナチスに追われた事があると聞き主人公のシュビルマン（エイドリアン・ブロディ）が逃げ回る描写がリアルなのも納得です。シュビルマンは結局、自分のピアニストとしての芸術性、そしてそれがわかる人物によって命を助けられるのですが、そのときのピアノ演奏が素晴らしかったです！そしてとうとうドイツが敗れ、自由の身になって外に出たときの、廃墟となった白い街並み！圧巻でした。観終わった後、しばしぼーっとしてました。この作品は2002年のアカデミー賞、主演男優賞と監督賞、脚色賞を受賞しています。

  2005.04.27

• 「リトル・ダンサー」

  監督：スティーヴン・ダルドリー脚本：リー・ホール音楽：スティーヴン・ウォーベック出演：ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ１９８４年、イギリス北部の炭鉱町に住む１１歳のビリー（ジェイミー・ベル）が、ふとしたことからバレエと出会い、バレエの先生の熱心な指導の下、バレエダンサーの道へと進んでいく・・と言ったお話なのですが、主人公のビリーの、「踊ることが大好き！気持ちいい！」と体中で表しているダンスがすごくいいのですｖｖダルトリー監督初の長編映画らしいのですが場面展開の変わり方や、音楽の使い方がとても私好みで気に入ってしまいました。ビリー役のジェイミーは、オーデションで多数の応募者の中から選ばれたらしいけれど、合格の電話が家にかかってきたとき、そんなことより自分の好きなＴＶ番組の方が気になっていたとか(^^;)　そういうところが天才なんでしょうかね？？ラスト、成長したビリーが映ったとき、えっ、と思ったらやっぱりアダム・クーパーでしたねえｖｖ幸せな気分にしてくれる、とてもお気に入りの１品です♪

  2005.04.26

• 「いつか晴れた日に」

  監督：アン・リー脚本：エマ・トンプソン出演：エマ・トンプソン、アラン・リックマン、ケイト・ウィンスレット、ヒュー・グラント１９世紀初頭のイングランド。父親が亡くなり、母と共に大きな農場を離れ新しい家を探す３人姉妹のお話。実は私はこの映画の内容を知らなくて、ヒュー・グランドが出てるのね、観てみようかしら、と思って観たのでした。ところがヒュー・グラントはそっちのけで、ストーリーに没頭してしまったのでした(^^;)３人ともそれぞれ性格の異なった姉妹。長女（エマ・トンプソン）は石橋をたたいて渡るほどの慎重さ、次女（ケイト・ウィンスレット）は自由奔放。プレイボーイタイプがお好き。対照的な二人の恋の経過をつづってあるのですが、次女の若さゆえのはじけぶりは判るような気がしました。プレイボーイに振り回され、心を痛め・・でも結局、本当の愛に気づくんですよね、いいなあ(^^)長女はじれったいぐらい自分より周りに気を使って、自分の恋は後回し。最後はどうなっちゃうのかしらとドキドキしたけれど、ラストは一緒に泣けてしまいました。１９世紀頃のファッションも素敵。女性のドレスが、締め付けない、ゆったりとしたデザインになってきた頃ですよね。バックに流れるピアノの効果もうっとりデスｖｖ心がほんわかになる映画。質のいい小説を読んだような気分になりました。エマ・トンプソンは脚本も書くのですね。すごい。

  2005.04.25

• 「エド・ウッド」

  監督：ティム・バートン出演：ジョニー・デップ、マーティン・ランドー、サラ・ジェシカ・パーカー史上最低の映画監督と呼ばれながらも、映画に情熱をかけてＢ級映画を撮りつづけたエドワード・Ｄ・ウッドＪｒ（エド・ウッド）を描いた作品。すごくテンポがよくて、登場人物たちもみんな個性的で面白い。その中でも、かつてドラキュラ役で名声を得ていたが今や落ちぶれた老役者を演じたマーティン・ランドーの演技が素晴らしかったｖｖ彼は1994年のアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞どちらも助演男優賞を受賞してるんですね。納得です。ジョニーデップは、女装趣味のあったこの監督役をコミカルに演じていて好感が持てました。実は私、昔映画監督もやってみたいな～などと憧れたことがあるのですが(^^;)（←真剣に聞かないでくださいね、私はいろんなものになってみたかった子供だったので）、映画作りというのは資金集めが大変なんですよね～。この映画を観て改めて思いました(笑)ドラキュラ映画や、エド・ウッドが遊園地でデートして入るのがお化け屋敷だったり、ティム・バートン監督らしくて楽しかったです。

  2005.04.23

• 「ウィロー」

  監督：ロン・ハワード製作総指揮：ジョージ・ルーカス出演：ヴァル・キルマー、ジョアンヌ・ワーリー、ワーリック・ディヴィスあらすじ：暗黒の世界を救うために生まれた赤ん坊を拾った小人族のウィロー（ワーウィック・ディヴィス）が、罪人として囚われていたマット・マーティガン（ヴァル・キルマー）と共に邪悪な女王を滅ぼすために旅に出るが・・。指輪物語を彷彿させるようなストーリーですが、救世主となる赤ん坊がとてもかわいいし、登場人物のキャラクターやセットもいいし（そりゃ、「指輪物語」ほどお金かかってませんが；；）よくまとまってるしロマンスもあるし　わくわく、ドキドキさせてくれます。やっぱり、ジョージルーカスの脚本だからでしょうか？ヴァル・キルマー演じるマット・マーティガンがとってもいいのですｖｖハンサムでもなく、頭もよくないんだけど、強くてたくましくて、単純で豪傑で、ユーモラスで、とってもいい味を出してます！当時、一緒に観た友人が惚れてました(^^)私は昔にビデオを買いましたが、最近ＤＶＤが出てます。文句無く楽しめる作品だと思います。

  2005.04.22

• 「ヒドゥン」

  監督：ジャック・ショルダー出演：カイル・マクラクラン、マイケル・ヌーリーあらすじ：ロサンゼルスで凶悪な殺人事件が多発。善良な市民が急に凶悪に変貌し、殺戮を始める。その正体は、人間をボディ・スナッチするエイリアン。事件を追うＦＢＩ捜査官だけがその正体を知っていた・・。カー・チェイスに銃撃戦、ＳＦ、ホラー、サスペンス、多くの要素が盛りだくさん。でもただのホラー物とは違い、登場人物の感情も深く描き出している。現在のＣＧ盛りだくさんの作品と比べると画像的には見劣りするけれども、そこがまた魅力となっている。Ｂ級映画のＡ級品と言えるかも？(^^;)またこの作品、カイル・マクラクラン演じる寡黙でクールなＦＢＩ捜査官（もう一つのオチもついてるし）が、冷やりとするほど美しい！♪ラストが、その後のストーリーを彷彿させる終わり方で、これまたいいのですｖｖ1988年度アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭でグランプリを受賞。嵌る人は嵌ってしまう、特殊な魅力のある映画だと思います。

  2005.04.20

• 「チャンス」

  監督：ハル・アシュビー出演：ピーター・セラーズ、シャーリー・マクレーン、メルビン・ダグラスあらすじ：読み書き不能、生い立ち不明、庭師の仕事だけをして生きてきた男、チャンス（ピーター・セラーズ）。老主人が亡くなり、生まれて初めて外の世界に出た彼は、ふとしたことから経済界の大物ベンジャミン（メルビン・ダグラス）と知り合い、彼の邸宅に居候することになる。チャンスが語る植物の話を経済論と勘違いされたことから、彼は一躍有名人となるが・・。私がまだ学生で、時間はたっぷりあるがお金の無かった頃、３本立て、４本立てで古い映画を上映している映画館がありまして、他の映画目当てで行ったのに、何の予備知識もなかったこの映画の面白さに魅了されました。これが知る人ぞ知る有名な作品だと言うことは後になって知りました。なんというブラックユーモア！純粋無垢な彼の語る言葉を飛躍解釈して、彼が名士に仕立てあげられていく過程のなんという巧みさ！ピーター・セラーズが上手いんですよね～。まさに大人のファンタジーです。さりげないラストがまたこの映画を象徴していると思いました。

  2005.04.18

• 「ボーイズ・ドント・クライ」

  監督：キンバリー・ピアース出演：ヒラリー・スワンク、クロエ・セヴィニー実際にあった事件を元に作られた作品。ヒラリー・スワンクは性同一障害を持った女性を、まさに体当たりで演じ、1999年のアカデミー賞主演女優賞を受賞した。私はこの映画に関して何も知らないまま、なんだか面白そうと思ってレンタルしてきて観たのだけど、その内容に衝撃を受けました。ヒラリー演じる主人公がかわいそうでかわいそうで、痛々しくて・・。真実が発覚したとき、恋人はそれでも彼女のことを愛したのには感動したけれど、その後の悲劇にはもう私は目を瞑ってしまいたいぐらい・・；；実は私はこの映画を好きだけれども、何度も観たくない映画なのです。観るとつらすぎて・・。こういうのはこの映画のほかにはただ１本、「火垂るの墓」だけ。これも観ると泣けてきて泣けてきて、かわいそうで観られないのです。細い肢体にショート・ヘアのヒラリーは、本当に２０歳の少年のようで、自分を男として、恋人とうまくやっていけると信じて疑わない、無邪気なまでの純粋な青年（女だけど）を見事に演じてます。彼女はまた本年度のアカデミー賞主演女優賞を「ミリオンダラー・ベイビー」で受賞してます。ほんとに個性派女優だなあと思いますね。

  2005.04.16

• 「デッド・ゾーン」

  昔TVで放映されたのをビデオにとっていた友人に借りて観て気に入り、もう一度観たくてレンタル店を探したのだけど、当時住んでいた街の近所の店舗にはどこにも置いてなくて、友人にダビングしてもらって数年後にやっと観たと言う、私にはいわく付の映画。すごくお気に入りです。監督：デヴット・クローネンバーグ原作：スティーブン・キング出演：クリストファー・ウォーケンあらすじ：高校教師のジョニー・スミス（クリストファー・ウォーケン）はある夜交通事故に遭い、５年間の昏睡状態から奇跡的に目覚めるが、その後、自分には触れたものの過去や未来が見えてしまう超能力が備わってしまったことを知る。結婚を約束していた女性は既に別の男性と結婚しており、失意のジョニーは、その超能力を使って様々な事件を解決するが、ある日、彼は上院議員候補のスティルソンと出会う。ジョニーが彼から予知したのは、スティルソンがやがて大統領となり、核ミサイルのスイッチを押すという事だった。ジョニーは、苦悩の末、ステイルソンの暗殺を決意するが・・。ストーリーがすごく気に入って、原作も読みました。これがスティーブン・キングとの出会いです。観るものを飽きさせないストーリー展開、次々と起こる事件の解決、愛するものを失った悲しみ・・。自分を犠牲にしてまでも貫く正義、それに至るまでの主人公の苦悶。そして、衝撃のラスト・シーン！このラストには私は完全にやられました！すごいです。怪優と呼ばれるクリストファー・ウォーケン、私のお気に入りの俳優ですｖ「スリービー・ホロウ」では「首なし騎士」と言う怪物に殆ど素顔で登場してて、彼が演ってるとは知らなかった私は思わず歓喜の声を上げてしまいましたよ(^^;)私の中ではクリストファー・ウォーケンの作品、スティーブン・キング原作映画の中でのナンバー１ですねｖｖ

  2005.04.13

• 「存在の耐えられない軽さ」

  監督：フィリップ・カウフマン原作：ミラン・クンデラ出演：ダニエル・デイ・ルイス　　　ジュリエット・ビノシュ　　　レナ・オリンあらすじ：’プラハの春’を生きた３人の男女を描いた同名のベストセラー小説の映画化。有能な外科医のトマシュ（ダニエル・デイ・ルイス）は典型的なプレイ・ボーイ。アパートに押しかけてきた一途な女性、テレーズ（ジュリエット・ビノシュ）との結婚後も、以前から付き合っている画家のサビーナ（レナ・オリン）と関係を続けている。やがてプラハにソ連軍が軍事介入し、二人はスイスへ・・。まず、鼻歌を歌いながら脳外科手術をするトマシュのシーンから始まり、私は度肝を抜かれてしまった；；純粋にトマシュに惹かれるテレーズ、しかしそれを裏切るようなトマシュの女性関係の奔放ぶり。ダニエル・デイ・ルイスは私の好きな俳優である。一つのイメージに凝り固まらず、柔軟に様々な役をまるで別人のように演じ分けてしまう。「眺めのいい部屋」の取り澄ました貴族や、「マイ・ビューティフル・ランドレッド」でのホモ・セクシュアルの青年、どれをとっても顔かたちや雰囲気でその役に見事になりきっている。どうも私は、プレイ・ボーイを演じるのが上手い役者に惚れてしまう傾向があるようなのに最近気がついた(^^;)幸せの絶頂時に、意外な展開でラストを迎えるのだが、女性（人生）を軽いもののように扱い生きてきたトマシュも、歴史の中ではただの一つの軽い存在に過ぎない・・。男の色気で演じるダニエル、可憐なジュリエット、大人の女のレナ。三人の魅力が重なり、歴史の動乱の写実映像とともに奥の深い大人の映画だと思います。

  2005.04.12

• 「ベティ・ブルー」

  個性的だけど、私の大好きな映画です。監督：ジャン・ジャック・べネックス原作：フィリップ・ディジャン出演：ジャン＝ユーグ・オングラード、ベアトリス・ダルストーリー：小説家志望だが、しがないペンキ塗りの青年ゾルグと破天荒な性格のベティが恋に落ちた。ゾルグの才能を信じ、彼が小説家になり、彼の子供を身ごもることを強く願うベティだが、その愛情の激しさゆえに、彼女の心は少しずつ破綻してゆく・・。まず驚くのはベティの突拍子もない行動の数々。でもそれは彼女の自分に正直な、純粋すぎる性格のせい。ベティ役のベアトリス・ダルはまさにはまり役。キュートで小悪魔的で狂気を含んで魅力的。そんな彼女に振り回されながらも、ゾルグは好青年のようでいてなかなかの洒落者。彼女のために女装して強盗するところが、切羽詰っているはずなのに妙に笑いを誘う。ラストも、哀しい結末のはずなのに悲哀にならず、明るい未来の予感を残して終わるので後味は悪くない。こういったひねりをきかせるのはフランス映画っぽいところかな。私がこの映画にひかれるのは、主人公達の奇抜な行動から受ける面白さもあるけれど、ベティのような激しい愛情を羨ましく思うからだと思う。それほどまでに強い感情を私はもてないから。ふたりが即興でピアノの連弾をする場面があるのだけど、綺麗な優しい曲で、あんなに穏やかなまま二人が暮らせていれば幸せだったろうになあと思う。

  2005.03.29

• 「バーディ」

  私の大のお気に入りの映画です。１９８４年、アメリカ監督：アラン・パーカー音楽：ピーター・ガブリエル出演：マシュー・モディン、ニコラス・ケイジストーリー：ベトナム戦争によって神経を蝕まれてしまい、鳥になろうとする幻想に取り付かれたバーデイを彼の親友だった、同じくベトナム戦争で負傷したアルが現実の世界に引き戻そうとするが・・ふたりの、いたずらばかりしていた少年の頃のたくさんのエピソードがとても楽しい。鳥に異常に興味を示し、人間の女性より雌の鳥に惹かれてしまうようなアルを、マシュー・モディンは巧みに演じている。鳥になった夢を見て、鳥の視線でのカメラワークの映像は、観る者をまでもバーディの精神内にまで入り込ませてくれる。また、アラン・パーカー監督は、音楽の使い方がとても上手い。彼の作品は結構好きで幾つか（「フェーム」、「エンゼル・ハート」など）観ているけれど、どれもいい音をいい効果で使っていると思う。ラストが、また効果的で、すごく印象的。ラストはすごい難しいと思うけど、この映画に関してはすごいひねりが効いていてとてもいいと思う。しかし、昔、友人が「実はバーディがじゃなくて、実はアルのほうがもっと繊細なんじゃないの」といった言葉があるけれど、それは言えてるかも、と思った(^^;)

  2005.03.24

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