引越~韓国の住宅事情
7月末に3年ほど住んだアパートから同じ市内のアパートへと引越しました。このために共働きをしてきたというと大げさかもしれませんが、ともかく前の家より新しく倍ほど広いアパートへ入居して、今までがんばってきてよかったなぁ・・と感慨深いものがあります。さて、韓国でのアパートとは日本でいう団地やマンションのことで、韓国の経済発展とともに人気が出てきました。今や、一戸建ての住宅はどんどん取り壊され、再開発という名のもと空高くそびえたつアパート群が、ソウルはもとより韓国の都市の風景となっています。韓国ではアパートをはじめ住宅を購入するという方法の以外に、チョンセ(伝貰)、ウォルセ(月貰)といったような韓国独特の賃貸システムがあります。チョンセとは、住宅の入居時にその住宅価格の6~8割程度を保証金として家主に支払うことで、毎月の家賃はタダというシステムです。ウォルセは契約金の一部を支払い、毎月の家賃を別途支払うことになります。家主は、保証金を銀行などに預けた金利によって収入を得るという仕組みですが最近では韓国も低金利のため(それでも4%ほどです)ウォルセで契約をしようとする家主も増えてきたそうです。また、チョンセ金自体が高額であるため、お金の余裕がない人たちはウォルセというシステムを利用する場合もあります。さて、この契約金ですが、保証金を返してもらう際に家主が別の目的で使いこんでしまったり、長期的に預けてしまったりとで、大体の場合は家主が次の入居者から預かった保証金を退居者に渡すという場合が多いです。そのため、同じ日に新しく住む人と、引っ越していく人が同時に引っ越すという風景が良くみられ、私たちの場合もまさにそうでした。これが、何が嫌かというと入居先の家を充分メンテナンスしてない状態で引越しなければならないということ。日本では不動産業者がしっかり住宅を管理していて、引越があれば、現状回復をしっかりして、軽く掃除をしただけで新しい入居者が引っ越してこれますよね。こういった日本の常識(?!)になれてしまうと、韓国の引越にショックを受けるかもしれません。なにせ、本当に出て行ったそのままですから・・・・また韓国の引越業者も日本と比べると雑というかなんというか・・・今回私たちは平日に引越しでお互い仕事があるので時間的余裕がないだろうということで初めてポジャンイサ(日本で言うところのお任せパック)で引越をしたのですが、必要なかったようです。というのも、前もって大きな家具の掃除からはじまって、荷作りも大体は自分たちでしてしまったから。(業者も、私たちがすることあまりないですねというぐらい)残った荷物をプラスチックのかごにぼんぼん投げる様子をみて、ほとんど自分たちでやっておいて良かったと痛感しました。(業者によってはもっと丁寧なところもあるのでしょうが・・・)そして、新居にも荷物の搬入だけしてもらって、あとは自分たちでやりますのでと業者には帰ってもらい、二人で整理整頓をしたから一般の引越しと変わりなかったのです。これに新居の掃除も加わって2週間ほどは掃除に明け暮れる日々でした。前の住民があまりきれい好きじゃなかったようで、本当に築2年ちょっと?というぐらいだったのですが、大掃除のおかげできれいになりました。チョンセ契約なので、これから何年住むかわかりませんが、新しい環境でまたがんばっていきたいと思います。