宮部みゆきドラマ『火車』
妖怪人間ベムと重なっていたのでビデオに撮って今見ました。 う=む、よくなくはないが、いまいちだった。 刑事を上川さんがやったので飽きずに見てられたけど、この作品の最大のポイントは、カード社会への警告と悪徳商法のえげつなさを抉り出したところだったのに、それがなんともお粗末でした。 山場は元夫が語る犯人の女性の生い立ちです。 逃げても逃げても追いかけてくる借金取りの怖さ、どんどん堕ちていく女性の姿、ヘルス嬢になった女性の唇がかさかさになっていたという原作のシーンは今でも忘れません。 ところが、『砂の器』の親子の放浪シーンを「二人の苦労はたいへんなものでした」で終わらせるぐらいの扱いでした。 佐々木希という女優としては素人の人を抜擢したのなら、後姿だけでも誰か演技派がやるべきだったのではないでしょうか。 それでも、「魔術はささやく」ほどひどくはなかったです。一体プロデューサーは何がしたくてあんなにつまらないものを作ろうとしたのかと疑問でしかたがなかったです。 今日は映画「悪人」を早くもやるんですね。これも見そびれていたので楽しみです。これはある意味原作を超えていると期待しています。