下記の記事を見つけました。
学校探しされている方の参考になればと思います。
そわそわして落ち着きがなく、忘れ物が多い。読み書きは苦手......。発達障害を持つ子どもが、フリースクールなど民間の学校で目立つようになった。言動がなかなか理解されず公立校で居場所を失い、入学してくる子も少なくない。【山本紀子】
◆東京共育学園
黒板に書かれた数式をにらみ、男子生徒が叫んだ。「せんせー、意地悪な問題だなあ」。うつむいたまま「自信がない」とつぶやき続ける子もいる。高校1年生に数学を教える田中久佳校長は「集中力が途切れ始めたなあ。あと3分だ、がんばれ」と励ました。
「東京共育学園高等部」(東京都北区)では、110人の生徒のうち発達障害とみられる子が32人いる。通信制高校に通う子のサポート校として不登校の生徒を積極的に受け入れるうちに、発達障害に悩む子が目立つようになった。こうした子は「普通と違う」との理由でいじめにあい、普通の学校に通えなくなった経験を持つことが多い。田中校長は「同じ境遇の子も多く、こぢんまりした雰囲気の当校に集まるようになった」と話す。
そわそわしがちな注意欠陥多動性障害(ADHD)の子には、頻繁に声をかけ、自閉症の子には目をしっかり見て話す。スタッフはそんな心がけで子どもに接する。しかし、田中校長は小中学校時代の生活指導や学習対応がしっかりなされていないと感じることが多い。「まずは子どもたちの自尊心を培うことが大切。意識的にほめる回数を増やしている」と強調する。
ADHDのある高1男子は「中学ではいじめられ、スコップを持った子に追いかけられたこともあった。ここは、みんな優しいし、先生も親しみやすい」と話す。
◆相談しやすく配慮
高校の授業は通常50分間だが、同高は集中力のない子に配慮して一コマ40分間にしている。また、発達障害の子の理解に応じ、英語と数学は進度別にクラスを分けて授業を行う。テストで0点を取った子には別の課題を出し、こなせれば単位を認める。
生徒と教員の垣根をなくし、相談しやすい雰囲気づくりにも気を配る。職員室はなく、教職員は生徒がたむろするラウンジに机を並べて勤務し、時には一緒に昼食をとる。さまざまな配慮で「学校を嫌いになる子はいなくなり、不登校もほとんどない」(田中校長)という。
◆湘南ライナス学園
発達障害の子を集めて専門教育をする民間校も増えつつある。神奈川県小田原市の「湘南ライナス学園」は学習障害を持つ子の母親学習会を母体として05年、構造改革特区で開校した。小学3年生から高校生までの30人弱が学ぶ。
ADHDの男子生徒(17)は落ち着きがなく、以前通っていた小中学校や家で、いつも怒られていた。父親からは頻繁に暴力を振るわれる一方、クラスで暴れ、思春期に入って母親に手をあげるようになった。一時はゲームに依存して、昼と夜が完全に逆転し、ライナス学園に入学後も暴力は止まらなかった。
困り果てた母親がある時、家を飛び出したのが転機になった。学校から「教員が暮らす寮に住んでみては」と勧められ、男子生徒は自宅を離れた。寮で一緒に暮らす増田和也教諭は「入学当初は『おれが悪い』との思い込みが強く、心を通わすのが難しかった」と振り返る。スタッフは、男子生徒が友達に手を出しても強くは責めず、穏やかに諭して見守り続けた。
◆「先生信用できる」
変化が出始めたのは約1年後。授業を飛び出すこともなくなり、教員の話に耳を傾けるようになった。暴力も影をひそめた。
「中学まではいつも『お前はダメ』と言われ続けて警戒心がいっぱいだった。ここの先生は厳しいけれど優しくて、信用できる」と男子生徒は話す。母親も「否定され続け、自分を卑下していた息子だったけれど、支えてくれる人がいるのを実感して、変わった」と喜ぶ。
学習障害(LD)の男子中学生は、字が重なって見える障害がある。見えた通りに書くといつも学校で怒られ、ライナス学園に入学した当時、能面のような表情をしており、笑うことがなかったという。専門の教材で学んで小学校高学年で字が書けるようになり、笑顔を取り戻した。
◆孤立する保護者
発達障害の子は、行動などが理解されずに教員や友達から冷たい扱いを受けがちだ。親も周囲に謝り続け、時には「育て方が悪いせいだ」とも責められて、心身ともに疲れ果てるケースが多い。吉崎真里学園長は「保護者を孤立から救うことが大切」と、親向けのカウンセリングで、心の持ちようや子どもへの対応を伝授している。
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◇学習困難児、比率高く--東京周辺の民間校にアンケート
毎日新聞が東京都と周辺の神奈川、千葉、埼玉3県のフリースクールやサポート校、技能連携校など民間の教育機関にアンケートしたところ、発達障害児が30%以上在籍する学校が3割に上ることが分かった。民間の学校が、学習困難を抱える子を受け入れざるを得ない傾向が浮き彫りになった。
アンケートは先月、約300校を対象に行い、56校から回答があった。医師から発達障害と診断された子どもや障害が疑われる子の割合を尋ねたところ、30%以上と答えたのは計19校(約34%)に上った。「全くいない」は8校だった。
また、「星槎学園高等部青葉校」(横浜市)には発達障害の子が40%、「橘学院高等部」(千葉県市川市)には90%が集まる。ともに支援体制を充実させ積極的に受け入れており、受け皿として機能している。
発達障害の子が在籍する多くの学校では、子どもの理解度に合わせ、個別指導や習熟度別の授業を行う。保護者との面談を増やしたりカウンセラーを置くなどきめ細かい対応もしている。
また、普通高校以外の民間機関に発達障害の子が集まる背景について尋ねると「公立校の教員は発達障害に対する知識が不十分。いじめや不登校に陥ってサポート校にくる」「学校では異質な子が排除されがち」の答えがあがった。
サポート校は、通信制高校に在籍する生徒に授業を行う教育機関で、技能連携校は、福祉や調理など専門教育を受けながら高卒資格を取れる。いずれも、授業料や入学金など諸経費が年80万~120万円かかり、保護者の負担は重い。「経済負担を和らげ、充実した教育を目指すため国の支援がほしい」と助成金を求める声も目立った。
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■ことば
◇発達障害 学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)のほか、アスペルガー症候群、高機能自閉症などの総称。子どもの発達段階で言語や運動機能に障害が生じる。先天的な脳障害が原因とされ、特徴には▽ADHD=衝動的で落ち着かない▽アスペルガー症候群=他人の気持ちを推し量ることが苦手▽LD=読み書きが不得意--がある。知的障害や身体障害に比べて障害が見えにくく、早期発見による支援が必要とされている。
[毎日新聞 2008年1月14日]
そろそろ学校説明会や文化祭であわただしくなってきました。
その上、仕事もスタートで、PCに向かう時間が少なくなってしまいました。
進学先についても、しっかりと固まっているわけではないので
今できることをするだけの毎日です。
コメントいただいておりますが、お返事できずにすみません。
もう少しお待ちくださいね。
発達障害はハンデなのだろうか? についてはまだ整理が出来てない部分もあり
いつか、もう一度書いてみたいと思います。
とにかく元気にやってます。
これからもよろしくお願いしいます。
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