『初夏の草原』立上げ記録 Part 3
完全生物濾過へ転換3月28日(月) 活性炭を全て除去する。エーハイサブストラットを更に1リットル追加し、計3.4リットルとする。 ADA GREEN BRIGHTY STEP2を3プッシュ添加。3月30日(水) 水草に藻類多量発生。バケツ1杯分換水し、ADA GREEN BRIGHTY STEP2の添加を中止する。ヤマトヌマエビ追加。3月31日(木) バケツ1杯分換水。BEE・CRSを十数匹投入。 評価・考察 立ち上げから2ヶ月が過ぎた。管理面においては比較的楽であったと感じられるがトラブルの発生もあった。ここで一旦これまでの振り返りをすることで、今後の管理方法などを検討する。(1ヶ月目) 自分にとって新しい試みが多かった今回のプランであるが、水槽立ち上げ当初に心配していた藻類の発生は比較的少なく順調なスタートとなった。濾過システムが充実していなかったにもかかわらず、このように不要な藻類発生が少なかったのは化学濾過の強化と底床にソイルを使用したことにより早期から弱酸性の水質を獲得し維持できたことや、ソイルの多量使用による富栄養化とPhの下がり過ぎに対処すべく頻回に換水を実施してきた結果が藻類を寄せつけない健康な水草の発育を促進したためと考える。 2月13日。当初の予想時期ではあるが水草に茶ゴケが発生し目立つようになってきた。そこでヤマトヌマエビを投入した結果、わずか数時間で茶ゴケはキレイに駆除することができた。この事実は、各種専門誌で「セット初期に適切な管理下で発生した藻類の駆除にはヤマトヌマエビが絶大な威力を発揮する。」と紹介されていることを立証できたことになる。つまり、これまで模索しながら実施してきたセット初期の日常管理は適切であったといえる。(2ヶ月目)その後も水槽内は目立ったトラブルもなく良好な状態を維持していたが、このまま活性炭に頼った管理ばかりでは後々ソイルの栄養保持量の低下と共に、水草も栄養不良をきたし、水景の崩壊につながると判断した。そこで、化学濾過から完全生物濾過への転換時期を検討した。3月に入り、約1ヶ月をかけバクテリアの棲家である濾材(エーハイサブストラット)を計3.4リットルになるまで1リットルづつ増量し、その分活性炭を減量していくことにした。つまり4月からは完全生物濾過が完成する予定である。ところがここで大きな誤算が生じた。活性炭を減らすということはバクテリアもしばらくは減少するし、当然吸着作用も減少してしまう。つまり、頻回な換水が必要となってくるのであるが・・・今まで比較的順調だったためか、いろんなことを考えてしまった。水草の浄化能力とソイルの水質安定作用。換水によるシュリンプの死亡率など・・・。そして致命的なミスは「換水によってさらにバクテリアを減少させることは、結果的に水質の悪化を招きはしないか。あまりいじらず経過観察しよう。」という考えにとらわれ実行してしまったことにある。そのことにより全てが裏目に出ることとなった。3月27日。この期間前述のように換水を怠っていたことにより、あっては困る黒いコケがいたるところに点在する。そんな中、水草にも白化現象が見られ状態が悪くなってきている。ソイルの栄養分が不足してきたのだろうか?と考え、ADA GREEN BRIGHTY STEP2を添加した。そして翌28日もSTEP2を添加し、予定どおり完全生物濾過に転換した。3月30日、当然のことながら藻類の大量発生という悲劇が襲ってきた。一連の判断ミスから起きてしまったこの事態を今後どのように改善するかを早急に検討する必要がある。ということで、具体策として今後次のプランを実行する。(1) 換水は1~2日おきに少量づつ行う。(2) ヤマトヌマエビ、オトシンクルスの追加投入。(3) バクテリアへのダメージを考慮しCo2を濾過器内(2217)で攪拌させない。攪拌には(4)を使用する。(4) 水中フィルター(Five Plan e~ROKA PF200)を起動させる。(濾材:活性炭)(5) 照度を下げ、かつ照射時間を短縮する。Co2添加は照射時間より短くする。(6) バクテリアの増殖促進と必要以上にアンモニア濃度を上昇させない目的で、夜間のエアレーションは強めで行う。(7) 給餌量は少なめにする。(8) 藻類のひどい葉をトリミングする。 以上のプランを実行し、全体の様子を見ながらその都度微調整する。今後の回復に期待したい。 最後に、ヤマトヌマエビがCRSを捕食する様子は見受けないため、これまでどおり混泳を楽しむことにする。 ここまでが立上げ初期の日記です。立上げからもう1年4ヶ月になるところですが、現在は濾過システムもEHEIM2217×2基となり、濾材も少しは強化しているため水質は比較的安定しているようです。この120cm水槽についてはまた紹介していきたいと思います