てっせんへの想ひ by幸田露伴
鉄線蓮 てつせんは、詩にも歌にも遺《わす》れられて、物のもやうにのみ用ゐらるゝものなるが、詩歌に採らるべきおもむき無きものにはあらじ。籬などに纏ひつきつ、風車のようなる形して咲き出でたる花の色白く大なるが程よく紫ばみたる、位高く見えて静に幽《かすか》なるところある美はしきものなり。愛で悦ぶ人の少きにや、見ること稀なり。心得ず。 幸田露伴 「花のいろいろ」 花が終わった後の藤の草盆栽は 「ジャックと豆の木」の木のように毎日すさまじい勢いで葉っぱが伸びています。この先どうなるのか、些か不安です。大阪の町では、藤の花が満開だとテレビでいってましたので、あれれ?と思いました。先月の末ごろだったか、「あなたの庭の藤の花が満開で綺麗よぉ、帰っておいでよぉ」と時鳥さんから電話があっていたので、大阪の今頃なら当然「ピークは終わっているはず」と勝手に思い込んでいたのです。マンションのような人工的な箱の中に住んでいると季節感が希薄で、ついつい錯覚をおこしてしまいます。上の写真の鉄線(てっせん)はビルの屋上庭園に咲いていた花です。私の大好きな紫の花・・・・・・ てっせんは和のイメージが強く、幸田露伴も書いているように模様や絵ではよく描かれているのですが、絵の中のてっせんは何故か好きではありません。でも実物は魅力一杯、ほれぼれと眺めてしまいました。今年のてっせんは特に見事なのだそうです。柿なんかは当たり年とかいう言い方があるけれど、花の場合はどういうのでしょう? 毎日、雨ばかりでうんざり、私の部屋からは梅田などに出るには、殆ど雨にぬれずに外出できます。そのため、「傘がない状態」がしばらく続いていたのですが、さすがにこれだけ雨が続くと、困ることが多く、ついに昨夜傘を買いに出かけました。早速、近くの商店街で見つけました。なんと200円と300円の超激安傘がありました。見かけもまずまずで、さすが大阪!と感動してはしゃいでいましたら、今日になって、いざ開こうとしたら、ボタンが作動せず、ずぶぬれになったとの報告がありました。「安物買いの銭失い」の戒めは日本全国共通だと猛省した次第です。 この部屋の草盆栽はだんだん数が増えて、初夏を迎えた今、新しい芽がどんどん出てきています。さてこれをどうお手入れしてあげればいいのでしょう? 苔玉や山野草の草盆栽などは無機質なマンションのお部屋にはよく似合いますし、案外育て易いし・・自分でも作れそう・・・田舎には材料はただで、そこらじゅうに生えてますし・・・いいことづくめただし、技術だけではなく、センスも大いに関係あるでしょうね。やはりその道のエキスパート、それなりの先生につくのが一番手っ取り早いと思います。新大阪駅付近の方で、一緒に草盆栽を習いたい方いませんか?先生をおよびして教えてもらおうと思ってます。心斎橋のそごうでは苔玉教室を月一回やってますが、5.6人でも集まればこのマンションでも十分やれるでしょう。ここは500軒くらいの大型マンションで共用スペースには、お教室として格安で貸してもらえる設備の整ったお部屋もあります。ビラでも作って募集してみようかと思案中です。、