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カテゴリ:起業・経営
★「基本理念を維持しながら、進歩を促す」(p135)
★「ビジョナリー・カンパニーは基本理念を厳しく管理すると同時に、 業務上、幅広い自主性を認めて、個々人の創意工夫を奨励している。」(p232) ★「成功から学ぶこともできるが、それには大変な努力が必要だ。 失敗からなら、はるかに容易に学べる。」(p274) ★「自己満足の病と闘うには、不安感を生み出すなんらかの仕組みが必要だ」(p319) 【突っ込んどく?】 ●前回に引き続き、「時代を超えて永続する企業の条件」を解き明かした名著 『ビジョナリー・カンパニー』をご紹介します。前回は「素晴らしいアイデア」を 生み出すよりも「素晴らしいアイデアを生み出す仕組み」が大切、という話でした。 ●この主張の背景にあるのが、本書の根本思想である「時を告げるのではなく、 時計を作る」という概念です。これはつまり「仕組み」を作れということ。 太陽や星を見て正確な日時を告げられるというのは、素晴らしい才能。 お客や市場を見ただけで画期的なアイデアを生み出せるのも、素晴らしい才能です。 ●ただし、その「時を告げる人」が、自分がこの世を去った後にも永遠に時を 刻み付ける「時計」を作ったとすれば、もっと素晴らしくありませんか。 「アイデアマン」が、自分がいなくとも画期的なアイデアを生み出せる「会社」を 作ったならば、それは「ビジョナリー・カンパニー」といえるのではないでしょか。 ●考えてみると、我々が豊かな暮らしをしているのも皆、先人の作った「仕組み」、 すなわち時計のおかげなのです。水泳の達人ではなく、船を作った人のおかげで 我々は海を越えることができるし、ご飯炊きの名人ではなく、炊飯器を作った人の おかげで毎日おいしい白米が食べられるわけです。 ●「カリスマ的指導者であろう」「常に自分がアイデアマンであろう」 とする人達は、「自分もいつかは死ぬ」という重要な真実を見逃しています。 その後に誰も海を越えられず、まずい飯しか食べられないのでは意味がありません。 時代を超えて反映するために、まずこの「仕組み」を整えていきたいものですね。 【突っ込んどく?】 ●「基本理念を維持しながら、進歩を促す」(p135) ビジョナリー・カンパニーとして成功するための秘訣を1つだけ答えろ、 といわれれば、間違いなくこの短いセンテンスを選ぶでしょう。 ●今でこそ「経営理念」や「ミッション」という形で、組織の存在意義を明示する事は 当たり前になっていますが、昔はそうではありませんでした。本書から「基本理念」 の大切さを学び、作成に取り掛かった企業も多いのではないでしょうか。 ●「基本理念」というのは、人間の場合でいうなら「信条」のようなものです。 「どんな苦境に立たされても、これだけは変わらない!」という生き方の指針です。 企業だけでなく、我々個人も、これを明記することにどれだけの意義があるか…。 道に迷った時や挫折した時…それは北極星の如く光り輝いて、私達を導いてくれます。 ●ただし、企業においても個人においても「基本理念を維持しながら、進歩を促す」 の「進歩」の部分を忘れてはいけません。頑なに現状を維持しろという訳ではない のです。本書にも書かれているように「組織にとっての聖域は、その基礎となる 経営理念だけ」でいいのです。 ●むしろ激しい時代の流れの中においては、「変わらないために変わり続ける」事が 大切になってきます。「ウルトラマン」は常に子供達のヒーロであり続けるために、 初代ウルトラマンから現在のウルトラマンコスモスに至るまで12代も誕生しています。 核となる「悪い宇宙人を倒して3分で帰る」という部分は変わっていませんが…笑 □■本日の「ここ読め!」■□ 「基本理念を維持しながら、進歩を促す」(p135) ・あなたは「変わらないために、変わり続ける」努力をしていますか? □■本日掘った書籍■□ 『ビジョナリー・カンパニー』ジェームズ・C・コリンズ/ジェリー・I・ポラス オススメ度★★★★★満点! →・経営者、経営幹部 ・投資家、就職活動生 ・「企業」に関わる全ての人 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年09月07日 19時08分24秒
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