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カテゴリ:起業・経営
★「戦略論の知識があることと、勝てる戦略を構築できることの
間には大きな隔たりがある。」(p26) ★「マーケティングの究極の目的は<人の嫌な気持ちを知ること>」(p110) ★「アウトライヤーのなかにこそ、イノベーションの鍵があることが多い。」(p134) ★「自分が思考している最中に「今はイメージで考えている」と意識したり、 意図的に右脳と左脳を上手に行ったり来たりできることが大切」(p80) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『戦略「脳」を鍛える』 御立尚資 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●「孫子の兵法」や「クラウゼヴィッツの戦争論」を読んだ軍事参謀同士が戦ったら どうなるでしょうか?同じ戦略論を学んでいるのだから、勝敗がつくことはない? 彼らは、いつまでも終わらぬ戦いを繰り広げるのでしょうか?? ●そんなことはありませんね。囲碁や将棋において「定石」を学んだ者同士が 戦っても必ず決着が付くのと同様、戦略論を学んだもの同士にも勝ち負けはつきます。 その勝敗を分けるものは何か? それがずばり<戦略「脳」>…定石を超え、優れた 戦略を打ち出すこの「脳力」のことを、本書では「インサイト」と呼んでいます。 ●本書はこの「インサイト」の構成要素を6つの要素に分解し、それぞれ実例を交え 分かりやすく紹介しています。気をつけなければならないのは、決して「定石」を 無視していいわけではない、ということ。定石を踏まえない「インサイト」は、 往々にして1人よがりに陥るか、定石の範囲を出ない陳腐なものになりがちです。 ●ただし本書に備えられたトレーニングでは、その「定石」とそれを超えた 「インサイト」をバランスよく鍛えさせてくれるので、心配ないでしょう。 これから経営を学んでみたいという初心者にも、単なる学問を超えた実践的な 応用力を身に付けたいというプロフェッショナルにも、お薦めできる1冊です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★「アウトライヤーのなかにこそ、イノベーションの鍵があることが多い。」(p134) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●「特異な例の中にこそ、現状を打破し大きな飛躍を遂げる鍵があることが多い」。 歴史を振り返ってみても、停滞した時代を切り開いてきたのはいつも「常識」や 「平均」を大きく外れた、「異端児」と呼ばれる者の存在でした。今で言うなら 小泉首相やソフトバンクの孫正義氏など、まさにその性格が強いといえるでしょう。 ●これはビジネス、戦略論の世界においても同じことが当てはまります。 例えば本書に出ているゴキブリ用殺虫剤の例が顕著でしょう。ある殺虫剤メーカーが 週にゴキブリスプレーを1缶も使うという特異な顧客を調査したところ、彼らは ゴキブリが死亡した後も、動きが完全に止まるまで使い続けていたことといいます。 ●その顧客にとって問題なのは「ゴキブリが生きてるかどうか」よりも「ゴキブリが 動いているかどうか」だったのです。アウトライヤーに注目した結果、この殺虫剤 メーカーは「麻痺剤入りのスプレー」で業界にイノベーションを起こすことに成功 したといいます。「特異例だ」と無視していた多くの企業は涙を呑んだことでしょう。 ●さてこの「アウトライヤーに注目する」という方法は人間関係においても使えます。 自分が何となく「小さく纏まってしまってるな」とか、毎日が「マンネリ化してる」 などと感じるときは「異端児」と呼ばれる人にコンタクトを取ってみましょう。 必ずや「セルフ・イノベーション」のヒントがそこにあることを約束しますよ。 □■エッセンス■□ 「アウトライヤーのなかにこそ、イノベーションの鍵があることが多い。」(p134) ▼あなたの周りの「特異例」、「異端児」に注目してみよう。 □■今日の紹介書籍■□ 『戦略「脳」を鍛える』 御立尚資 オススメ度★★★★★満点! →・経営者・コンサルタント ・左脳と右脳の使い分けを学びたい方 ・定石を超えた「インサイト」を手に入れたい方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年10月31日 15時27分08秒
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