カテゴリ:砂の魂のふるさと
夾竹桃(きょうちくとう)は、親戚のお婆さんが大好きで大切にしてた花だった。 名前の由来は、花が桃、葉っぱが竹に似ているからつけられたらしい。 元々、インド原産の常緑樹で、日本へは中国を経て渡来したという。 夾竹桃は、キョウチクトウ科 キョウチクトウ属の常緑低木。 6月から中秋の頃まで、次々と美しい花を咲かせ続けるところが魅力だ。 あの、南国花として有名なプルメリアも夾竹桃の仲間なんだ。 街路樹や公園、庭木としてもメジャーな樹木だけど、実は強い毒がある。それもハンパなく。 花、葉、枝、根のすべての部分が毒。周辺の土壌さえ毒性を帯びるし、 生木を燃した煙も毒。筋金入りの毒なんだ。 毒になるから逆に薬にもなる。オレアンドリンなど複数の強心配糖体が含まれてて、 強心作用があるし、利尿作用もある。だけど毒性が強いから素人の扱いは厳禁。 オレアンドリンの致死量は0.30mg/kgと、あの青酸カリよりキツい。 三年前、親戚の家の法事で帰省したときのこと... 夕方の散歩がてら、お婆さんの家へ茹でたてのそら豆とスイカを貰いに訪ねたときも、 庭に夾竹桃が綺麗に咲いてた。 砂が、「これ毒って知ってた?」とお婆さんにいうと「綺麗なモンは何でも毒ある」と。(笑) ちなみに、70年前のお婆さんの娘時代の写真を見ると、黒木メイサにそっくりだった! きっと、昔はかなりの毒であったと思われる...(笑) 毎年、お婆さんが作って送ってくれるそら豆が、砂の初夏の楽しみだったよ。 そんなお婆さんは、今日の午後、下流の瓦礫の中から収容された。 今夜は夾竹桃のエピソードを添えて、供養のつもりでこのブログを故人に捧げる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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