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ないものねだり

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2012.04.26
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カテゴリ:ぶらり旅


浜大根

(浜大根の花 砂浮琴)


のたりと過ごせたるは 暇(いとま)のみにて


ひねもす 海風を頬に潮騒を聴きて過ごしたれば


吾思ひ至るたるところあり


事の由無しは 人の文無(あやな)し故なり


南より吹く風


ほのかに幾分夏の匂ひを帯び 岬に灯ともりて夕寒せし


吾がかたわらに


ただ侘しく 浜大根の咲くなり


(砂浮琴 愚詩)


何をするでもなくぼんやり過ごせるのは、時間のあるときだけだ。
海風にあたって、波の音を聴いて一日を過ごしてみると、
自分なりにふと思うことがあった。

何でもかんでも物事をつまらないと感じるのは、
自分が大人としてまだ意味をなさないからだ。

南から吹く風は、少しばかり夏の匂いがして
岬に明かりがともると少しまだ肌寒い。

自分の傍にいるのは...
くたびれた様子で、しょんぼり咲く浜大根だけだよ。



ヘルメットとグローブ


さて、同じ事、同じ想いを伝えるにも、文法や表現を変えれば、
意味こそ違わなくても、相手に伝わる情感が変わる。
表現を変えるだけで、文字にしていない情景が浮かぶこともある。
日本語には、人間の顔にも似た豊かな表情があるんだ。


黄昏の海


表意文字表音文字の両方が存在する国は少ない。
漢詩、古語、俳句、川柳、和歌、都々逸(どどいつ)、詩歌、文学、
それに加え、表意文字と表音文字を使う世界最難解な日本語。


この国の文字文化ほど、多様で自由自在に表現可能な文字文化はない。
これぞ、"言霊の宿る国"の言語だと思うときがある。



これまで、ものを書く仕事をして来られてよかったと思う。
そして何より、言霊の宿る日本に生まれてよかったと思う。














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Last updated  2012.04.26 17:08:11
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