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テーマ:今日の出来事(291747)
カテゴリ:生物系のお話
さて、GFPという単語を聞いてピンと来る人はどれくらいいるのでしょうか、黒山羊です。
まさか3日連続してノーベル賞関連で驚き、日記を書くことになるとは思いませんでした。 しかし、日本人がこんなにも、誰でも知っているような有名な賞をとったことで、 サイエンスの分野に注目が行くようになり、 素晴らしいことではないかなとも思っています。 「受賞は天の導き」=化学賞は全く意外-下村脩さんインタビュー・ノーベル賞 自分もGFPを扱ったことがあるのですが、 このタンパクは今では、当たり前のツールとして研究の中に位置していると思います。 自分は、ある薬剤を加えることで、遺伝子発現がONになるという性質を持つ細胞を作製したかったときに、 この細胞が、本当にある薬剤を加えたときに、遺伝子を発現するか確認するために、 GFPの遺伝子を細胞に導入してやって、確認したということで使ったことがあります。 今では見慣れてしまったものですが、 自分の手で遺伝子導入して、しっかりと細胞が光っていたときには感動しましたね。 他にも、興味のある遺伝子と融合させて、 興味あるタンパクとGFPの融合タンパクを作らせる。 このタンパクは細胞内で蛍光が見られるので、細胞を破壊することなく、 興味があるタンパク質の性質を見ることが出来る。 (e.g.興味あるタンパクAが細胞のどこ局在しているのかを見たいとき・・・ GFPと融合させて、蛍光を見ると、細胞膜付近に蛍光が見られる =細胞膜付近でこのタンパクは何かしているのかなー? とか、 興味あるタンパクBとGFPを融合させて、蛍光を見ると、 細胞が分裂しているときだけに、蛍光が見られるけど、それ以外のときは、光ってない。 =このタンパク質は、細胞分裂のときに何かしているかなー?) というような実験に使われていたりもします。 (他にも難しい系があったりしますが、そういえば、下のリンクのHPにGFPの遺伝子が組み込まれたマウスの写真があったかも。全身緑色に光ってたかな?) 少し難しい言葉を使うと、このような遺伝子をrepotor geneといいます。 ちなみに、こいつに変異を入れたYFP(yellow fluorescent protein)・CFP(もそうだったかな?cyan fluorescent protein )というタンパクがあったりします。 これは扱ったことがないのですが、黄色や赤紫色に光るらしいですよ。 確か、変異体の作製は、理化研でされているというようなことを聞いたことがあるような・・・ Living Colors 蛍光タンパク質 蛍光タンパク質関連製品(Living Colors) とりあえず、身近なタンパクで、 それに、初めてみる人は細胞が光るのは何故?!と、かなり食いつきのよいタンパクだったりするので 結構、久しぶり長く書いた日記になってしまいました。 この3日で科学系では、いいニュースが続きました。 個人的には、日本の研究者は早々引けを取らないレベルにあると思ってます。 けど、今度はどうなのかなーということをニュースを見ていて感じました。 今、研究者となった方やそれを目指すような人に対して言ってるのではなく、 それよりも前の、高校生以下くらいの人を対象にしているのですが、 理科離れが叫ばれる昨今、これらのニュースが生かされるようなことになって、 興味持つ子が出てくればいいんですけどねーと思った黒山羊でした。 あと、最後にちょっと愚痴(どうも爽やかには終われない) 下村脩さんのノーベル化学賞の受賞決定を受け、塩谷立文部科学相は8日夜、「基礎研究と長年の地道な活動が評価された。他の多くの研究者にも、自分の信じるところを続け、いつか結果が出るという希望を持っていただきたい」と話した。 もうちょっと理系人間が希望を持てるような社会にして欲しいです。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年10月09日 02時38分04秒
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