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カテゴリ:べんきょー
ラボのミーティングで、
アンピシリン(ampicillin)の半減期を調べなくてはならなくなった黒山羊です。 アンピシリン(ampicillin):C16H19N3O4S アンピシリンはβ-ラクタム系抗生物質。 作用機序は、要は細菌の細胞壁の合成阻害です。 (アンピシリンは細胞壁を構成するペプチドグリカンの架橋形成を阻害する。 架橋形成阻害自体には細菌にとって大した毒性は、ない。 しかし、細胞壁合成が阻害され続けると細菌は細胞分裂ができなくなるか、 細胞壁が完全に合成されないまま無理に分裂をすると、細胞壁が薄くなり、浸透圧に耐えられず細菌が破裂する。 結果、細菌は死滅するとか。 詳しくは、部屋においてある免疫生物学に書いてあったと思う。うろ覚えの知識ですが) 感染症の治療に用いられることもあるらしいのですが、 ラボで用いているのは専ら研究用。 細菌に遺伝子が取り込まれたことを確認するために、アンピシリンを用いています。 (例:導入したい研究したい遺伝子と、アンピシリン耐性遺伝子(βラクタマーゼ)を一緒に大腸菌に導入してやります。 その後、アンピシリンを添加した培地で大腸菌を培養すれば、アンピシリン耐性遺伝子(と研究したい遺伝子)を持った大腸菌だけが、増えてきます。 この大腸菌を使って、研究した遺伝子のことを調べたりするのですよ。) で、そのアンピシリンなのですが、どうも薬剤の効きが悪いというクレームが出ていました。 そのクレームに対処するため、 保管方法や使用方法の改善を、黒山羊、ヤレと。 また、同時に、 アンピシリンは非常に分解されやすい物質なので、 どれほどで壊れていくのか?⇒半減期も調べておけ、ということで、 軽く調べてみましたよ。 まぁ、何でも載っているwikiで調べてみたら、 お、あるやんけ! と思いきや、これ排出半減期・・・違う。orz 他のHPで掲載されている記事で、こんなのを見つけましたが、 35℃で放置することはないので・・・ この情報元が知りたい。 アンピシリンの分解速度定数はpH5.8、35℃で2×10-7[/sec]らしい。 このことを使うとアンピシリン濃度[Amp]0の溶液のt秒後の残存アンピシリン濃度[Amp]は以下の関係となる。 [Amp] = [Amp]0 × exp(-2×10-7×t) この式から計算すると溶液を作成してから1ヶ月間35℃保存すると元の溶液の59%の濃度まで分解してしまうことが分かる。 とのこと。dinop.comより コスモ・バイオから見つけたデータシート(一部抜粋)からは、 A final concentration of 50 μg/ml has been recommended. Culture plates with ampicillincan be stored at 2-8°C for up to two weeks before use. と、2-8℃で実験に使う状態にしたときには、2週間までは大丈夫っぽい。 A stock solution of 50 mg/mL is sterilized by filtration through a 0.22μm filter and stored frozen. Frozen aliquots are expected to be stable for months. (ここでは水で溶かしているんだろうけど) 凍らせてストックする場合は1ヶ月までは安定と・・・。 調べてみたけど、結局欲しい情報は見当たらず、 いわれている通り、分解されやすいという印象しかえられてないなぁー あとは、Current Protocols in Molecular Biologyでも見てみるしかないかなぁ。。。 それと、対応策。 -20℃のStockからworkingとして取り出して、4℃で保存。 という方式ではなく、 4℃に保存するworkingをなくして、ずっと-20℃に保存くらいしか対策ないかなぁー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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