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カテゴリ:OPERA
COSÌ FAN TUTTE Presented by Tokyo Nikikai Opera Foundation [New Production] Opera in two acts. Sung in the original language (Italian) with Japanese supertitles. Libretto by Lorenzo da Ponte Music by WOLFGANG AMADEUS MOZART Conductor Christian ARMING Stage Director & Costume Designer Laurent PELLY Associate Stage Director Christian RÄTH Set Designer Chantal THOMAS Lighting Designer Joël ADAM Associate Costume Designer Jean-Jacques DELMOTTE Chorus Master Yoshinao KIHARA Assistant Stage Director Yasuhiro MIURA Stage Manager Kensuke MURATA Technical Directors Kumi OHIRA, Kensuke MURATA ≪東京二期会オペラ劇場≫ パリ・シャンゼリゼ劇場、カーン歌劇場、パシフィック・オペラ・ヴィクトリアとの共同制作 モーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』オペラ全2幕《新制作》 2024年9月6日(金)(Bキャスト) 新国立劇場オペラパレス 指揮:クリスティアン・アルミンク 演出・衣裳:ロラン・ペリー フィオルディリージ 吉田珠代 ドラベッラ 小泉詠子 フェランド 金山京介 グリエルモ 小林啓倫 デスピーナ 七澤 結 ドン・アルフォンソ 黒田 博 二期会合唱団 新国立劇場合唱団 藤原歌劇団合唱部 新日本フィルハーモニー交響楽団 演出補 クリスティアン・レート 装置 シャンタル・トマ 照明 ジョエル・アダン 衣裳補 ジャン=ジャック・デルモット 合唱指揮 キハラ良尚 演出助手 三浦安浩 舞台監督 村田健輔 技術監督 大平久美 村田健輔 主催:公益財団法人東京二期会 *** 東京二期会コジ day2 ローラン・ペリのスタイリッシュな舞台 装置ではあるんだけど 今回微妙だったかも レコーディングスタジオにしたのはいいけど オチがないよ! まさかあの○○落ちがオチなの? …という感想 歌手はデスピーナ七澤さんが弾けてた 職業はアシスタントディレクター 汚しメイクがすごい お声はドンピシャスーブレットで軽く明るい声 伸びる高音が心地よい。 歌はアリアのヴァリエーションで楽譜にないHiCやBを出して気を吐いていた。 デスピーナ役のソプラノ七澤結さん(2023年撮影)※今回の衣裳ではありません Photo: ©Shevaibra, courtesy of Tokyo Nikikai Opera Foundation and the artist そしてグリエルモの啓倫さんがすばらしいカヴァリエバリトンで出色だった。 彼はドラマチックバリトンに近いカヴァリエで 中低音域の声の密度半端ない。 まるで濃いエスプレッソのよう。 前半のアリアでヴァリエーションで楽譜にない高音(AかB)を出す。 後半のアリアではヴァリで楽譜にない高音 FからのG を出す クライマックス終盤の怒りの重唱でもAかBレヴェルの高音にあげる。高音技巧合戦が繰り広げられたコジ。 ドラベッラの小泉さんはリリックメゾで美声。パワーも充分、演技も良かった。 フェッランドは八頭身テノールの金山さん 彼はリリックテノールで美声。演技も上手い。 超難役フィオルディリージはドラマチックソプラノの吉田さん。前半は奥で歌うことが多かったが後半は前で歌ったので良く聴こえてきた。 新国立劇場は歌手には対応が難しい劇場で引っ込んで歌ったり横向いて歌ったりすると声が飛ばない場合がある。 ドラマチックソプラノなので声質が小泉さんと被る。 同様アルフォンソの黒田さんはドラマチックバリトンなので響きがグリエルモと被る。 本来アルフォンソはバスバリが歌う。 演出について オペラ通の名古屋のオヤジさんとも話していたのだが、 2011年夏のザルツブルク音楽祭のクラウス・グート演出の「影のない女」を思い出してしまった。 最近のミュージカルでもレコーディングスタジオの話があるらしい ただペリのこのセットは形を変えて歌手に迫って来て主張するセット。 フィオルディリージのアリアでいつのまにか壁に迫られているというのもあった。 ファルスタッフの時もそうだったけどセットがすごく手が込んでいて美術がすごくカラフルでスタイリッシュ、というのがペリの演出手法。えぐい頭でっかちの読み替えなどは行わないのが売りだったのに なんで今回はレコーディングスタジオなんだ? 思い付きだけで演出するとこうなるという見本。 考えてもわからないし、すっごく考えさせるだけで結局オチがないのが、アンサンブルをじっくり聴く邪魔になるし、聴衆にはストレスになるということを認識してほしい。 最後にもうちょっとひねりがあれば溜飲を下げられるのに。 アンサンブルは男組はほぼ、アリアの場合も含め、二人で踊りながら歌ってることが多かった。 思うにモーツァルトはこの会場には向いていない。 もっとこじんまりとした劇場で聴きたい。 また今回バルコニーだったので音が均等に聴こえなかったのかもしれない。 衣裳について: 現代設定で普段着なのだが、男たちが別の男に変身した時、モーツァルトの時代18世紀後半の貴族の衣裳(全身黒)で出てくる。顔には滑稽な白粉、頭には貴族の白い鬘、その上にトルコ風の帽子フェズ(黒)をかぶっている。 (注:フェズは、頭頂部から房の垂れ下がった、つばのない円筒形の帽子。日本ではトルコ帽と呼ばれることが多い。19世紀から20世紀初頭にかけてオスマン帝国とその周辺地域で流行した。以上from Wikipedia) ここで明らかにタイムスリップというギャップを出そうとしているのか、もしくは当時の衣裳を衣裳さんに借りて着てきたのか?明確には示されない。女たちがこれで2幕後に衣装が18世紀のものになるとか、もしくはデスピーナが最後にADからDになり、パリッとした衣装になるとかもっとひねりが欲しかった。 *** Così fan tutte by Wolfgang Amadeus Mozart Libretto : Lorenzo da Ponte FACH Fiordiligi : soprano Fach : dramatic coloratura Aria: Come scoglio - No. 14 from Act I, Scene III Per pietà - No. 25, Rondo from Act II, Scene 2 Dorabella : mezzo-soprano|soprano Fach : lyric mezzo Aria: Smanie implacabili - No. 11 from Act I, Scene III É amore un ladroncello - No. 28 from Act II, Scene III Despina: soprano Fach : soubrette Aria: In uomini, in soldati - No. 12 from Act I, Scene III Una donna a quindici anni - No. 19 from Act II, Scene I Ferrando : tenor Fach : tenor leggiero Aria: Un aura amorosa - No. 17 from Act I, Scene III Range : D3 to A5 Ah lo veggio - No. 24 from Act II, Scene II Range : F3 to A#/Bb5 Tradito, schernito - No. 27, Cavatina from Act II, Scene II Range : F3 to G#/Ab4 Guglielmo : baritone Fach : lyric baritone Aria: Non siate ritrosi - No. 15 from Act I, Scene III Rivolgete a lui lo sguardo - No. 15a from Act I, Scene III Range : G2 to F#/Gb4. This aria was actually replaced Donne mie, le fate a tanti - No.26 from Act II, Range : B3 to E4 Don Alfonso bass Fach : lyric bass|buffo basss Aria: Vorrei dir, e cor non ho - No. 5 from Act I, Scene II Range : D#/Eb3 to D#/Eb4 Tutti accusan le donne - No. 30 from Act II, Scene III Range : C3 to E4 *** 真っ暗闇の中、スタジオに着いたが、暗いので訝る女性二人(オペラ歌手) ここの会話が日本語なのがとても残念だった。 アドリブもイタリア語でやってほしかった。 序曲 突如明かりがつき、彼女らは遅刻だったようですぐにレコーディング前の声出しが始まる。 しもてがわにテノール、かみてがわにバリトンが座っていて 真ん中の席は空席だが、休憩場所のソファで新聞を読んでいるアルフォンソの席なのである。 三人はジャケット姿の普段着。 上のサブ、上手側にはミキサーがあり技術さんが座っている。しもて側はプロデューサーか? 下にはアシスタントが何人かいてマイクの位置を移動したりおおわらわ。 デスピーナもその中にいて瀕死寸前の勤務状況であることがうかがえる。 目にはでっかい隈があり、顔は黒く汚れ、髪の毛はすべて逆立って、雰囲気も殺気立っている。ノーメイクに見えるメイクをしている。衣装も暗い色。 テノールはユーモラスな顔をして顔の筋肉をリラックスさせている(のか?) バリトンは急にトイレに行きたくなって出ていく あわてて戻ってくる。 序曲が終わると、レコーディング開始だ。 La mia Dorabella Capace non è ADに促されて渋々マイクに前の席に着くアルフォンソ アルフォンソはもう大御所?ベテラン?の歌手なので二人の若手のように緊張したり一生懸命発声練習したりしない。 軽やかな三重唱 レチタティーヴォ E' la fede delle femmine Come l'araba fenice La fenice è Dorabella! 賭けをした三人(というレコーディング場面) Una bella serenata 第2場 ソプラノとメゾ・ソプラノは、お互い自分の恋人を自慢している。(というレコーディング場面) 二重唱 Ah, guarda, sorella Se questo mio core Mai cangia desio 第3場 アルフォンソ 残念なお知らせです まさか! アルフォンソ: Morti. 死んだ ええ! .. non son …わけではないですが 別れを告げにやってくる二人 Sento, oddio, che questo piede ここは通常のカット 姉妹やフェッランドのアジリタ 小太鼓の連打 合唱たち Bella vita militar! Addio. 二人が出征し? フィオルディリージ ドラベッラ アルフォンソの三重唱 Soave sia il vento アルフォンソの独白 ** デスピーナが2つの紙コップのココアを持って登場 味見しちゃおう! そこに泣きながら二人が ドラベッラのアリア Smanie implacabili 何があったんです? 恋人が戦場に行ってしまったのよ 男は二人だけじゃないですよ Divertirci? デスピーナのアリア 男に誠実さを期待するなんて Di pasta simile Son tutti quanti ** 第10場 アルフォンソ デスピーナを引き入れようと画策 デスピーナはスタジオの中にある消音室?のようなハープのケース?のような形の箱に籠って隠れている(ADには休憩場が必要だ) デスピネッタ! 年寄りには用ないわ そうきたら話は別 アルバニア人を入れていいか? 変装した二人がやってくる 六重唱 Alla bella Despinetta あの二人と気づかないデスピーナ 姉妹が入ってくる 変装した二人が悲しむ姉妹の前に現れる。 ここから現実とオペラの世界がごっちゃになり始める 怒る姉妹にほくそえむ男たち Innocente è questo cor アルフォンソが男たちは知人だったのか、という芝居 合わせるんだ! Amico Don Alfonso! しつこく求愛する男たちについに激怒するフィオルディリージ Nr. 14 フィオルディリージのアリア Come scoglio immoto resta 音程の高低差が激しく、レガートにコロラトゥーラと鬼のように難しいアリア グリエルモが茶化すように歌うアリア Non siate ritrosi, Occhietti vezzosi Range : D3 to E4 前述のように、ヴァリエーションで楽譜にない高音(AかB)を出す。 姉妹は逃げ出す Ah, che dal ridere 勝利を確信する二人 まだだ Nr.17 フェッランドのアリア Un'aura amorosa ウナウラーモローザ 三人は去る *** Nr.18 Ah, che tutta in un momento 今度は偽の毒薬を飲んで姉妹を篭絡しようとする。 デスピーナが医者に化けて登場 長い杖の先に光る石のようなものを装着する。 寝ていた二人は電気ショックのようなもの?を与えられる。 介抱する姉妹は安堵する。 目を覚ました二人はキスをせがむ。 図々しいと怒り出すフィオルディリージ フェッランドのアジリタ フィオルディリージはドラベッラを連れて出て行く 第2幕 ここも導入部が1幕と同じで暗闇の中入ってきて日本語でしゃべっている女性二人。 デスピーナが軽やかに歌う。 Nr.19 デスピーナのアリア Una donna a quindici anni すばらしい! Nr.20 その気になった姉妹の二重唱 Prenderò quel brunettino 合唱つきデュエット Secondate, aurette amiche 合唱たちと男達二人の重唱と合唱 美しい! いよいよその気になり無口になる4人。 フィオルディリージがフェッランドを誘い出て行く。 残されたグリエルモとドラベッラ Perché batte qui? グリエルモはまんまとフェッランドの肖像画の入ったロケットを奪う。 甘い二重唱 Che nuovi diletti, Che dolce penar! 一方フィオルディリージとフェッランド Barbara! Perché fuggi? つれないフィオルディリージ 僕を見てため息をつくのですね Nr.24のフェッランドのアリア、”Ah, lo veggio”は通常のカットで、 Nr.25 フィオルディリージのロンド Per pietà, ben mio, perdona フィオルディリージに壁が迫ってくる。 フィオルディリージの心を奪えなかったフェッランド はグリエルモに首尾を問う。 僕はドラベッラを疑っちゃいないけど… グリエルモ: ちょっとは疑った方がいいかも… グリエルモが慰めのアリアを歌う。 グリエルモのアリア: Donne mie, la fate a tanti Range : B3 to E4 前述のように、アリアではヴァリで楽譜にない高音 FからのG を出す Hanno certo un gran perché 事実を知り怒りに火がつくフェッランド ここで通常はカットされることもあるフェッランドのアリア Nr.27 フェッランドのカヴァティーナ Tradito, schernito 僕を裏切った不実な彼女の心を 僕はまだ愛しているのだ… 燃えるように激しく複雑な思いを歌う。 アルフォンソもくる グリエルモ 俺の方がいい男だからしょうがないって。 デスピーナとドラベッラ Nr. 28 ドラベッラのアリア È amore un ladroncello 一方揺れているフィオルディリージ デスピーナに服を持ってくるよう命じる デスピーナはあきれているが衣装のかかったラックから彼のジャケットを持って来る Nr.29 二重唱 Fra gli amplessi in pochi istanti じっとうかがっていたフェッランド Ed intanto di dolore Meschinello io mi morrò フェッランドがフィオルディリージにとどめを刺そうと誘惑します。 すばらしい! 二重唱。 この剣で僕を殺してください Incomincia a vacillar! Il tuo cor, o la mia morte Volgi a me pietoso il ciglio Idol mio, più non tardar Giusto ciel! Fa' di me quel che ti par 貞操の鑑、フィオルディリージはついに全面降伏 Abbracciamci, o caro bene sospirar! 純潔の鑑であったフィオルディリージの変心にグリエルモは心穏やかでいられません。 フェッランド まあしょうがないよ、俺の方がいい男だから。 さっきのお返しです。 アルフォンソ Ripetetel con me: «Così fan tutte!» コジファントゥッテ ご唱和ください コジファントゥッテ どうやって女たちに復讐する? アルフォンソ 結婚するんだ! 満足? Contentissimi 満足だとも! このあたりの会話は黒幕が下りた前で行われ、場面転換が行われる 幕が上がると奥に奈落に続く階段があり、手前に二つに分かれる仕様の雛壇がセットされている 雛壇に合唱が座る 雛壇は女声と男声を載せたまま、左右に分かれる 合唱部分が終わると合唱団は退出させられ。 デスピーナ Fate presto, o cari amici, 公証人が登場。 グリエルモだけ納得できない四重唱 そこに軍艦の帰還の音楽が 顔色が変わる姉妹。 男達を隠れさせる。 元の服に着替えてフェッランドとグリエルモが登場。 隠れているデスピーナを追い出す。 言い逃れのうまいデスピーナ。 この結婚の宣誓書はなんだ! 姉妹たちは困って謝る。 アルバニアの男達を探しにいく二人。 フェッランドはアルバニアの男の帽子をかぶって戻ってくる。 グリエルモは奪ったロケットを見せる。 ここで騙されていたことにようやく気づく姉妹。 元の鞘に戻って(?) 大団円 Fortunato l'uom che prende Ogni cosa pel buon verso のはずが怒りの姉妹は○○を○○する。 暗転 *** Related links: 2008年10月27日 ウィーン国立歌劇場「コシ・ファン・トゥッテ」 Muti フリットリ 2016年12月11日 東響コジ 驚くべき名演! 2017年02月25日 新国立劇場研修所コジ・ファン・トゥッテDay 2 2018年10月21日 国立音楽大学院オペ コジ・ファン・トゥッテ Day 2 2018年11月10日 菅尾友演出コジ・ファン・トゥッテ Day 1 2021年02月27日 オペラdeミルフィーユ コジファントゥッテ 2024年03月23日 小澤音楽塾コジ・ファン・トゥッテ 2024年06月30日 仰天!パワフルすぎるw検見川のコジ *** お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年09月11日 08時26分23秒
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